上野正彦のレビュー一覧

  • 死体は告発する 毒物殺人検証

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    読書録「死体は告発する」3

    著者 上野正彦
    出版 角川文庫

    P139より引用
    “立派な哲学をもったうえで、医学を学ばなければ、道をあやま
    ってしまう。
     命にかかわる職業人としての、自覚が望まれる。”

     長年監察医として多くの死体を見続けた著者による、それらの
    死体の中から毒物による死亡例を取り上げた一冊。
     架空の毒鳥・鴆(チン)についてから毒物の人体への作用の仕
    方まで、豊富な経験を元に書かれています。

     上記の引用は、医師による殺人について書かれた項での一文。
    人の命を左右する立場にいるのですから、気持ち一つで相手の生
    命を奪うことも簡単にできるのでしょう。
    医師が足りないからと

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    2013年08月16日
  • 男と女の悲しい死体

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    上野正彦氏の本なので、もう少し、検死に関して細かい記述があると良かったと思う。
    もっとも、タイトルどおり、監察医が見た死体についての感想なので間違ってはいないが。

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    2013年08月04日
  • 自殺の9割は他殺である 2万体の死体を検死した監察医の最後の提言

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    上野先生のコメントが、最近の世相に非常にマッチしている。
    特に、いじめについて。
    いじめは無くなるものではない、あるものとして対応する。
    「わが校にいじめの事実はなかった」などという説明はありえない、
    には全く同感。

    本書で覚えておきたい事実。
    一人暮らしと家族と同居の老人を比べた場合、家族と同居の老人の
    方が自殺率が高いという事実。

    自殺の方法のトップは首つりで、60%超。

    扼殺は手や腕で絞めて殺すこと、絞殺はひもなどを使って殺すこと。

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    2013年03月21日
  • 死体論

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    語り口が柔らか。法医学の解説書よりも読みやすくざっくりとしている。そのため情報量はやや少なめだが、死亡者が発見された場合の流れについてや監察医の制度などについては要点を押さえておりいきなり法医学の関連書籍を読むよりは判りやすいか。

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    2013年02月21日
  • 死体は悲しい愛を語る

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    死後の体を、知識を持って調べると、いろいろな事が分かるらしい。
    その中でも、誰かの事を思って、亡くなった方の例が書かれている。

    誰かを思うと言っても、愛するが故だったり、憎しみや憎悪によるものもあって、後味が悪く、どうして?と思わずにはいられないケースも多い。

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    2012年10月15日
  • 「藪の中」の死体

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    法医学の目からミステリーを読むと、一致も差異もある。死体所見で偽装はわかる。

    死体が全てを語る、というアメリカドラマ、日本にはないと思ってたんですけど、あったんですねぇ。ドライな扱いはできませんけど。

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    2012年10月21日
  • 死体は悩む 多発する猟奇殺人事件の真実

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    元々そういう文章を書く人ではあったけど、これは特に感傷的というか科学とは違う視点で死体を語る部分が多かった。
    良く言えば長年の経験から得られた含蓄有る言葉ということになるのかもしれない。ただ率直な感想としてはありふれた老人の放言。主観的でロマンチシズムでやや一人よがりな部分に目を瞑れば面白いし言葉遣いも平易で読みやすい。

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    2012年09月12日
  • 自殺死体の叫び

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    あまりに有名ですが、元監察医である法医学者のエッセイ。
    例えば樹海で何か薬を呑んで眠るように……なんて考えても、
    過剰服薬だけでは
    なかなか死ねるもんじゃなくて(普通、呑み過ぎたら吐くよ)
    意識朦朧としたまま凍死するとか、
    あるいはフラフラの状態で縊死に漕ぎ着けるとか、
    第二段階に到達しないと死は訪れない、ハズ。
    で、そこを首尾よく超えたら乱歩の「虫」よろしく、
    後はジワジワ腐敗という名の死神に蝕まれるワケで、
    自殺に妙な美しい幻想など抱くべきではない、
    死体は皆、無惨なもの――という一貫した主張には深く頷いた。
    ただ、現場を捌く人の苦労や遺される者の悲しみを考えたら
    自殺なんか出来ないだろう

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    2012年07月13日
  • 死体は切なく語る

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    元解剖医上野氏の2冊目
    普通は死ぬと穏やかな死に顔になるが、死ぬ瞬間に強い怒りやらがあるとそのままの形相で死ぬということくらいしか覚えていない。

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    2012年06月25日
  • 死体は語る

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    言葉を使って話すことのできない死体からいろいろな状況や思いを汲み取っていく仕事を淡々と語っている。
    全く生々しくないのでさらっと読める。

    昔、「きらきらひかる」というドラマが好きだったので、興味深かった。

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    2012年05月27日
  • 女だけの死体ファイル

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    女性が加害者・被害者の事件をまとめた本です。
    昭和から平成にかけて、事件のタイプに変化がみられるとのこと。

    昨今の事件は、我の身勝手で知識を駆使してまでも、尊い命を失わせてしまう。
    金欲のために母性愛を失ってしまう人間がいることに哀しくなった。

    それぞれに事情があるにせよ、決してやってはいけないこと。
    せつなくなった。

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    2015年02月19日
  • 死体は知っている

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    ネタバレ

    死体の状態から、どのような状況で死に至ったかを知ることができる。
    それによって真相が明らかになる。

    「死」と向き合う仕事はすごく怖そうだと思うが、著者は真正面から向き合っている。
    死と向き合うことで、亡くなった方を尊重できる。
    わかっているけど、怖い。そう思う人が多いんじゃないかと思うだけに、著者はすごいという月並みな感想が出てくる。

    なかなか考えさせられる本だった。

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    2012年04月25日
  • 解剖学はおもしろい

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    人体のふしぎ

    長年監察医として働いていた著者が書いた解剖学の入り口。
    著者の仕事柄きな臭い話題も多いが、死後の体について読むのは新鮮で面白かった。
    死んだ後は関係ない、と考えがちだが、
    なぜ死んだのか。そこに他者の干渉はあったのか。
    それを解明することが死者や遺族の人権を守ることだと著者は言う。

    物言わぬ死者の代弁者

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    2012年03月31日
  • 死体は生きている

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    法医学のテスト前に読んだ。娯楽としては決して面白くはないが、死体現象などの知識はテストにかなり生かされた。法医学に親しむための入門書としては面白いと思う。

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    2012年02月26日
  • 死体論

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    ネタバレ

    監察医の話。

    死ぬ前に病院などにかかっているとか、病気が原因で死んだことが明確であれば、警察に届けることはほぼ不要だが、それ以外は警察への届けが必要。というのは初めて知った。

    死んだ後の状態(ステージ)を、色わけされた「鬼」で表すらしい。

    地獄に表現される鬼は、死後のなれ果てということ?

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    2011年12月18日
  • 死体の犯罪心理学

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    な、なるほど、と言っていいのだろうか?
    とても読後感がいいとは言えない。でも、こういう方角からの視点も重視されてほしい。犯人を捕まえるために、そして何よりも犯罪を防ぐために。

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    2011年03月29日
  • 解剖学はおもしろい

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     監察医をされていた筆者が、法学医の観点から人を語る本。看護学校の授業用に書かれたのを、さらに噛み砕いた書籍。「死体は語る」などのイメージが強かったので、その関係かーと思って読み始めたら全く違う。
     本当に人の器官や中身の話に終始する。時折経験談も入るが、矢張り医者は医者。人体を知っているなぁと感嘆してしまう。

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    2011年02月11日
  • 死体は生きている

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    「死体は生きている」3

    著者 上野正彦
    出版 角川文庫

    p143より引用
    “一生の終わりである死が、理由もはっきりしないまま
    葬られるのは、やはり心もとないことだとおもうのである。”

    元監察医である著者による、
    自身が担当した数多くの事例を集めた物と、
    事実を基にした小説をまとめた一冊。
    1996年に同社から出版された物の文庫版。
    30年間勤め上げた著者の、
    監察医としての経験が存分に生かされています。

    上記の引用は、
    行政解剖についての項の締めの一文。
    解剖と聞くとどうしても、
    各臓器ごとにホルマリン漬けにされてしまう様に思っていましたが、
    そのような事が無いとこの本のおかげで知るこ

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    2010年12月17日
  • 死体は知っている

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    「死体は知っている」3

    著者 上野正彦
    出版 角川文庫

    p36より引用
    “いや、目を閉じなければ見えないものもあるのかもしれない。”

    法医学者である著者による、
    死者とその死因にまつわるエピソードを綴った一冊。
    著者の豊富な経験を元にした実例と、
    まるでノンフィクションの様な短篇が収録されています。

    上記の引用は、
    魂の重さと題された項の締めの一文。
    本当に大切な物は目に見えないとは、
    星の王子様の中で使われた一言だったでしょうか?
    死を科学的に分析する法医学者であったとしても、
    感傷的な考えを持たざるを得ない、
    理屈で分かる事の出来ない事が、
    まだまだこの世には数多くあるようです。

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    2010年12月14日
  • 女だけの死体ファイル

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    これはだめだよ・・・
    同じ人が書いた”男と女の~”と比べてしまうと
    悲しすぎる
    オンナは一人きりで死んでいったのよ・・・
    騙されたり
    忘れられたり
    ボロボロになってさ・・・
    その挙句に一人で死んでいくって
    どういうこと?
    もう
    悲しいていうか痛々しいよ

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    2010年08月04日