あらすじ
ゲーテの臨終の言葉を法医学的に検証し、死因追求のためとはいえ葬式を途中で止め、乾いた田んぼでの溺死事件に頭を悩ませ、バラバラ殺人やめった刺し殺人の加害者心理に迫る……。監察医経験三十年、検死した変死体が二万という著者が、声なき死者の声を聞き取り、その人の人権を護り続けた貴重な記録。
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Posted by ブクログ
監察医という立場から、事件を追う。
複数のショートストーリーの中で特に気に入ったのは、【黒い砂】
死体の症状から、事件の全容、犯人の心境まで読み抜くのは、ある種の爽快感がある。
私は誉田哲也のストロベリーナイトを始めとした姫川シリーズの國奥先生が好きで、検死に興味を持ちました。
Posted by ブクログ
ゲーテの臨終の言葉を法医学的に検証し、死因追究のためとはいえ葬式を途中で止め、乾いた田んぼでの溺死事件に頭を悩ませ、バラバラ殺人やめった刺し殺人の加害者心理に迫る…。監察医経験三十年、検死した変死体が二万という著者が、声なき死者の声を聞き取り、その人権を護り続けた貴重な記録。
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監察医としての実体験を元に書かれた本なので、ものすごい説得力と、自分の知らない世界を知る好奇心をくすぐられまくりの一冊。ましまろさんは無知なので、そんな制度があることも知らなかったし、全国にあるわけじゃないことも知らなかったし、知的好奇心満たされまくりでおもしろかった。一番心に残ってるのは高齢者の自殺の要因。周囲に誰もいない孤独ではなく、家族が近くにいる環境で感じる孤独が哀しくて仕方ない。あと二冊上野さんの本を買ったのでゆっくり読みます。
Posted by ブクログ
死体の状態から、どのような状況で死に至ったかを知ることができる。
それによって真相が明らかになる。
「死」と向き合う仕事はすごく怖そうだと思うが、著者は真正面から向き合っている。
死と向き合うことで、亡くなった方を尊重できる。
わかっているけど、怖い。そう思う人が多いんじゃないかと思うだけに、著者はすごいという月並みな感想が出てくる。
なかなか考えさせられる本だった。
Posted by ブクログ
「死体は知っている」3
著者 上野正彦
出版 角川文庫
p36より引用
“いや、目を閉じなければ見えないものもあるのかもしれない。”
法医学者である著者による、
死者とその死因にまつわるエピソードを綴った一冊。
著者の豊富な経験を元にした実例と、
まるでノンフィクションの様な短篇が収録されています。
上記の引用は、
魂の重さと題された項の締めの一文。
本当に大切な物は目に見えないとは、
星の王子様の中で使われた一言だったでしょうか?
死を科学的に分析する法医学者であったとしても、
感傷的な考えを持たざるを得ない、
理屈で分かる事の出来ない事が、
まだまだこの世には数多くあるようです。
事実は小説より奇なりを地で行く様なエピソードが多くあるので、
リアルさを追求される方に。
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Posted by ブクログ
法医学者上野氏のおなじみ死体シリーズ。『死体は語る』と論調は変わらず、個別の事案を一話ずつまとめてあるので、へえ〜と思うような話を短い時間に少しずつ読める。通勤のお供にいいかも。でも、ブックカバーはかけるべきかもしれません。