感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2011年06月07日
[ 内容 ]
近年多発する凶悪殺人事件。
異常な犯罪が起こるたびに犯罪者の精神傾向が取り沙汰される。
しかし、犯人個人の精神分析をするだけで、事件の真相を明らかにすることができるのだろうか。
社会を揺るがせた一連の事件を、犯罪心理学と法医学の両面から深層をさぐり、社会的背景、さらには人間の本質に迫る...続きを読む。
[ 目次 ]
第1章 「怨恨」による殺人
第2章 「保身」による殺人
第3章 「異常心理」による殺人
第4章 「性的快楽」による殺人
第5章 「激情」による殺人
第6章 「動機不明」による殺人
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ 2015年11月24日
無知の素人にも理解しやすく最低限の予備知識の簡潔な解説を交えながらまとめられた凶悪犯罪への考察がわかりやすい。しかしまあ、人の業の深さを思い知るラインナップでもある。稀代の犯罪を招いた人格障害や精神構造について、自分のそれも照らし合わせてひやりとするような。
Posted by ブクログ 2011年04月10日
実際に起こった事件の被害者の殺害状況を元に、犯人の心理や事件の真相を読み解いている。経験をもとにいろいろなことが浮かび上がるんだな、っていうことが分かった。
Posted by ブクログ 2010年10月14日
東京都監察医務院監察医であった著者が、世間を騒がせた惨殺事件を犯罪心理学や法医学の側面から犯人像を浮き彫りする本。
著者のこれまでの検死解剖の実績は本書の中のコメントにリアリティを与えている。 ちょっとした刑事ドラマや推理小説はあくまで作者が考えた人物背景や舞台をベースに犯罪が行われるため、プロ...続きを読むの目から見て整合性があるものなのだろうか?という疑問を常に持っていた。 人を殺すという極限の状態というものは、一般人には馴染みが無いので、作者の虚構をさもありなんと受け入れてしまうが、実際その場に立つと本当は違った心理が働くということを本書は教えてくれる。
特にバラバラ事件は残忍な人間の仕業との先入観があるが、実際は普通の人間が保身をするという心理状態を引き金にしてしまうことが多いという。 人を殺めてしまった後の処理は、小説などでは詳しく描写されないことがあるが、保身→証拠隠滅というロジックが、死体の切断に人を駆り立ててしまうらしい。
本書が取り扱う話題の性質上、殺人の状況がかなり詳しく描写されている。 犯人の心理状態をたどりつつ殺人現場をイメージしてしまうと、殺人者側に吸い込まれそうで怖い。 TVやメディアを通して事件を見るだけであれば客観的な視点で犯人を見るのだが、「保身」の衝動は誰にでもあるので、本当に自分が冷静になれるのかは分からない。
Posted by ブクログ 2010年09月20日
「犯罪心理学」だけあって、バラバラ殺人の話が多かったかも。法医学に興味津々!
有名そうな事件がたくさん書いてあるのに、あまりよく知らない私。もっと新聞読むべきだとおもった。
Posted by ブクログ 2014年07月17日
上野さんの作品で一番有名であろうのは『死体は知っている』『死体は生きている』であった記憶が。二冊とも読破済み。
犯罪心理学、という観点から、この事件の裏にはこういった心理が見え隠れするものだ、というもの。
たとえば、バラバラ殺人。多くの人は言う。
「なんてむごたらしい。冷徹な犯人に違いない!」...続きを読む
だが実情は違う。殺しはしたけれども、『生き返る』かもしれない。動き出すかもしれない。絶命していないかもしれない。多くの不安がないまぜになって、結局、二度と起き上れぬよう『過剰に』殺傷してしまうのである。
所謂『普通の人たち』が考えるうる『犯人像』が違っている。それを理解してもらえないだろうか。
偏見とはおそろしいもの。
すべてを覆い隠してしまうもの。