あらすじ
30年近くを監察医として勤めてきた経験から、昭和と平成では死体が違っているとの実感を得ていた。
どこかどう違うのか。
本書では、昭和と平成の時代を事件を比較していく。
また、たとえば、扇風機の死亡事故の解明によって、首振り機能がついたことなどを紹介し、死亡事故の解明によって、社会が安全になっていったことを明かしていく。
監察医の仕事の重要性が伝わってくる。
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Posted by ブクログ
20170416
元監察医の上野正彦さんの著書。
様々な事件の監察から分かったことや思うことを短めの文章で分かりやすく記してある。
人が亡くなる事件という、普段関わりのないことの裏話や詳しい話なので、とても興味深く読むことができた。
いつの時代も殺人や事件はある。
昔の事故死やその監察結果から、様々な商品やものが安全に改良されてきた。
それと同時に、家事なども便利になってきたことから、子どもが家事に参加したりお手伝いしたり、不便でも我慢したりといった経験も少なくなり、短絡的ですぐキレる若者が増えているそう。
昔は人道的な事件(介護しきれなくなってやむなく殺人とか)が多かったが、平成になり、短絡的で昔ではありえないような動機の事件が増えている。
これからの自分の暮らしや子育てについて考えさせられる内容も多かった。