あらすじ
元東京都監察医務院長を務めた監察医である著者は、長年にわたり、変死体がなぜ死にいたったか、検死・解剖を行ってきた。
それをまとめた著書『死体は語る』は、65万部を超えるベストセラーになったが、今回、初めて「死体の再鑑定」についてまとめた本を書き下ろす。
著者の元には、警察、保険会社、および遺族から再鑑定の依頼が数多く寄せられる。
引き受けた著者は、なぜ最初の鑑定が間違っていたかを紐解いていく。
「溺死ではない、殺しだ。事故死ではない、病死だ。病死ではない、暴行死だ」。
最初の鑑定の嘘を暴いていく様は、上質なミステリーを読んでいるようにドラマチックだ。
ときには裁判所で、証人として最初の鑑定人と対峙したり、再鑑定の再々鑑定を提出したりと……事件は2転、3転。
まさに究極のノンフィクションミステリー。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
まさにミステリー!
監察医が事件で亡くなった人々の死因を探る過程は、名探偵が事件の真相を探る過程と相似していて、まさに高度でリアルな謎解きを読んでいるようだった。
満足な一冊だった。
Posted by ブクログ
解剖もその被害者のことを思ってされることはあまりなくてただ機械的に処理されることも少なくないことがよくわかる 上野先生にお願いしたい事例はたくさんあるのでは
Posted by ブクログ
筆者が検死して、その結果がもとに事件が解決した実例を挙げていく。検死の結果は素人にもわかりやすく説明されており、なるほどねという感じで、司法解剖や行政解剖の違いなど勉強になる内容も多い。
Posted by ブクログ
監察医の著者が過去の事件・事故の死体再鑑定について語る。
自分自身、死体を見る機会がほとんど無いので興味深く読んだ。非日常の世界。
正直、著者の仕事を生で見るのは辛いと思う。
Posted by ブクログ
2017/11/26
よくドラマ等で「検死の結果が実は違っていた」みたいなのがよくあるが、こんなのはドラマの中だけのものと思っていた。
「結果が二転三転するなど日常茶飯事」、とあって軽い衝撃を受けた。
過去に著者が経験した事案を余計な脚色なく淡々と記しているが、まさに事実は小説より奇なり、である。
Posted by ブクログ
9つの物語から成る。
監察医が再鑑定をして本当の死因判定をする。
時には再鑑定は裁判判決をひっくり返したり。
この作業のおかげで、真実が分かる。
さすがに「死体は語る」なので、本当に凄い事だと思います。