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ノンフィクション 20位
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偽装殺人、他殺を装った自殺、猟奇的殺人と見誤る奇妙な死体……。どんなに誤魔化そうとしても、もの言わぬ死体は、背後に潜む人間の憎しみや苦悩を雄弁に語りだす。法医学は死体と語り合い、死をとおして人間の生き方を考える学問である。浅沼稲次郎刺殺事件、日航機羽田沖墜落事故、三河島駅列車事故等の現場に立会い、変死体を扱って三十余年の元監察医が綴る、ミステリアスな事件の数々とそれにまつわる人間ドラマ。映像化もされた法医学入門の大ベストセラー。
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Posted by ブクログ
監察医制度は死体の、ひいては生きている人間たちのストーリーを浮かび上がらせ、真実に迫る大事なシステムであるとわかった。
人間の体のことや病気のことを知れるとともに、生身の人間の怖さも知れる本。3ページほどの短編がたくさん載っていて読みやすい
感想の中には内容が古い、時代錯誤のような意見もあるけど30年以上前の本なので当たり前だと思う。 死因十人十色。これが全てノンフィクションなんだなとしみじみ思う。 当たり前だけど片腕だけでも得られる情報は多く、生前を全く知らなくても死体だけで分かることがある。死体からしか得られないことも多々あるんだろ...続きを読むうなと感じた。 「死者の人権を擁護するため」というフレーズが印象的だった。 監察医という仕事にどれだけ誇りややりがいがあったとしても人間が死に、死体ありきの仕事。綺麗事では片付けられないこともあったと思う。 相続など人が死んでから起こる問題もある。 感謝こそされど恨まれることももしかしたらあるのかなと思うとやるせない。 リアルなノンフィクションだからこそ色々考えることができて面白い一冊でした。
久々に1冊本を読んでよかったな〜って思った! 死後も名医にかかれ その通り。死んでも死者の声に耳を傾け尊厳を大事にする姿勢とか死者の声が今を生きているものに活かされるのね。 死体は語るタイトルもすごく好き
監察医制度という言葉を聞いたことがあるだろうか? 死体解剖保存法第8条に基づき、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大都市において施行されている制度。検視のみでは死因がわからない場合、行政解剖というものを行う。病死か犯罪死か、自殺か災害死かを明らかにするために。 (少し昔の本なので、現在も同様か調べな...続きを読むいとわからない。) 本書は、監察医であった著者の経験と人生観を綴ったエッセイだ。 とても、面白い話のオンパレード。一本の髪の毛で個人を特定できる場合があること。それも1821年に亡くなったナポレオンの髪の毛でその死因を推察できたりするようなお話や、遠洋漁業をしているマグロ漁船が漁獲したヨシキリザメの腹を裂いたら、胃の中から人間の右腕が出てきた話とか、監察医に調査依頼が来るものは、想像を絶する場合もあるのだ。死亡時刻判定で遺産相続人が、変わってしまう出来事も興味深い。 外国テレビドラマのCSI科学捜査班のように、死因がわからないものは必ず解剖して死因が究明されるかと思っていたが、そんなことができるのは、日本では5大都市だけ。本当は語り掛けたいと思っている死体が、語ることなく火葬されているケースも多々あるのでしょう。 著者も、この制度を全国に広めるべきとの見解を語っている。死者の人権を守るために。
自分の仕事に近く内容に興味がある本でした。人間をみる著者のあたたかな眼差しが感じられ、時代は進むけれど大切にしていきたい事が自分と同じだと感じた。何年かぶりにまた手にとった本でした。
この本面白かったわ、って言ったら不謹慎かな。 死体がこんなに雄弁だと思わなかった。 事実は小説よりも奇なりというが、本当にこんな事が起きるのかと驚かされる。 それに監察医も医師であるということに、今更ながら気づいた。 知らず知らず「医者は生者しか診ない」と思い込んでいた。 これはちょっと恥かもしれな...続きを読むい…。 確かにそうだよな、だって法“医学”だもんね。 それにしても元監察医の筆者が綴る経験は、どれも興味深くて人間(人体?)の勉強になる。 溺死の研究や脳死と植物状態の違いなんて、もはや学問だと思う。
タイトルに惹かれて購入。 事件や死因を科学的に解いており、興味深い内容だった。 昭和〜平成初め頃の価値観を知ることができ、今とは違う部分も多々あり面白かった。
面白い。特に序盤は死に方自体が珍しく、読み応えがある。 医者らしく非常にニュートラルな目線で書かれているのだけど、やはり時代かLGBTなんかへの理解や、生活習慣病、飲酒にかんする考え方なんかは古いなぁと思う。 そのうち奥付に例の「差別的な表現が含まれていますが〜」がのりそう。
DNA鑑定が存在しなかった頃の古い作品。今作者は監察医を取り上げられたTVドラマをどのように見ているだろう。昔の公害薬害事件の甚大さに驚く。東京、横浜、名古屋、大阪、神戸でしか監察医制度がないのは今も変わらないのであれば、隠れた事件は相当ありそうだ。老人の自殺は独身世帯より同居世帯で多いというのも何...続きを読むとも言えない。
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上野正彦
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