【感想・ネタバレ】死体は語るのレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年09月10日

上野先生にはお会いした事が無いが、仕事柄監察医の先生によくお会いする。保険金殺人とまではいかないケースでも、ご遺体から判明する事はとても多い。報道されない事実が監察医によって日々明らかになり、私はその死の背景にあるドラマに時折涙しながら報告書を書くのである。

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Posted by ブクログ 2020年04月13日

小説やドラマなどでは遺体の死因を特定する人の背景にはスポットライトがあまり当てられない印象だが、この本は実際に監察医としてキャリアを積んだ方のエッセイということで興味を持った。監察医制度というものをこの本を読んで初めて知ったので、監察医制度の知名度向上という点からも有意義であると感じた。
実際の業務...続きを読むについても小説が一本書けそうなエピソードが数多く掲載され、読みやすい文体で書かれているので読んでいて感心することが多かった。
著者にとっては内科は「重箱の外側を触って中身が赤飯か牡丹餅かを当てるようなもので、見方によってはかなりいいかげん」であり、外科は「もっと大雑把で、悪いところを切り取って捨ててしまう」ところが合わなかったと書いてあり、そういう見方もあるのかと驚いた。出版されてから時間がたっているので、現在の法医学がどうなっているのか知りたくなった。

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Posted by ブクログ 2019年09月29日

監察医制度という言葉を聞いたことがあるだろうか?
死体解剖保存法第8条に基づき、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大都市において施行されている制度。検視のみでは死因がわからない場合、行政解剖というものを行う。病死か犯罪死か、自殺か災害死かを明らかにするために。
(少し昔の本なので、現在も同様か調べな...続きを読むいとわからない。)
本書は、監察医であった著者の経験と人生観を綴ったエッセイだ。
とても、面白い話のオンパレード。一本の髪の毛で個人を特定できる場合があること。それも1821年に亡くなったナポレオンの髪の毛でその死因を推察できたりするようなお話や、遠洋漁業をしているマグロ漁船が漁獲したヨシキリザメの腹を裂いたら、胃の中から人間の右腕が出てきた話とか、監察医に調査依頼が来るものは、想像を絶する場合もあるのだ。死亡時刻判定で遺産相続人が、変わってしまう出来事も興味深い。
外国テレビドラマのCSI科学捜査班のように、死因がわからないものは必ず解剖してしんが究明されるかと思っていたが、そんなことができるのは、日本では5大都市だけ。本当は語り掛けたいと思っている死体が、語ることなく火葬されているケースも多々あるのでしょう。
著者も、この制度を全国に広めるべきとの見解を語っている。死者の人権を守るために。

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Posted by ブクログ 2018年09月03日

死体は語る。上野正彦先生の著書。見る人が見れば死体は全てを語る。自殺か他殺か、病死か事故死か。全ての人が幸せな最期を迎えられるような素敵な社会であってほしいと改めて思いました。

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Posted by ブクログ 2017年08月14日

とても勉強になった。検死の件ももちろんだが、それを通して人生観や思いが伝わり、何度も読み返したいと思った。だがたまに話がずれることもあり、なんの話かわかりにくい時もあった。他の著書も読みたい。

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Posted by ブクログ 2015年04月11日

元東京都監察医の上野先生は、これまでに20000体以上もの検死体にかかわってきた。
昔、未解決事件や行方不明者を捜査するスペシャル番組に、出演されていましたね。

上野先生は初対面の人から、「死体を検死したり解剖して、気持ち悪くないですか?」と質問されるそうだ。
即座に、「生きている人の方が恐ろしい...続きを読む。」と、応える。

生きている人は平気で嘘をつくが、死体は監察医が問い掛ければ、真実を伝えてくれる。
確かに、暴れず、おとなしく、素直ですからね。

監察医制度が導入されている地域は5都市で、東京23区・大阪市・名古屋市・横浜市・神戸市のみ。
全国的に制度を導入することは予算上、無理だが、このような態勢を確立できるよう願いを込めて、文筆活動を続けている。

この制度のおかげで、生命保険の問題や交通事故、労災問題でのトラブルを正当に解決できる。

死者の声を聞く監察医という仕事に興趣が尽きない。

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Posted by ブクログ 2011年07月28日

元東京都監察医務院院長、法医学、司法解剖の大物があまりに気兼ねなく語るエッセイ。

数々の災害、自殺、殺人事件の思い出話を淡々と語っているのだが、その言葉の厳選され方に心を打つものがある。
検視、検死、解剖、その流れの中で明らかにされてゆく事件の経緯。人の心。そして、世の不条理。
文字通り、死体は語...続きを読むるのであった。

そして何より、そのどれもを明快に語る筆者の文才が秀逸であった。

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Posted by ブクログ 2020年06月28日

法医学者の著者の経験を通じて、人生観なりモノの考え方を綴った本。インパクトのあるタイトルだけど、グロい描写などはない(個人差があるかもしれない)
「死者の人権と尊厳を守る」のが法医学。

犯罪だと調査したらすぐ分かりそうなものが、調査という舞台に上がらずに処理されてしまうケースで隠れていることが多い...続きを読むのかなと感じた。
警察・医者・役所などの現場の人の感じた違和感を、法医学者がデータドリブンで裏付けするって感じ。
割と前の本なので、法医学を取り巻く状況や法律はもう少しアップデートされているのかもしれない。

俗っぽい読み方をしているので、著者の意図した捉え方ではないと思うが、前半に割合多かったの実際の事例ベースの章が、ミステリや犯罪モノのような出来事が実際にあったのか… という読み物として興味深かった。
文庫版あとがきにも書いてあるが、当時は痴情のもつれケースが多いのも時代を表していそう。

生活反応という、生物が生きている間のみ起こる反応がある、というのも初めて知った。例えば、死後に刺されても血が出ないなど。

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Posted by ブクログ 2020年04月08日

どんなに誤魔化そうとしても、物言わぬ死体は背後に潜む人間の憎しみや苦悩を雄弁に語りだす。変死体を扱って30余年の元監察医が綴るミステリアスな事件。法医学の入門書、バイブルとなった大ベストセラー。

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Posted by ブクログ 2020年04月08日

タイトルはシュールだが、決してホラーではないし、小説でもない。著者は東京都の監察医を務める先生である。不自然な死体を検視し、時に行政解剖を行う監察医制度が、五大都市(東京、横浜、名古屋、大阪、神戸)にしかないことにまず驚いた。著者は予算上、全国にあまねく本制度を導入することは困難だと語るが、それにし...続きを読むても犯罪かどうかを認定するために非常に重要な制度が、たった五つの大都市にしか施行されていないことに、釈然としないものが残った。

著者は監察医の意義として、死者の人権擁護を語る。監察医制度が五大都市でしか機能していないのであれば、他の都市で死んだ者は、五大都市で死んだ者と比較して、死者の人権が守られていないということになる。某国の愚かな首相は「憲法で定める『基本的人権』は、生存するものにのみ適用される」という大した根拠もない法解釈を勝手に披露するかもしれないが、監察医の視点から死者の人権を擁護しようとする著者の見解のほうが、明らかに合理性がある。

といっても、本書は決して固い内容ではない。否、書いてあることは非常に崇高であるが、著者の軽妙な語り口が固さを感じさせない。監察医か、少なくとも法医学を志しでもしなければ、一生現実には出会うことがないであろう不自然な死体とその裏に隠された真実は、著者の語り口の軽さに乗せられてすっと読み進んでしまう。タイトルの『死体は語る』にしても、一見シュールに思えて、著者の洒脱な文体の一部となっている。その結果、不自然な死を遂げた死体にまつわるエピソードを扱ってはいるが、堅苦しさのないエッセイとなっているのである。

監察医ゆえ、時に専門的な用語も登場するけれども、検死の所見や行政解剖で得たわずかな手がかりから、ただ死体を眺めただけでは決して判ることのない真実が導き出されるプロセスは新鮮な驚きに満ちている。エッセイでありながら、ミステリーの趣をも備えているのだ。すなわち死者の専門家たる監察医が、目の前の死者に静かに耳を傾けるとき、「死体は語り」かけるのである。死者の言葉を聞くための条件はただ一つ……一流の法医学者であることだ。

生きている者たちは、程度の差こそあれ偽善者であり、嘘をつく。中には犯罪に手を染める者もいるだろう。一たび法を犯した生者は、おのが罪の隠ぺいに躍起になる。そうしたときにありのままを語ってくれるのは、もはや死者しかいないのかもしれない。そうであるならば、五大都市でしか施行されていない監察医制度は、本来的に制度としての欠陥を内包しているように思う。死者が検死や解剖を通して語り掛ける言葉こそ、何よりも真実に近い、大事なダイイングメッセージだからである。

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Posted by ブクログ 2019年05月26日

著書の中でも、ご遺体のセンセーショナル具合で言えばトップクラスの事例が多い印象の一冊。ちょっとしたミステリー小説並みに、大学助教授と教え子の不倫で遺体が見つからなかった謎についての話、カップルの自殺や心中に絡む話、など。列車脱線事故やホテル火災による数十名の死者を出した事件、なんかは時代を感じさせる...続きを読む部分もあった。
家族鑑定、など、言葉自体は私たちでも知っているものであっても「夫の死後に、隠し子を連れて現れた女性と財産分与を巡って家族鑑定をすることになった。双方が出してきた証拠物件も結果が分かれ、どれが信ぴょう性のあるものとして考えるべきか」など実際の事例での話の経緯含めて読むと考えさせられるエピソードも多かった。遺族への賠償金のために死亡診断書が表す意味の重みを感じた。

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Posted by ブクログ 2019年04月29日

興味のある分野だったので勉強になった。

30年以上前に描かれたということなので、若干現在とは違う考え方だなぁと思うところがあったが、上野さんの考えているような世の中になってきた部分も多々ありで考えさせられた。

何度か同じ文章が繰り返されてるような気がする…

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Posted by ブクログ 2018年09月22日

小説だと思って読みましたが、エッセイみたいな感じでした。
解剖のお仕事が好きな著者の思いが文章からあふれていますね。
死体から得られるメッセージを理解し、謎を読み解く。。。その熱い想いにとても感銘を受けました。
死体解剖のお話をしているのに、なんだか清々しい!

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Posted by ブクログ 2018年09月03日

語るのは「死者」じゃない「死体」なんだな(あとがきにあるけど)。生きている間だけでなく、死んでからも名医にかかる、なんて目から鱗。
犯罪を暴くだけではなく、本当の自分を知ってもらうためには、だまされず、まちがいなく、何がおこったのか、最期の最後まで自分の声を真摯に聞いてくれる医者と巡り合うことが重要...続きを読むなのだろう。
そして、それが謎解きではなく、何がおこったか、からそれがおこらないようにつなげていってくれる、そんな存在である人に。

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Posted by ブクログ 2018年04月16日

法医学者の上野正彦の処女作。

平成元年著だから若干古いものの、昭和時代にあった殺人事件の死体について語っており、逆に新鮮だった。

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Posted by ブクログ 2015年08月22日

死体はそれだけでミステリなんだな、と。
監察医というものの重要さは理解していたつもりだが、考えていたよりも、それは生活に影響を及ぼすものなんだ、と実感できた。
要は、保険金や労災…現実だな。

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Posted by ブクログ 2011年09月08日

「死体は語る」というタイトルだけど、もちろん死体そのものがペラペラ喋るわけではない。
著者の上野正彦氏は元監察医で、その愛でもって死体を切り刻んでいき、死体が本当に打ち明けたかったことを探り出していく。

すごい仕事だ。

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Posted by ブクログ 2011年09月17日

元検死官の著者が物言わぬ死体から様々な事柄を読みとっていくノンフィクション。推理小説のモデルを示されているようで、もの凄く興味深く読ませてもらった。まさに「死体は嘘をつかない」というところか。法医学に全てを捧げた著者の経験に裏打ちされたプロ意識が読んでいて強く感じられた。無惨な死体の羅列を読んでいる...続きを読むと想像力貧困で助かったと思ってしまうが、それから真実を読みとっていくその姿勢は尊敬に値すると思う。興味深い本を読ませていただきました。

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Posted by ブクログ 2021年02月01日

「法医学は未来のための学問」某ドラマの台詞をきっかけに興味を持ち、読み始めた。
死者の人権について、今まで一度も考えたことがなかった。けれどこの本の中で繰り返し使われていたこの言葉を、今後も忘れないでいたいと思う。死んだ人は戻ってこない。死んだ理由が解明されたところで。と、本書を読む前の私なら思って...続きを読むいた。けれどそうではなく、戻ってこないからこそ解明する必要がある。解き明かした事実の積み重ねが、生きている人たちに還元される。死を無駄にしないことに繋がるのだと、理解した。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年10月12日

客観的な話というより主観的な語りが多くいまいち。
LGBTのかたに対しての扱いが不愉快だった。
仮にも医者ならそこは人間として平等に扱っているという姿勢を記載して欲しかった
それが無理なら書かなくてよかったなと…

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