柳美里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
知らなかったのだが、『JR上野駅公園口』は、山手線の駅を巡るシリーズの実は第5作目であり、過去に4作品のシリーズ作品があるという。本書は2012年に出版された第4作にあたる作品であり、当初は『自殺の国』と題されていたものを、今回の文庫化に際して改題したものとなる。
筋書きは当初のタイトル通り、家族や学校での行き場を無くして亡き祖母との思い出だけが唯一自分を慰めてくれる少女が、ネット掲示板で出会った自殺志願者たちと自殺を計画する・・・という筋書きである。その出発点となるのが、品川駅である。品川駅は環状線の1駅でありながら、東海道に抜けていくターミナル駅であり、そこが本書での重要な舞台背景となる -
Posted by ブクログ
タイトル通りの、人生でやらなくていいことについての著者からのアドバイス集かな~、と思ったら、著者の半生記と現在(執筆時)、小説家になったいきさつ、およびなぜ福島県の南相馬に移住したのかの説明等々のエッセイ集だった。
おまけに巻末には一家の集合写真まで付いていたので、徹底的に自分をさらけ出す人なんだと、当初の本書への期待は満たされなかったものの、一方で小説家柳美里信条や人となりがわかり、だったら今まで読んだことのなかった彼女の作品を読んでみようかと、がぜん興味がわいてしまった。
本書を読んだ限りでは、ちょっとめんどくさそうな人であるようだが、作品にはそのめんどくささがどのように反映されている -
Posted by ブクログ
この本を読んで、私は「向いていない多くのことを潔く諦め、残された唯一のものをやればいいのだ」と勇気づけられました。
タイトルに惹かれて柳 美里(Yu Miri)さんのプロフィールの知らないまま、読みたい本に登録していたのですが、昨日(9/20)、ようやく手に入れることができました。
私を惹きつけたタイトルは、担当編集者である小島博人さんが、柳 美里さんに提出した企画書に既に書いてあったそうです。
この本は、柳 美里さんが語った人生をライターの辛島いずみさんが構成し、柳 美里さんが書き直したものだそうです。さて柳 美里さんを動かしたタイトルが掲げられた本の内容は何か…。
美里さ -
Posted by ブクログ
ショートパンツを穿いてサンダル履き、シャーツの前をはだけて、腹を丸出しにして、裾を風にはためかせている奴の姿を見ると、破滅の予感が沸いてくる。Tシャーツに印刷された絵や文字は、どうにも珍妙で道理に反している。自分の内在している思想や感情を表現しているように見えてしまうことが卑怯すぎる。見えてしまうことによって、人は破滅に向かう。Tシャーツ1枚で偉そうに思想を語った気になる。自分の弱いモチーフを服によって増幅させる。これは刺青をちらつかせて人を威圧するのと変わらない。相応の覚悟もないまま雰囲気だけまとって、さも中身があるかのように取り繕う人間には破滅の道があるだけ。破滅が恐ろしくてTシャーツが着