柳美里のレビュー一覧

  • 自殺
    自殺をしたいと思うことって別に異常じゃなくてむしろ普通ですよって言われたらちょっと嬉しいんですよね。
    人間って自殺したら「なんで自殺したの?」「自殺の原因は?」「誰が悪いの?」って思いますよね、でもじゃあこれがもし「なんで生きるの?」とかだったらどう思いどう答えますか?
    実は人間って死ぬことに関して...続きを読む
  • JR上野駅公園口
    「諦念」という言葉が先ず浮かんだ。読んでいて愉しい類いの作品ではないが、貴重な読書体験になった。感謝。
  • ねこのおうち
    短編集のようで全て繋がっているお話は結構大好き。
    嫁ぎ先に猫がいて、可愛くない…と思ってるけど
    やっぱり野良猫を捨てたり、殺したりするのは人間の勝手。可哀想な猫が減りますように。
    ニーコが最後生まれ変わったのかな。おばあさんのところに戻れてよかった。
  • 南相馬メドレー
     1968年生まれの柳美里さん、2015年、鎌倉から息子と4匹の猫とともに原発から25㎞の南相馬に居住。2015年から2019年までの暮らしを綴ったエッセイです。そのバイタリティと素直な文章に感銘を覚えました。「南相馬メドレー」、2020.3発行。柳美里さんの小説を読むと閉塞感に陥ることが多いし、途...続きを読む
  • JR上野駅公園口
    「全世界が感動した」と記された帯で書店に並んでいるのを見かけたけど、感動ではないやろと思った
    なんとも言えないやるせなさに苛まれた
  • 8月の果て(下)(新潮文庫)
    小説って、こんなことまで表現できるのか。衝撃。
    血と絶望と怒りと苦しみの物語、否、歴史。
    今をなお、殺され続けている彼らの苦しみをこの物語は救う。
    最後にたどり着くのは「自由!」
    祈りのような小説だ。
  • 貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記
    お金がない時の切羽詰まった感は、若い頃何度も経験したので、とても共感。貧乏も神様になれば、こっちの味方ですね。
  • 人生にはやらなくていいことがある
    おそらく一万円選書の本に出てきたから読んだのだとおもう。

    子育ての成否は、その子がどの大学に合格したかではなく、どの職業に就いたかでもなく、どのような家庭を築くかなのです。p129

    すごい人。
    壮絶な人生って、こういうことなのだろうなとおもう。それをこんなふうに文章にできるところもすごい。
    目を...続きを読む
  • JR品川駅高輪口
    読書欲がほぼ無くなってしまった中で手に取ったこの作品に、ぐいぐい引き込まれた。

    学校での友人関係に疲れ、家庭では居場所がなく、唯一の救いは亡くなってしまった祖母との思い出。
    自殺サイトを覘き、書き込みもする。
    だが、彼女に悲壮感はない。圧倒的な虚無感が漂う。
    駅のアナウンス、車内での他人の会話、学...続きを読む
  • 8月の果て(下)(新潮文庫)
    韓国朝鮮近現代史―日韓併合、満州、慰安婦、朝鮮戦争ーを背景に、著者柳美里さんのマラソンランナーである祖父とその家族は駆け抜けていく。

    すっすっはっはっ
    呼吸音を響かせながら、肉体は血と汗を流し、息苦しいまでの情念と“恨”(ハン)が物語の言葉を絞り出していく。

    すっすっはっはっ 
    オノマトペが彩る...続きを読む
  • JR高田馬場駅戸山口
    高校生だった時に父親を亡くすというトラウマのある主人公。原発事故後、愛する息子を守ろうとするあまり徐々におかしくなっていく、孤立を深めていく過程がこれでもかというほどしつこい自問自答によって描かれtりる。コロナ禍にいる我々にとっても、他人事ではないように感じられ、心が落ち着かない。
  • JR品川駅高輪口
    絶句した
    この小説を表す言葉を僕は多分持たない

    生と死の境界はどこにあるんだろう
    なぜ私は生き、そして死ぬのだろう
    果たしてこの世界に生きる価値なんてあるのだろうか
    苦しいだけの友人関係
    家族からの疎外
    追い込まれる、孤独
    死ぬのは簡単だ
    黄色い線を踏み越えればいい
    はたまたわざわざ死ぬ価値なんて...続きを読む
  • JR上野駅公園口
    細切れに段落が区切られ、世界の絶望的な断絶が感じらる。
    声高に悲惨を叫ぶものではない。淡々と事実を積み重ねていく。
    最後の津波と列車の人身事故の象徴は、全く異なる事実に位置することを物語る。一方は避けられないもの。一方は避けられるもの。
    総じて、追いやられた人の深刻な、生きる難しさがテーマだと思えた...続きを読む
  • JR高田馬場駅戸山口
    『JR高田馬場駅戸山口』柳美里


    山手線シリーズ。『グッドバイ・ママ』の新装・改題版。上野駅も品川駅も孤独で辛かったけれど、こちらは群を抜いて孤独だと思った。こんな手法で孤独を描くことができるんだと思った。おそろしい。

    夫は単身赴任先で不倫、母親は離婚、父親は他界、義実家とも不仲。幼稚園児の息子...続きを読む
  • 国家への道順
    差別の心は〝普通〟に僕らの周り溢れている。「子煩悩な普通の父親」や「ボランティアにいそしむ普通の女性」の心にも。無知や無関心は差別を生む。それを解きほぐすものは、相手のことを知ろうとする「対話」の中に。
  • ねこのおうち

    ねこのおうち

    心暖まる作品です
    初めて
    最後まで読むことができた本です
  • 文藝春秋 2015年 6月号

    イイネ

    10年前から毎月購読していますが、本の整理が大変ですので3年前から電子ブックに変更。もう少し、普通の書籍に比べて安くなるとありがたいですが...
  • 文藝春秋2月号

    文芸春秋3月号

    年間購読にしているのですがどうしたら読めますか
  • 自殺
    人生観がかわった。
    何度も読みたい本。
    全てを飲み込むわけではないけれど、
    こういう選択肢もおかしくはないかもしれない。
  • 自殺
     ひとはなぜ自殺をするのか。

     自殺は人間だけが行います。ライオンもコンドルも自殺しません。だから私は、自殺は最も人間的な行為だと思うし、人間だけに与えられた特権だということができると思います。

     ひとが自殺をする理由はひとが生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊...続きを読む