柳美里のレビュー一覧

  • オンエア 上

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    ネタバレ

    女子アナ大好きにはたまらない作品。
    テレビに出てるあの人やこの人も、もしかして…なんて妄想もまた楽しい。

    もちろん、どちらも生きてく上で大事なスキルとは思うんだけど、「男の女選び」にまして「女の男選び」の方がより人生で重要度高いと思いませんか。
    これって学校で教えてもいいんじゃないかと思います。
    長江春菜さんとモッチーは特に可哀想…
    フィクションとはいえ、男もつらいけど女もつらいのね

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    2021年04月18日
  • ねこのおうち

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    幸せな家猫の話や野良猫が強く生きていく話はたくさんあるけど、この作品は実際に野良猫や捨て猫で生きていく事の難しさ、リアリティがあって最初は心がしんどくなった。命を人間の都合で選んではいけない。最初がツラいだけにニーコの子供達には幸せになってくれって祈りながら読んだ。現実は残酷な事が多いかもしれないけど、色々な人間模様を見ていく中で、救いはあると思った。鳥派なので猫は飼えないけど、野良猫を見かけたら優しい気持ちになります。

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    2021年04月15日
  • JR品川駅高輪口

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    生と死の違い。がテーマかな。
    情景の描写が多く他人の会話で話が小説のいたるところで出てくるけど、特別な意味を持ってるとも思えない。けど、最後に聞こえてくる音だけは防げないっていう説明があって確かにそうかも、と思った。居場所のない少女。悲しい話

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    2021年04月08日
  • JR品川駅高輪口

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    『JR品川駅高輪口』柳美里

    死にたい、と思ってみてるだけ。

    わたしは、いま、生きている。

    どんなに残酷でも、人生は生きるに値する。


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    山手線シリーズ。今回は女子高生が主人公。女子高生あるある描写が辛辣でよい。イツメン。

    ああ、「自殺」を書いた柳美里さんならではだなあ。
    最後に救いがあってよかった。

    やはり雑踏の描写が抜群。読みながらぼんやりと私も山手線に揺られている。すれ違う名前も知らない人々の人生を垣間見る。

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    2021年02月23日
  • ねこのおうち

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    捨て猫とそれに関わる人たちをめぐる物語を
    独特な語り口調で書き綴られている連作短編。
    はじめの1話目はノラ猫好きにはとてもきっつい話なので
    家で読むことをおすすめします。

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    2020年05月04日
  • 掌篇歳時記 秋冬

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    短編小説。
    中には情景がぼんやりしたまま終幕になったものもあるが、大半は程よく心地良い作品。
    日本には暦のほかにこんなにも豊かな四季の表現があると温かさも得た。

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    2020年02月09日
  • 掌篇歳時記 秋冬

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    12名の著名な作家の短編が72候の解説と一緒に読める、ある意味で贅沢な本だ.重松清の鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)は父親としての最後の旅行で息子の翔太を見つめる親心がうまく描写されている.筒井康隆の蒙霧升降(ふかききりまとう)は戦後の風物詩を散りばめた彼独特の文章でしっかり意見を述べているのが良い.堀江敏幸の熊蟄穴(くまあなにこもる)は菱山の取材活動のなかで村の古老たちとの奇妙な会話が面白かった.

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    2019年12月08日
  • 掌篇歳時記 秋冬

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    物語ではなく、読書そのものと、日本の繊細な四季の移ろいを味わう一冊。初めて読む作家さんもいて楽しかった。

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    2019年12月05日
  • ねこのおうち

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    生と死に向き合う柳さんらしい目線で描かれた猫のお話。

    正直、序盤で読むのが辛くなった。
    野良猫を取り巻く厳しい現状と、手を差し伸べる人達。
    可愛い、可哀そう、癒される、そういうファンタジーではない、リアルな野良猫たちの物語。
    野良猫の生と死と、人間の生と死を絡め、胸苦しくなるものの、ラストは救われた思いがし、涙した。

    手元に置いておきたい一冊。

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    2019年10月28日
  • ねこのおうち

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    捨て猫から人間の本質を見つめる。
    人間は見たいものしか見ない性質を持っている。
    人間の生と死も見つめる。

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    2019年09月08日
  • 貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記

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    作家という稼業は、売れているのはほんの一握り、流行が去るのも速いし…とはいえ、柳さんは芥川賞まで取ったメジャーな作家さん。
    何故困窮生活?と思って読んだが、なるほどその行動力によるものが大きいのかも。
    しかし困窮しながらも、必ず手を差し伸べてくれる人がいて、その人徳も柳さんの行動力からくるものなのだなぁと思う。

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    2019年05月16日
  • 春の消息

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    柳さんと佐藤さんが東北の霊場を巡りながら対談していく様を、訪れた場所の写真や紹介文を交えながら載せています。
    近代以前は、生きている人たちと死者、そしてあらゆるカミが共存していた。でも、近代以降は生と死の間に明確な境界が引かれ、死は、生活の中で可能な限り触れたくないと思われるものに変容していった。
    私たちが日常生きていく中で、引き受けずに済むならば直面したくないと思いがちな、死。でも、それは生の中に連続して置かれたものなのだと実感した。
    村上春樹とか、平野啓一郎の本の中でも同じようなことが書かれていたのを思い出した。

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    2018年01月03日
  • 自殺

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    いい印象のなかった柳美里が自殺について語ったり対話している本。なぜいい印象がなかったかは読んでいてわかった。この本を読む限りではある意味では、人として普通の感覚を持っている気もする。自殺について、その魅惑性やある種の必然を肯定した上で、冷静に書くというのは、やはりイカてれいるというか狂っているような気もするが狂人にこの言葉は紡げないし、思索もできないだろう。ひとりの人としてのメッセージとしては考えさせられることの多い内容だったように思う。

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    2017年12月18日
  • 人生にはやらなくていいことがある

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    転居の理由のひとつが「共苦」。これはその土地に行かなければできないことでした。子どもは、すでに高校生になり、卒業後の進路は自分で選択するのだし、息子ひとりで相馬を出ていっても良いと考えている。最後は自分ができることを即断していったのだと思います。また、もとの住まいであった土地は、海に近く、土地勘のない観光客が多く、路地や道路はいつも混雑しており、大地震のときは、たいへんな困難を伴うはずであるが、対策が十分でないと感じたようです。

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    2017年05月02日
  • 人生にはやらなくていいことがある

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    柳美里の初の人生論です。
    お断りしておきますが、自分はこの種の本を全くと言っていいほど読みません。
    理由は3つ。
    ①その日その日で手一杯で、人生について考える余裕がないから
    ②人生なんて大テーマを本から学ぼうなんて了見がさもしいと思うから
    ③結局は著者の自慢話であることが多いから(いや、たぶん、推測)
    ただ、柳美里のなら読みたい、と思って手に取った次第。
    伝え聞いているだけでも、柳美里は波瀾万丈な半生を送ってきた方。
    で、読んでわかったのは、想像していたより波瀾万丈な半生を送ってきたということ笑。
    率直な感想は、「この世に〝ふつう〟なんてないのだ」ということです。
    柳美里は、超の付くギャンブル

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    2017年01月20日
  • 自殺

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    死について考えることは悪いことなのか。なぜ生きるか、なぜ死ぬか。それを語り合うことが出来ない時代に生まれたことが辛い。

    死に時を逃してしまったから死ねないし、生き直すほどの気力もない。幸せの絶頂で死にたいけれど、もう平凡な人生しか歩めない。

    尊厳を守っていられるあいだに死にたかった。


    以下引用

    彼の死を知って、「人生の最も美しい贈り物は、好きなときにそこから抜け出させてくれる自由だ」といったそうです。(p22)

    ひとが自殺をする理由は人が生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊厳を守るという強い動機に支えられている、といえます。自殺は尊厳死であるといっ

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    2015年06月28日
  • 貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記

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    この前に読んでいたのだ「一私小説書きの日乗 野性の章/西村賢太」で、似たようなニオイを感じますね。女西村賢太と言ってもいい。

    露悪的なまでの赤裸々な生活の描写。今回は貧乏がテーマで、ネットは切られ、国保は滞納し、美容院に行く金がないので財布を忘れたフリをする。

    攻撃的な性格。攻撃に値すると思うと徹底して攻撃する。今回は「創」の編集者。非は相手にあるとしか思えないが、双方の意見を聞かないとホントのところは分からない。非があったとしても普通であれば、本人に会って協議、請求し、それに応じなければ弁護士マターになるところを、一方からだけの意見をネットやこうした活字でドンドン出していく。腹がたつと甘

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    2015年06月22日
  • 貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記

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    芥川賞をとった売れっ子の作家が生活苦にあえぐとは…。執筆活動だけでは生活が厳しく、消費者金融に手を出し多重債務者になったことも告白。出版社との印税未払いの顛末記も…。それでも幸せを感じる瞬間があり、貧乏生活を楽しんでいる一面もあるという。作家として、女性として、親として、めいっぱい必死に生きている著者の飾らない生き方を見ることができる。「作家が印税で優雅な暮らしというのは幻想。裕福になろうと思えば、作家なんてやらない」だそうです。

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    2015年06月20日
  • フルハウス

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    ネタバレ

    毒の味がする、
    正直なところ妹が来た時に全て終わらせて欲しかった
    オチが気になる終わり方だった。
    オチが気になると思うのが間違いなのかも知れないけれど、姉と父の揺らぎを妹が壊してくれるんじゃないかと最後まで期待してしまった。

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    2022年06月12日
  • 貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記

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    金銭的な問題ももちろんだが、作家として、女性として、親として、その時々にいっぱいいっぱいに、必死に生きようとしてきた、柳美里の飾らない、壮絶な生き様を垣間見ることができる。

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    2015年05月01日