柳美里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
柳美里の初の人生論です。
お断りしておきますが、自分はこの種の本を全くと言っていいほど読みません。
理由は3つ。
①その日その日で手一杯で、人生について考える余裕がないから
②人生なんて大テーマを本から学ぼうなんて了見がさもしいと思うから
③結局は著者の自慢話であることが多いから(いや、たぶん、推測)
ただ、柳美里のなら読みたい、と思って手に取った次第。
伝え聞いているだけでも、柳美里は波瀾万丈な半生を送ってきた方。
で、読んでわかったのは、想像していたより波瀾万丈な半生を送ってきたということ笑。
率直な感想は、「この世に〝ふつう〟なんてないのだ」ということです。
柳美里は、超の付くギャンブル -
Posted by ブクログ
死について考えることは悪いことなのか。なぜ生きるか、なぜ死ぬか。それを語り合うことが出来ない時代に生まれたことが辛い。
死に時を逃してしまったから死ねないし、生き直すほどの気力もない。幸せの絶頂で死にたいけれど、もう平凡な人生しか歩めない。
尊厳を守っていられるあいだに死にたかった。
以下引用
彼の死を知って、「人生の最も美しい贈り物は、好きなときにそこから抜け出させてくれる自由だ」といったそうです。(p22)
ひとが自殺をする理由は人が生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊厳を守るという強い動機に支えられている、といえます。自殺は尊厳死であるといっ -
Posted by ブクログ
この前に読んでいたのだ「一私小説書きの日乗 野性の章/西村賢太」で、似たようなニオイを感じますね。女西村賢太と言ってもいい。
露悪的なまでの赤裸々な生活の描写。今回は貧乏がテーマで、ネットは切られ、国保は滞納し、美容院に行く金がないので財布を忘れたフリをする。
攻撃的な性格。攻撃に値すると思うと徹底して攻撃する。今回は「創」の編集者。非は相手にあるとしか思えないが、双方の意見を聞かないとホントのところは分からない。非があったとしても普通であれば、本人に会って協議、請求し、それに応じなければ弁護士マターになるところを、一方からだけの意見をネットやこうした活字でドンドン出していく。腹がたつと甘