自殺

自殺

ビジネス・実用
499円 (税込)

2pt

「最初に自殺を考えたのは小学六年生の時です」──自らの未遂体験を通じ、芥川賞作家・柳美里が高校生に問う、生きる意味。作家、マラソン選手、アイドル歌手、いじめによる中学生の死など、多くの自殺具体例の核心を見据えて掲げられる、逆説的自殺のすすめ。私は「自殺を肯定しているのか、それとも自殺の抑止について語ろうとしているのか」。読者は透徹した視点で「生きること」「死に向かうこと」を社会構造とともに解き明かす本書をいかに捉えるべきなのか?

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自殺 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自殺をしたいと思うことって別に異常じゃなくてむしろ普通ですよって言われたらちょっと嬉しいんですよね。
    人間って自殺したら「なんで自殺したの?」「自殺の原因は?」「誰が悪いの?」って思いますよね、でもじゃあこれがもし「なんで生きるの?」とかだったらどう思いどう答えますか?
    実は人間って死ぬことに関しては原因や理由を求められるのに生きることについては意外と無関心だと思います。そんな方に読んでほしいし、考えてほしいと思います。

    0
    2024年01月29日

    Posted by ブクログ

    人生観がかわった。
    何度も読みたい本。
    全てを飲み込むわけではないけれど、
    こういう選択肢もおかしくはないかもしれない。

    0
    2012年01月20日

    Posted by ブクログ

     ひとはなぜ自殺をするのか。

     自殺は人間だけが行います。ライオンもコンドルも自殺しません。だから私は、自殺は最も人間的な行為だと思うし、人間だけに与えられた特権だということができると思います。

     ひとが自殺をする理由はひとが生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊厳を守るという強い動機に支えられている、といえます。自殺は尊厳死であるといってもいいと思います。ひとは、自己を脅かしつづける屈辱を葬り、自己の尊厳を守る権利があるということをおぼえておくべきだと思います。

     だから裏返しなんですよ。生きたいと死にたいというのは全くイコールなんです。

     何の根拠もなく言いますが、私は日本人の四人に一人は自殺する可能性を内に秘めているのではないかと考えています。彼らは「あなたは人生において最も大切だと思うものを失えば、生きていく意味がないと考えるタイプですか?」という質問にイエスと答える人たちです。言うまでもなくあらゆる価値は幻想に過ぎませんが、その幻想が壊れると生の根拠そのものが失われると思いこむのです。また価値は欲望によって支えられていますから、ただ生きているだけでは堪えられないほどの強い欲望を持っている人だとも言えるでしょう。自殺は幻想の破たんがもたらす欲望の清算なのではないでしょうか。

     毒物は自殺を回避するための御守りの役割を果たすのだと言われても、理解できないひとが多いかもしれません。(中略)私は自分の部屋の引き出しに毒物を隠し持っている、死にたいと思えばあっという間に死ねる、だけど、いつでも死ねるのだから、今すぐ死ぬ必要はない。

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    人をなぜ殺してはいけないのか。

    悲しむ人がいるから?
     ――悲しむ人がいない人は殺してもよいのか。
    やってはいけないことだから?
     ――ならば今現在もある戦争はどうなるのか。
    もし自分や自分の親しい人が殺されるのは嫌だから?
     ――自分や自分の親しい人が自らしにたい、と思っていたら?

    17の私が抱いた疑問に、とある友人はこう答えた。

    「人が自殺する権利を奪うからだ」と。

    あれからもう6年は経つのに、今でも思い出せるくらいに印象的だった。
    あのとき感じた“違和感”が、なんとなく、飲み込めるようになった。

    思春期から今まで、抱いたまま失われることのない自殺願望。
    生きたい、だからこそ、自殺したい。
    その心情を、ここまでわかりやすく言葉で表現した本は初めてだと思う。

    自殺などと、ついぞ考えたことがないし、理解できない。

    そんな人にこそ、読んでもらいたいなぁ、と思えた一冊。

    0
    2010年10月26日

    Posted by ブクログ

    「自殺は生きる意味と価値を喪失した結果」

    ちょっと・・・たまに・・・自殺願望が沸々とわいてくるので、この本を読んだ後は、どっぷりとマイナス思考に落ちました。

    それほど心を抉り取るような講演録、そしてエッセイです。

    きれい事じゃない、心の闇を貫きます。

    私は「死」に近い仕事をしています。
    次の言葉は、「死」を考える上で、カウンセラーの先生が言っていたことに近いです。
    「人はその人生において、幾度かの結末を迎え、その度に何事かを葬り去らなければなりません。失恋したのならば恋を。会社が倒産しりリストラされたのならば前職を葬り去ることができなかった」

    また、子供とおとなの自殺の相違点を一つあげ、
    「子どもは自分をしに追いやった人に対して復習を遂げられると言う幻想を抱いて自殺するケースが多い」

    なんとなく、ぼんやりと思っていたことが、こうして文字になるとすっきりします。

    柳と高校生との対談では、口には出さないけれど、どこか根底にみんなが抱いているかもしれない言葉か話されていました。
    「自分は死にたくないけれど、相手の死で変われるかもしれない。特に学校みたいなところだと何も起こらないし、何か起こるといいな、みたいな感じがあって」

    そうかもしれない・・・でも、きっと誰もそんな気持ちには気付いてない。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    好きです。
    好きすぎて買ったり友達にあげたり買ったり友達に貸したままだったりを繰り返しています。
    高校生は読むべきです。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    余裕がないひとにしかわからない
     結構柳さんて敏感なんだ。
     ひとはなぜ喜んでまでジェットコースターに乗りたがるのかわからなかったが、死への接近を体験できるといふので納得した。

     長く感じられる本だが、死についての感覚は、やはり人一倍するどくて、私の奥底とどこかつながってゐる。

    0
    2025年03月29日

    Posted by ブクログ

    女性作家が高校生向けに、自殺を総括した抗議をまとめたものです
    在日2世だったためか、日本育ち生まれでありながら「日本人は」と巨大な主語で意見を述べています
    わかりやすさ重視のためか、極端な事例を引用した主張が多いです

    昔の遺書を引き出し、自殺とはどういうものかを学生に向けて噛み砕いて説明しています
    事例も自殺した小学生、中学生の遺書を挙げており、学生にとって身近な存在を感じさせるのが上手でした

    著者自身が東京生まれということもあり、育ちは貧しくとも環境自体は日本有数のため、恵まれてもいる立場からの意見と感じるものもありました
    著者の中高生時代のエピソードも思い出すように語られるので、その中でもインパクトがあるものが並びます

    自殺未遂者の立場で、意見を述べていました
    自殺マニュアルが売れた年に、対に挙げていたのが野菜スープのレシピ本らしいです
    若者と年寄で読者が別れているらしく、生命力の違いがあると述べていました

    全体的に、彼女にとって自殺とは、信仰的なものなのかなと思いました

    0
    2024年06月02日

    Posted by ブクログ

    生きることを考えたいなら、死ぬことを考えてみようと思い読んだ。
    わたしは自殺をしたいと思ったことはないが、死にたいと思ったことは何度もある。
    死について考えたとき、消沈していくのではなく、むしろエネルギーが上がっていくのは、生きたいからだろう。
    タイトルにヒヤッとなるが、冷たくなく、むしろ温かい本だった。

    0
    2021年06月21日

    Posted by ブクログ

    いい印象のなかった柳美里が自殺について語ったり対話している本。なぜいい印象がなかったかは読んでいてわかった。この本を読む限りではある意味では、人として普通の感覚を持っている気もする。自殺について、その魅惑性やある種の必然を肯定した上で、冷静に書くというのは、やはりイカてれいるというか狂っているような気もするが狂人にこの言葉は紡げないし、思索もできないだろう。ひとりの人としてのメッセージとしては考えさせられることの多い内容だったように思う。

    0
    2017年12月18日

    Posted by ブクログ

    死について考えることは悪いことなのか。なぜ生きるか、なぜ死ぬか。それを語り合うことが出来ない時代に生まれたことが辛い。

    死に時を逃してしまったから死ねないし、生き直すほどの気力もない。幸せの絶頂で死にたいけれど、もう平凡な人生しか歩めない。

    尊厳を守っていられるあいだに死にたかった。


    以下引用

    彼の死を知って、「人生の最も美しい贈り物は、好きなときにそこから抜け出させてくれる自由だ」といったそうです。(p22)

    ひとが自殺をする理由は人が生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊厳を守るという強い動機に支えられている、といえます。自殺は尊厳死であるといってもいいと思います。ひとは、自己を脅かしつづける屈辱を葬り、自己の尊厳を守る権利があるということをおぼえておくべきだと思います。(p25)

    つまり、自殺は必ずしもネガティヴな行為ではなく、積極的に自己を表現するための行為だともいえるということを考えていただきたいのです。(p26)

    夭折を美しいものとするセンチメンタリズムはよそう。死ぬことは何としてもぶざまだ。首をくくってのびきった身体、そしてその一部一部分、あるいは吐しゃ物。これが美しいと言えるか。問題は生きることがぼくにとってそれ以上ぶざまだということだ。(p43)

    日常というものは、ある種の人間にとっては凶器のように自分を脅迫するものなんですね。狂うことができれば、その日常からはるかかなたに逃れることができ、日常そのものとの関係を断ち切ることが可能なのだけれども、狂えない者はどうすればいいのかなと、私は思います。どうやってその攻撃に耐えればいいのでしょうか?(p54)

    自己規定とは他者の視線、つまり自分は他者からどう見られているのか、どのように期待されているのかという自意識から生まれます。この自己規定の閉塞状況から自由になれないことが異常な数の自殺者を出している原因とも言えます。(p180)

    死の解釈は気分としての死の美学に流されるよりも、はるかに重要な精神的支柱と成り得るものです。それさえ持つことができれば、自殺を批判的に捉えられもするし、死の誘惑に負けそうになったとしても、その原因と動機が自分の死の解釈に合致するものかどうかを検証してみるという冷静さを保てるかもしれません。死とは何かを考えることが、じつは死の抑止にもなるのです。(p185)

    0
    2015年06月28日

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