柳美里のレビュー一覧

  • 女学生の友

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    今までずーっと読みたいと思ってた柳美里の本です。
    『女学生の友』と『少年倶楽部』が入ってます。

    うーん、二つともかなーり濃い内容の社会派小説になってるかなぁ。

    『女学生の友』は、定年退職して生きる喜びのないおじいちゃんと、何を喜びに生きていいのかわからない女学生が恐喝するお話。
    老後、今時の女子高生、リストラ、倒産、援助交際、核家族などなど、今時の社会事情をうまい具合に小説にしてるなぁ~。って感じる本。
    なんだか、今の世の中ってこんなに暗くて寂しいのか。。。って思わせる。
    でもね、未菜の言葉はせめてもの救いになってるというか、これがなければ、単なる恐喝事件を促すようなないようになっちゃうの

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    2012年11月26日
  • 水辺のゆりかご

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    柳さんのプロフィール的なことは何作か著作を読んでいて知っていたんだけど、改めてこういう形で読むと、「濃い」と思った。
    家庭環境や学校でのいじめ、って箇条書きみたいにしちゃうと平たく感じちゃうんだけど、読んでる間、最初から最後まで薄闇の中で目を凝らしているような重苦しい感覚なのに、なぜだか軽快に読み進めることができた。
    私も柳さんと同じく高校を中退してモラトリアムと言えば聞こえはいいけど何もせずにただ家に居た時期があった。
    今はこうやって冷静に感想を書けるけど、きっとその時期に読んだら心が揺さぶられすぎていたんじゃないかと思う。特に前半。

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    2012年11月06日
  • フルハウス

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    少女も妻も狂気に満ちている。
    柳美里の自伝的要素も織り交ざり、とてもリアル。
    そして、何処までが現実世界にあったことで、何処までが作者の物語なのかわからない。
    私は狂気を求めているのかもしれない。

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    2012年03月23日
  • 水辺のゆりかご

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    柳さんのルーツのきれ端が見える自伝(私は“自伝”として読んだ)。
    『ゴールドラッシュ』の舞台となった、巨大なパチンコ店のある黄金町で過ごした十代の一時期は、『ゴールドラッシュ』での風景描写を本作に投影したため、非道く心苦しくなった。

    林真理子女史の解説は私の感じていた“柳美里”という作家を気遣う思いやりで充ち、なんだかとても愛おしい。

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    2011年11月22日
  • タイル

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    濃い…。まともな人間が一人も出てこない。

    特に主人公の狂い方が(セリフとか)キてななぁ。

    なんていうか落ち込んでるときに読むものじゃない。

    ホラーといえばホラーかな。

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    2010年11月18日
  • 女学生の友

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    私たち、似ている。世の中に何も期待しない
    退職老人と女子高生。孤独な二人が共謀して巻き起こした恐喝事件の顛末は。衝撃の小学生集団レイプを描いた「少年倶楽部」を併録

    ワロタ。女子高生の無力感はなんとなく解る。退職老人の経験はないからわからないけど。

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    2010年01月22日
  • タイル

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    部屋中にタイルを敷きつめる男。離婚した妻、管理人、女流作家。都会の日常に潜む恐怖と殺意を描いて絶賛された純文学ホラー傑作

    実際こんな殺人したらすぐに捕まると思う。

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    2010年01月22日
  • 水辺のゆりかご

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    昭和四十三年、夏至の早朝、在日韓国人夫婦のあいだに一人の女の子が生まれた—。家族のルーツ、両親の不仲、家庭内暴力、苛烈をきわめた学校でのいじめ、そして自殺未遂…。家庭や学校、社会との、絶え間ない葛藤と軋轢のなかで歩んできたみずからの姿を見据え、類いまれな“物語”へと昇華した感動の一冊。作家としての豊かな資質を示し、読者に生命の力を吹き込んだベストセラー作品

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    2010年01月22日
  • フルハウス

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    「家を建てる」が口癖だった父は、理想の家族を夢みて、本当に家を建ててしまう。しかし、娘たちも、十六年前に家を出た妻もその家には寄りつかなかった。そこで、父はホームレスの一家を家に招き、一緒に暮らし始めるのだが…。第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞受賞の表題作のほか、不倫の顛末を通して家族の不在をコミカルに描いた「もやし」を収録。

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    2010年01月22日
  • 自殺

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    前に読んだ柳さんの本はすごく気持ちが重たくなってしまったんですが、これはまずタイトルに惹かれて。
    そしたらたまたま柳さんだったていう。
    でも逆に、あの話から感じたイメージでこのタイトルを書いたなら読んでみたい! と。
    「やらなきゃいけないことがあるから生きる」みたいなことが書いてあって、それで気持ちが軽くなった。
    私がやらなくちゃいけないことって実はけっこうあって、それが片付いて、誰にも迷惑がかからないようになってから死んでしまえばいいんだよね。
    最近は気持ちが落ち込んだときに、そう思うことにしてます。

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    2013年04月24日
  • 水辺のゆりかご

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    『昭和四十三年、夏至の早朝、在日韓国人夫婦のあいだに一人の女の子が生まれた―。家族のルーツ、両親の不仲、家庭内暴力、苛烈をきわめた学校でのいじめ、そして自殺未遂…。家庭や学校、社会との、絶え間ない葛藤と軋轢のなかで歩んできたみずからの姿を見据え、類いまれな“物語”へと昇華した感動の一冊。作家としての豊かな資質を示し、読者に生命の力を吹き込んだベストセラー作品、待望の文庫化。』
    ◆自伝小説。柳さんは壮絶な人生を歩んできたとは知っていたけど、こんなにもずっと辛い状況だったんだなと、読んでいて胸が痛くなった。それで今は素晴らしい作品を書く人になっていることがすごいなと思う。

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    2009年10月04日
  • 水辺のゆりかご

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    もういいよっていう程までに、何から何まであけすけに書かれている。胸が苦しくなるから一度しか読んでないけど、売れずにずっと本棚に立てかけてある。柳さん、痛々しいけど、放って置けません。

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    2009年10月07日
  • 自殺

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    自分で入れといて何ですが・・・カテゴリ、エッセイか微妙^^;正確には主に対談集です。
    元々、柳さんが好きなので、他の著作はだいたい読んだことがあるんですが、自殺だけはあまりにもものすごいタイトルなもので(笑)、なんとなく読まずにいたんですけど、読んでみたら思ってたのと全然違って、単純に共感できたりしました。
    この本は、自殺がテーマと言うよりも、生における死の位置付けと言うのかな?そー言うことがテーマなんですね。
    本の最後は「その人の生が美しければ、死も美しい」と締めくくられています。

    驕れるものも久しからず、と言います。けれど、明けない夜も、止まない雨もありません。

    時には運を天に任せて、

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    2009年10月04日
  • フルハウス

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    非常に生々しい作品です.
    作者の家庭に対する思念が浮き彫りになっています...
    9歳ころ、初めて手にしたときはまだ複雑過ぎて、内容を上手く理解出来ませんした.
    最近になってやっと、この作品の本質を垣間見れた様な気がします.

    真に恐ろしきは生ける人間

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    2009年10月04日
  • タイル

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    朝の電車の中で読むのは薦めません。狂気に満ちてて好き。
    だけど読み終わったあと、若干情緒不安定になります。

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    2009年10月04日
  • 自殺

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    本屋で見てほったらかしてたら、妙に気になっちゃって買った。「自殺買うまで死ねない」って日記に書いてた。元自殺願望者には興味深い話ばっか。解説は読みやすいよ。

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    2009年10月04日
  • フルハウス

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    柳美里だめな人は多いのはわかるが、私は結構大丈夫。むしろ好き。ポップだよ。
    これも、2話目の『もやし』の方が好き。もやしカレー。浮気される奥さんがこれまたポップ。

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    2009年10月04日
  • JR上野駅公園口

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    まず読みやすい、ぱらぱら〜っと読める。
    浩一が死ぬとこ、節子が死ぬとこ、家を出て初めて野宿するシーンはなんか衝撃的。
    最後の飛び降り自殺?のシーンはより衝撃的。もうこうするしかないとか、逃げとかそういう理由じゃないってところもがびーんって感じ。
    日本はオリンピックとか関西万博とかいろいろやっててキラキラしててすごいけど、その裏の日本のゲトーを少し覗いた気がする。

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    2025年11月18日
  • JR上野駅公園口

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    救われない絶望。つくづく運がない人生だなぁという祖母の言葉をなぞるような人生が辛い。主人公のことを知ってくれる人が少しでもいたらいいのに。孫のところにいてもよかったんだよ。

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    2025年11月15日
  • JR上野駅公園口

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    時代背景と主人公の感情描写が繊細で
    リアルな生き様がドキュメンタリーのようにも見えました。
    感想を書けるほど内容は理解できませんでしたが、きっと理解が深まるほど日本で生きることと死ぬことについて考えさせられるのだろうと思いました。

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    2025年09月20日