あらすじ
“家を建てる”が口癖だった父は、理想の家族を夢みて、払える金もないのに、いきなり立派な家を建てた。しかし成人した娘たちも、16年前に家を出た妻も、その家に寄りつかない。そこで父はホームレス一家を家に招き、ニセモノ家族と一緒に暮らし始めるのだが……不気味な味わいの表題作は、泉鏡花文学賞を受賞。ほかに、不倫する女が体験する、不倫相手の妻の奇矯なふるまいを通して、家族の不在をコミカルにえがく「もやし」を収録。才気あふれる2短篇。
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Posted by ブクログ
毒の味がする、
正直なところ妹が来た時に全て終わらせて欲しかった
オチが気になる終わり方だった。
オチが気になると思うのが間違いなのかも知れないけれど、姉と父の揺らぎを妹が壊してくれるんじゃないかと最後まで期待してしまった。
Posted by ブクログ
少女も妻も狂気に満ちている。
柳美里の自伝的要素も織り交ざり、とてもリアル。
そして、何処までが現実世界にあったことで、何処までが作者の物語なのかわからない。
私は狂気を求めているのかもしれない。
Posted by ブクログ
「家を建てる」が口癖だった父は、理想の家族を夢みて、本当に家を建ててしまう。しかし、娘たちも、十六年前に家を出た妻もその家には寄りつかなかった。そこで、父はホームレスの一家を家に招き、一緒に暮らし始めるのだが…。第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞受賞の表題作のほか、不倫の顛末を通して家族の不在をコミカルに描いた「もやし」を収録。
Posted by ブクログ
非常に生々しい作品です.
作者の家庭に対する思念が浮き彫りになっています...
9歳ころ、初めて手にしたときはまだ複雑過ぎて、内容を上手く理解出来ませんした.
最近になってやっと、この作品の本質を垣間見れた様な気がします.
真に恐ろしきは生ける人間
Posted by ブクログ
柳美里だめな人は多いのはわかるが、私は結構大丈夫。むしろ好き。ポップだよ。
これも、2話目の『もやし』の方が好き。もやしカレー。浮気される奥さんがこれまたポップ。
Posted by ブクログ
すべからくみんなくるっています。
狂気を超絶濃縮した
やばさ1000%の作品ですね。
表題作は父親がまず人間として
狂っていらっしゃって
その子たちもいろいろ狂っている、というか歪んでいる。
すみ着いたホームレスの子も歪んでいる、
やっぱり両親も…
彼らは狂うべくして狂ったんだとも思っています。
そしてサレ妻の狂気が襲う
「もやし」
もうサレたのに狂って
ありもしない事実までも
作ってしまったのだろうね。
でも主人公もうかつだよ。
なぜそこでお見合い相手と
つながれて、カネの肩代わりができると
思ったのだろう。
ああいう家ってそういうの
厳しいんだよな…
Posted by ブクログ
こわい話だった
登場人物全員おっかないが、とりわけ女の人がぞっとするほど怖い
肉のにおいというか、血のドロドロというか・・
全員ちょっと病んでるかんじ