あらすじ
“家を建てる”が口癖だった父は、理想の家族を夢みて、払える金もないのに、いきなり立派な家を建てた。しかし成人した娘たちも、16年前に家を出た妻も、その家に寄りつかない。そこで父はホームレス一家を家に招き、ニセモノ家族と一緒に暮らし始めるのだが……不気味な味わいの表題作は、泉鏡花文学賞を受賞。ほかに、不倫する女が体験する、不倫相手の妻の奇矯なふるまいを通して、家族の不在をコミカルにえがく「もやし」を収録。才気あふれる2短篇。
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Posted by ブクログ
毒の味がする、
正直なところ妹が来た時に全て終わらせて欲しかった
オチが気になる終わり方だった。
オチが気になると思うのが間違いなのかも知れないけれど、姉と父の揺らぎを妹が壊してくれるんじゃないかと最後まで期待してしまった。
Posted by ブクログ
すべからくみんなくるっています。
狂気を超絶濃縮した
やばさ1000%の作品ですね。
表題作は父親がまず人間として
狂っていらっしゃって
その子たちもいろいろ狂っている、というか歪んでいる。
すみ着いたホームレスの子も歪んでいる、
やっぱり両親も…
彼らは狂うべくして狂ったんだとも思っています。
そしてサレ妻の狂気が襲う
「もやし」
もうサレたのに狂って
ありもしない事実までも
作ってしまったのだろうね。
でも主人公もうかつだよ。
なぜそこでお見合い相手と
つながれて、カネの肩代わりができると
思ったのだろう。
ああいう家ってそういうの
厳しいんだよな…