五十嵐貴久のレビュー一覧
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先日読んだ「リカ」と同じ著者とは思えない作品でした。
文体や構成が全く違うように感じられました。
ハラハラドキドキするような推理小説が読みたいのですが思うように出会えません。
この作品も決して退屈ではなく、面白い部類に入るのですが、こういうのが読みたかった!という感じではありませんでした。
私の読むタイミングが良くなかったのでしょう。
人の優しさが感じられる一冊です。
読みたい作品に出会えていないからなのか、特に読みたい作品を見つけられずにいるからなのか、はたまた、今は読書に向いていないのか、大好きなレビューもきちんと書けないので、しばらく読書はお休みすべきかもしれません。
2015 -
Posted by ブクログ
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リカシリーズ
『リカ』『リターン』『リバース』
リハーサル』に続く第五作目『リメンバー』
一度刻み込まれた常識外の存在への恐れは、
奥底に沈み込んでいて、まるで感染のように
覆い尽くす。
リカという想像を超えた悪意が、
目に見えない所どんどん浸食してくる恐怖。
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『リターン』で梅本を助けようとした
青木に12発の発砲を受けたリカ。
そして、無事に助け出された梅本は先輩刑事
菅原の介護を親族に申し出て、平穏な生活を
取り戻し始める。
その後の物語。
リカの事件は刑事関係者や多くの人の
記憶に深く刻まれていた。
終わったかに思えていたリカの事件に
酷似した事件が何度 -
Posted by ブクログ
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リカシリーズ
4作目『リハーサル』
1作目『リカ』、2作目『リターン』で
目にしたリカの過去の経歴が明らかになる。
誕生が描かれた『リバース』から、
リカという歪んだ意志と思考の個体が
ある意味の成長とも言える進化を遂げて
いく過程を描いた物語。
ストーカーなんて言葉では生ぬるい、
リカの狂った行動にブレーキなんてない。
嘘が嘘として成立するのは、
発してる本人が嘘だと認識できてるからで
リカはそもそも自分の望む現実しか
受け入れないので認識が人と異なりすぎて、
話が噛み合わず嘘に無自覚。
リカとの噛み合わない会話に昌史同様に
イライラしつつも、リカの突き抜けたズレ感に
異常な -
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礼金、敷金、保証人は不要。
家具、家電、シアター、プールに加えて車付き。
即入居可能な好条件の丘の上のシェアハウス。
うまい話には裏がある。
条件が良ければ良いほど、やっぱり
跳ね返ってくる闇の度合いは凄まじかった。
シェアハウス内の誰が犯人なのか、
もしくは外部の人間が犯人か、周囲を信じたいと
思いつつ同じだけ疑いながら読みました。
生活の一部をシェアする事で見ているというか、
見せられている部分があるということは、
当然、表に出さない隠された本音が存在する。
いろんな人間関係に共通するのだろうけど、
改めて隠された本音の恐ろしさを感じました。
美味しい話には要注意。
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Posted by ブクログ
ネタバレ医療アンソロジー「ドクターM」に収録されたものを読んで興味を持ったので、元の作品を読んでみました。
公務員になりたかっただけなのに、父親が名物刑事だっために、南武蔵野署の副署長になってしまった、ちょっとおっとり系・立花令子(たちばな れいこ)。
ある事件の場で偶然居合わせた、獣医の土井徹(どい とおる)先生と親しくなり、たびたび事案の相談に乗ってもらうことに。
獣医ならではの、生き物に関する豊富な知識と、人生経験豊かな深いお人柄で、いわゆる「安楽椅子探偵」をつとめる土井先生は、常にブランド物を着こなすダンディーな初老。
意外な犯人!だったり、ちょっと苦かったり、考えさせられたりもしました。 -
Posted by ブクログ
女性が37歳、男性が23歳。
あからさまに好意を示してくる23歳、
それをわかってるくせに頭で否定して受け流す37歳。
ただ、23歳が37歳を好きになった理由がよくわからないのが、ちょっと。
ふつうなら絶対にありえない、ファンタジーに近いんだけど、妙にリアルだった。
そのリアルさを描き出すうまさに☆3つ。
しかし、これ続編がある=…なわけで、
そこが最大のネタバレで萎えました。続編は蛇足だと思うので読みません。
ただ、この作家さんの他の作品見たらこの小説ど雰囲気・ジャンルが全然違ってびっくりした。
すらすら読めたので、そちらの方を積極的に読んでみたい。