五十嵐貴久のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレリカシリーズの五十嵐さんの小説ということで読んでみました。
大手自動車メーカーの新卒3年目の雅也は営業マンとして実績を出せず、他部署への異動願いもスルーされた所に突然探偵社で働かないかとスカウトされる。
アルバイトとして探偵社で副業を始めるけれど、スカウトされるだけあって、なかなかの行動力。絶対営業マンより探偵の方が向いてるよね~と思った所で案の定自動車メーカーを退職して正式に探偵社に就職。
事件の内容は本当に最低最悪な教師にムカムカしたけれど、登場人物のキャラクターの良さとテンポ良い展開で楽しめました。
今回はシリーズ1冊目なので続編では雅也の探偵として活躍する姿が見れるのかな?
探偵と言えば、昔懐かしい工藤探偵事務所の松田優作を思い出すのだけれど…。ちょっと古すぎかしら?(笑)でもね、カッコ良かったな〜。 -
Posted by ブクログ
ちょっとものたりなかったですが、最後まで読むことでこのタイトルが秀逸!
渋谷で発生した無差別殺人事件。11人を殺害。
さらに犯人はセンター街の喫茶店に人質を取って籠城。
交渉人との攻防が始まります。
犯人はなぜこのような事件を起こしたのか?
ある意味、承認欲求を満たしたいということかとも感じました。
犯人にすれば「誰でもよかった」
良くありがちの、誰かを殺すためのカモフラージュではありませんでした(笑)
交渉人による辛抱強い会話。一方で、解決を急ぐ、理不尽な警察上部からの要求。度重なる課長からの不可解な判断と指示。
現場って大変ですよね。
犯人はどうなるのか?
といったところから、
最後明らかになる真相という展開です。
「誰でもよかった」
秀逸なタイトルでした。 -
Posted by ブクログ
フォローしている方の「波濤の城」のレビューを見て興味を惹かれ、シリーズものと知れたので、最初の巻から買ってみた。
本の概要を見れば、映画「タワーリング・インフェルノ」を思い出す。私は封切の日(1975年6月28日)に中洲の松竹ピカデリー1で観た。
もう50年近くも前だが今でも鮮明に思い出す。生き物のような炎の動き、ところかまわず起こる爆発、様々な人間模様、全てを洗い流す水の迫力…。
ページを開けば、『全世界の消防士にこの物語を捧げる』という映画の冒頭のメッセージがここにも。(本の献辞としては、ちょっと違和感)
映画をなぞったような前半はかなりかったるく(そこに伏線は撒かれていたのだが)、作者の後書きに『「タワーリング・インフェルノ」にインスパイアされて執筆した』とあったが、まあ、「タワーリング・インフェルノ」そのままだ。
大火災の発端も、その遠因も、最上階に色々な背景を持った様々な人が集まっているのも、政治家やビルのオーナーがクズばかりなのも、市井の人のほうが自己犠牲の精神にあふれているのも、全部そのまま。
というわけで、ちょっと読めば、炎がねめまわしたり爆風で扉が吹っ飛ぶ状況も人が炎に包まれたりエレベーターから落っこちるあり様も、全て脳内に絵が再現されて、どこまでがこの作者さんの筆力なのか、よく分からず。
最後も上階の貯水タンクを爆破して消火する…というわけではなく、映画から外れて、終盤になってからはようやく面白く読めた。
前半に撒かれた小ネタが活きてきて、○○を使って□□を△△して鎮火するために、そこまで弱っちかった主人公・神谷夏美が勇気を奮うところが見所。
民間人に死を賭して同行させるのはどうかと思うが、ともあれ、一難去ってまた一難、それぞれの特性を活かして窮地をくぐり抜けるところはなかなか良かった。(秋絵に中野の言葉を伝えられたかが気になる)
次の「波濤の城」は「ポセイドン・アドベンチャー」らしく、またそのままというのは勘弁ね。 -
Posted by ブクログ
なるほど、確かにBLではないな。
作者本人もそう明言しているけど、これはまさにブロマンスの部類であり、純恋愛よりだと思う。
作品の評価が低い理由はもれなくBL界隈が好きな人の酷評からなんだろうけど、はっきり言ってそう言う人はちゃんと読めてない人。作者もこれがBLとして書く気はないことから、それを取り上げて酷評するのは御門違い。まあ確かにラブコメディって書いちゃってるから「おっさんずラブ」好きの人からちょっと誤解されるのも無理ないかな。
けど内容はやっぱり良かったです!
特に門倉の行動が男心からなる純愛要素満載で、好きな人に日常的に会えないかと、その人が普段から利用する施設とかよく行ってたのを思い出しました笑
自分はゲイで、小学生の頃好きだった男の子が空手をやっていたので、その子に会えないかと市民体育館に行ってました。部活終わりのあいつに会えないかななんて考えながら通学路を散歩したりして当時はそんなこともあったななんて思います。そんなピュアな時もあったな…
話し変わりますが、サブテーマ的に古典文学が扱われてたのも個人的にはポイント高いです。これは案に小説が人生の豊かさを実感できるだけでなく、人生観への悩みから解きほぐしてくれる、そんなツールなんだと教えてくれるような内容になっていて、だからこそ小説が必要なんだと言うすごく深いところまで伝わってくるお話なので勉強になりました。