石持浅海のレビュー一覧
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アウトドア用品「アンクル・アンクル」の常連たちで結成された「アンクル会」の一人,三原一輝は、奥津悠斗を次のキャンプで殺害しようとすることを弁護士の芳野に告げていた。芳野は、どうやって殺害をするのかをフル回転させて考えるだけだ。
奥津は当時中学生だった成富歩夏を未成年者後見人として、引き取り、歩夏が就職したことをキッカケに籍を入れることに。次のキャンプはその結婚を祝ってのことだ。しかし、三原は奥津への恩で結婚を無理強いされている思っている。助け出そうとしているのだ。
そして、キャンプ当日、三原は何策もの仕込みをしていたが、全て碓氷優佳によって阻まれてしまう。最後の策を試みた結果、三原は自分の命を落とすことになった。芳野は碓氷に言われた一言によって、自分の心奥底の気持ちに気づき、、、
名探偵碓氷優佳シリーズを他にも読んでみたくなった。 -
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水族館が舞台のミステリ
3年前の、残業中に亡くなった水族館職員の命日
水族館に展示水槽環境の被害を示唆するメールが届く
そして実際に水槽への危害は加えられる
次々仕掛けられる脅迫犯からの仕掛けの対応に追われる中に起こる新たな事件
果たして、犯人の目的とは?
3年前に亡くなった職員と起こっている事件の関係は?
脅迫犯は序盤からあからさまな登場をしているので、すぐに想像できる
目的も何となくアレに関係しているんだろうなぁというのもわかるけど、その真意が何かというのが序盤の謎
そして新たな事件がノイズとなってミステリの要素を複雑にしている
携帯が折りたたみ式だったり、プリペイド式がまだ使えたり、携帯メールを使えない人が普通に受け入れられていたりと、時代を感じる
携帯キャリアからのメール送信者偽装って、知識のない人がそんな簡単にできないと思うんだが?
それにしても意見が分かれるのが犯人の処遇でしょうねぇ
個人的には、罪を犯した人間はちゃんと裁かれるべきだと思うよ
たとえ物語の中でも、そうあって欲しいね
故人の夢を隠れ蓑にして皆酔っちゃってるように思える
事件を隠蔽してなかった事にして叶えた事業で、本当に心の底から喜べるのか?と、かなり疑問が残る
「夢がある」という意味でのファンタジーですねぇこれは
あと、羽田国際環境水族館というのは架空のもので、同じ立地でモデルにしたような水族館もないという事でよいのかな?
サンシャインとか品川とか名古屋港の方は実在するけどね
水族館の事情に関するあれこれは「水族館ガール」を何冊か読んだので、ちょっとは知っている
そんな事情を知ってしまうと、魚が可哀想で水族館を純粋には楽しめなくなっちゃいましたね
名古屋港水族館のイルカプールは国内最大だけど、アレでもやはり十分な広さが足りないのはわかる
だからこそ、巨大水槽というのは夢があっていいなとは思う
ま、だからといって人殺しを隠蔽していいわけではないというのは、繰り返しにかるけど主張したい -
Posted by ブクログ
碓氷優佳シリーズ。
殺人の計画を三原から打ち明けられた弁護士の芳野。
殺人の決行はキャンプ場。
三原が思いを寄せる歩夏は、中学生の時に両親を亡くし、成人となるまで後見人を務めていた20歳年上の奥津と婚約をした。
三原は奥津が歩夏に強制的に関係を迫ったと思い込み、彼を殺す決意をする。
キャンプに参加するのは、芳野、三原、歩夏、奥津の他、奥津と共に両親を亡くした直後から歩夏の面倒を見ていた小春とその友人の優佳など。
果たして、三原はいつどのように奥津を殺すのか?
殺人の計画を打ち明けられた吉野の目線から描かれるので、読んでいるこちらもハラハラドキドキする。
そして、ずっとシリーズを読んでいるファンからすると、出番のほとんどない優佳の存在も不気味。
最初に殺人が起きると宣言し、その手段を推理しながら、物語を進めていくのは、なかなか新しい手法で面白いと思った。
優佳の推理がラストで明かされるが、ここは少し強引な部分も…
しかし、初登場の時は横浜の女子高生だった優佳も30代。舞台も自分の地元の茨城に変わり、時の流れを感じる。火山学者と紹介されているが、普段は何をしているのやら… -
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ネタバレ奥津悠斗は後見人として、友人夫婦の遺児・成富歩夏の成長を見守る。二十歳も離れている二人だが、やがて婚約。歩夏に思いを寄せる三原一輝は、奥津を殺して歩夏をその支配から助けようと決意し、奥津の友人・芳野に見届けることを依頼する。しかし、犯行を計画しているキャンプに、ゲストとして参加した碓氷優佳により、三原の計画は狂っていく。
小春と優佳の友情が続いているのは面白い。奥津はどうみてもいい人っぽいので、首を傾げながら読み進めて納得。
優佳の内面が描かれないので、(最後に行動について本人の口から説明されるが)クールビューティさが際立っている。ただの親切ではないと読んだ芳野は自負するように頭がいいのだろうが、ラストは副産物か、意図したところか。優佳はわかっていて放置しそうである。
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Posted by ブクログ
ネタバレ水族館に届けられた携帯電話。非通知で送られてくる謎のメッセージ。開館中の水族館で起こる悪質な悪戯。それは3年前に起こった職員の死と、不可解な設備異常を連想させるものだった。
犯人からの短いメッセージは、一見海洋汚染を訴える文章だが、悪戯を仕掛けたエリアと内容を巧みに盛り込んでいる。しかし目的が分からない。
中盤で職員が一人死に、悪戯が薄気味悪さを伴うようになった。
水族館という舞台設定もそれを助長したように思う。夏休み中の水族館は、騒々しくきらびやかな場所だが、裏側はそうではない。表には置けない飼育道具や予備水槽、パイプが並び、水槽を稼働させる装置音が常に鳴り響く。小説の読み手は、その裏側を見る者である。よく知るイメージとは異なる場所。もともとは薄暗く静謐で神秘的な雰囲気を持つ水族館である。薄気味悪さを自動的に演出してくれる効果があった。
ミステリーとして、先が気になる展開(犯人の目的は何か?なぜ一連の悪戯を計画したのか?)は非常に面白かった。
読み手は古賀という一職員の立場で犯人探しをしていくわけだが、分かりやすい伏線が多く、真犯人や死因の追及は良くも悪くも難しくはない。
また、賛否両論あるだろうエンディングだが、まさか本当に事件を隠蔽するとは思いもよらず、唖然としている間に大団円を迎えた印象だった。読者の意表を突くという意味では、良いんだろうか?
古賀の立場で物語を追ってはいたものの、登場人物たちに感情移入できるほどの親しみはなく、終盤に古賀の友人で探偵役となる深瀬が涙を流すシーンは、ドラマチックさの演出としか思えなかった。
結論。水族館という舞台設定も相まってミステリー展開は面白かったが、結末が近づくにつれ、読み手が置いてけぼりにされていった印象は否めない。身内で盛り上がっているのを傍目で見ている感覚。
エンディングの貴子女史はよかった。