石持浅海のレビュー一覧

  • 三階に止まる

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    タイトルに惹かれて読んでみた。プラス表紙のデザインがかっこよかったから。短編集。
    なんとなくホラーっぽいのが読みたい方にオススメ。

    [印象に残った短編]
    転校
    めちゃ気持ち悪くなった、吐きそうになった…

    心中少女
    これから死のうしている女2人が心中しようとする場所に既にある女性の死体があるのを発見する。そして推理し始める。

    黒い方程式
    ゴキブリを退治しようとしただけなのに、まさかの展開。いまのコロナ禍でタイムリー。

    三階に止まる
    こんなマンション、家賃が安くても絶対に住みたくない…!気味が悪いなと思った。終わり方は個人的には面白かったです。

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    2022年10月24日
  • 顔のない敵

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    対人地雷ミステリーって異色すぎる。
    “地雷”と聞いても、踏んだ瞬間爆発するものぐらいの認識しかなかった。
    なので、この短編集を読んで「自分はその性質さえも全く理解できていなかったんだな」と少し後ろめたい気持ちになった。
    地雷を取り巻く人間関係や環境を題材にしながらも、作品として面白いと思わせるのはさすが。

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    2022年10月16日
  • 崖の上で踊る

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    人がバタバタ死んでも大して動じない人たちが、なるほど著者の作品だよなと、他のレビューを読んで思った。あくまで冷静。そういうところにいつも落ち着かない感じを覚えるのかな?でもなんか読んでしまう。
    仲間うちに犯人がいることは知りつつ、表向きは普通に和やかに、協力しながら過ごしていくという不思議な状況。冷静に犯人を解き明かしていく探偵役も、最後はめちゃくちゃ冷徹だよなぁ。このあとどうなるのかも興味深い。

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    2022年10月14日
  • Rのつく月には気をつけよう

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    お酒と食べ物のマリアージュ、アクセントとしてのミステリ。ちょっとした違和感を覚えながらもサラサラ読めました。最後に違和感の正体もハッキリしてスッキリ。お酒と食べ物の組合せも試してみよう。

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    2022年10月09日
  • 高島太一を殺したい五人

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    高島太一を殺したい。殺人の罪を隠蔽したい。
    高島太一の罪も隠蔽したい。高島太一の被害者の
    罪も隠蔽したい…。「殺したい」という
    目的は同じなのに、誰かが何かを隠していて…。

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    2022年11月21日
  • 崖の上で踊る

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    クローズドサークルの構築法が独特なのは平常運転。「一人殺したからもう一人殺しても変わりない」とある種エゴを満たすための快楽殺人に近しい動機での連続殺人。相変わらず倫理観の欠如が激しい。さらに、探偵役も既にそれに加担している以上、その罪を咎めることが自己否定になるという矛盾を抱えた挙句、犯人を特定した後の着地点が面白い。ホームズ&ワトソン形式で読者に寄り添う目線があるおかげで思考する余裕が出るのも相変わらず配慮があった。

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    2022年09月27日
  • 君の望む死に方

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    ネタバレ

    序章で早々にタイトル回収してきたなと思ったけど、また違う意味を帯びるようなラスト。”君”とは誰のことを指すのか。
    計画を妨害していく碓氷優佳は論理的に話を展開しつつ、人間的には(感情的には)何か欠落しているように感じられるところはある意味ホラー。前作からキャラクターとしては全く変わってない。最後の割り切りも普通の判断としてはありえないと思う。

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    2022年09月20日
  • 君の望む死に方

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    途中からほぼ流し読み。
    文章が理屈っぽすぎて、スン…となってしまう。
    内容も前作を超えられていない印象。

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    2022年09月16日
  • 耳をふさいで夜を走る

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    ー狂気の内側は平静なのかもしれないー
    そう思わせる本だった。

    裏表紙のあらすじに目を通せば、読み始める前から三人の人間を殺すことが目的とた物語ということが分かる。だが、主人公が、彼らが何者なのか、何故殺さなければならないのか、そういった情報は謎のまま、物語が進むにつれ徐々に開示されてゆく。通常のミステリーであれば少しずつ謎が解け情報が露わにになるのに対し、主人公が情報を知っているにも関わらず違和感なく情報が小出しにされてゆく展開が非常に面白かった。
    主人公を常人として読み始めるものの、読み進めるにつれて主人公自体が狂人なのか読者に疑問を抱かせるのも斬新。

    ハッピーエンドではなく読者に違和感

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    2022年09月05日
  • 賢者の贈り物

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    日常の中にありふれた「謎」。御伽噺に託けることができるのはまあ稀有な話だろうけど、論理的思考を繰り返すのってその事象に真剣になって向き合うことだから、コミュニケーションの最たる例なのかも。現実で難しいのは、そんな論理的思考を超越した感情型人間がいるからだし、そのことを理解していることの証明のため石持作品にはぶっ飛んだ動機の犯人が多いのかもしらん。「Rのつく~」よりハッピーエンドを想起させるものが多かったのも良かったかも。なにより、「磯風」と「イソップ」かあ、なるほど。

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    2022年08月31日
  • 君が護りたい人は

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    これまでの「犯人」「被害者」「遭遇者」を越えて「傍観者」という新たな視点。残念なのは犯人の頭のキレの悪さかな。碓氷優佳と対峙するには物足りなかった。回想シーンは登場人物に深みを持たせるようで人間の傲慢さとエゴと薄っぺらさが強調されるから良い。相変わらず突拍子もないような動機だけど、こんな「非論理的な理由」でも人は罪を犯すという、不気味さも内包しているから面白いのかも。

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    2022年08月27日
  • 殺し屋、続けてます。

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    2年前に読んだ本の続巻。
    前作は基本パターンの上に色々なバリエーションで読ませる話だったが、今回も出だしは同じ感じ。
    と思っていたら、あらら、同業者が出てきちゃった。
    こっちは、依頼を受ける受けないの判断が3日以内、受けると決めたら実行が2週間以内で@650万円。向こうは1週間の1ヶ月で@550万円。
    どうなることかと思ったが、向こうも全く同じテイストの殺し屋なので、話の流れはあまり変わらず。
    前作の感想に『サクサク読めて飽きはしなかったのだが、一方で意外性とかしてやられた感は薄かった。ちょっと理詰めすぎて面白みに欠けるという印象』と書いたが、今回もなんか面倒くさい筋書きと言うかちょっと強引な

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    2022年08月20日
  • 風神館の殺人

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    ある企業への復讐の為に、今は使われていない会社の保養所「風神館」に集まった10人の男女。
    何の説明もなく、一人目の復讐を成し遂げたシーンから始まるのも衝撃的。
    一人目を計画通り殺せたことから、結束感が強まったと思えた10人だったが、翌朝、そのうちの一人が殺される。
    9人となったメンバーは企業への復讐を続けるべきか、犯人探しをするべきか、議論になる。
    しかし、その後も次々と起こるクローズドサークル内での殺人。
    果たして、仲間と思っていた人間の誰が犯人なのか?
    殺人シーン自体シンプルで、会話を中心とした心理戦なのが、やはり石持浅海ならでは。
    碓氷優佳シリーズではないが、探偵役となる雨宮の存在がラス

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    2022年07月23日
  • 水の迷宮

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    ネタバレ

    この人の本も好き嫌いがまっぷたつに分かれるんだけど、好きな部類の本。話は面白いんだけど、謎解きも面白いんだけど。いや、そんな理由で殺人をなかったことにして、好きな男を殺した相手を許して、一丸となって未来を目指す?いやいやいや、さすがにそれは無理があるでしょ、と思ってしまうラストがイマイチ。それでもこの本の構想を誰かそのまま実現してほしいと切に願います。

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    2022年07月22日
  • 月の扉

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    シリーズもの(らしい?)の第一弾。空港、B763機内という個人的に身近な場所が舞台でちょっとわくわく。内容自体は予想しやすく動機も犯人も中盤ですぐに分かるぐらいにはシンプル。読むペースのせいか若干締まりが悪く感じたかな。著者の作品の中では突出したものはなく、凡庸だったが、2022年7月現在の時事的なネタが含まれていたこともあり、かつ探偵役のキャラクターは気に入ったので、読んでて面白かった。読後になんとなく「慟哭」を思い出した。

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    2022年07月21日
  • 鎮憎師

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    題材もだけど着眼点が面白い。
    耳慣れない「鎮憎師」という名前。
    そう呼ばれている彼は事件を上手に終わらせてくれるらしい。
    気になるその方法は、論理的かつ冷静に物事を見聞きしながら他者の憎しみを鎮めるというもの。
    憎しみによる新たな犯罪の誘発を阻止するべく、真穂は奔走する。

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    2022年07月09日
  • 君が護りたい人は

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    すれ違う殺害と愛情と… 秀才達の巧みな駆け引き、緊張感が強烈! 傑作倒叙ミステリー #君が護りたい人は

    友人から殺人の意思を聞いたしまった主人公。キャンプ場に集まった仲間たちは楽しい時間を過ごすが、意思を知っている主人公は魂がすり減る舞台でしかなかった。友人は殺害するための作戦を脈々と進めていくが、碓氷優佳の洞察力によって想定外の流れに… 人気倒叙ミステリー、碓氷優佳シリーズの第6弾。

    殺害実行の闘争シーンがお見事!
    本シリーズの見所ですよね~ どうなるどうなるっていう緊張感でしびれました。読む手がとまりませんでした。しかし主人公はさぞ大変だったろうなぁ~、自分なら仮病でも使ってキャンプに

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    2022年07月02日
  • 水の迷宮

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    水族館のことを非常に調べていて、記述が非常に詳しい。まるで働いていたのかと思うくらい。
    少し登場人物が多く、キーパーソンの厚みが乏しく感じた。目指していた水族館が、この社会にとってなんなのか、という問いかけも、ほしかった。
    ミステリーにも社会への問いかけは必要かと。巨大水槽はドバイや中国にたくさん出来てきたが、日本は縮小傾向にある。生き物を自由に飼うだけが水族館ではない。

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    2022年07月05日
  • 風神館の殺人

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    復讐のために手を組んだ10人。
    閉ざされた風神館で見事標的の1人に復讐を遂げるが、仲間の1人が殺されたことをきっかけに疑心暗鬼に陥っていく。
    ある推理で犯人を特定したと思ったら、別の推理で否定される。
    動機すらも二転三転する。
    生き残った全員が怪しいからこそ、結末が予想できなかった。

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    2022年06月25日
  • まっすぐ進め

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    ネタバレ

    恋愛ものとしては薄甘くて結構好きなんですが、ミステリとしてはなかなかもやもやします。日常の謎と思いきや、真相が重めのものが多いからかと思うのですが。
    その中で、主人公友人の恋愛・親子愛を楽しめる一編、『晴れの日の傘』は癒されました。

    これは内容関係ないんですが、表紙のイメージから勝手に主人公とヒロインは学生だと思っていたので、読みだして少しびっくりしました。

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    2022年06月19日