【感想・ネタバレ】君の望む死に方のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

自身を殺させるために仕掛けた罠が、次々と解除されていく。
場の会話を誘導し、他人の感情さえも操作する碓氷優佳。
彼女の超人的な頭脳にじわじわと追い込まれていく。
あまりにも見事な推理に、思わず笑いが込み上げる。
そのうえ最後にそうくるか!と。
興奮のあまりゾクゾクしてしまった。

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2022年07月14日

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ネタバレ

碓氷優佳シリーズ第二弾

病のため余命短い会社社長は生きている間にやり残したことがないか考え、一つ思い至る。
ある人物に自分を殺させてやることだった。

幹部候補者を集めた研修の最中に自分を殺させる為に凶器と犯人が特定できないような、数々準備を整え待ち構えている。
碓氷優佳は研修のゲストとして呼ばれていた。彼女は殺害計画に気づき、いつの間にかトラップを無効化して回るw

碓氷優佳の優秀さは一作目と同様だが、こちらのほうが怖い。

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2022年02月01日

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間違いなく2021年度ベストシリーズ。
1作目も好みだけど、2作目もますます好きになってしまいました。
碓井優佳のサイコっぷりが待ち遠しくて仕方なくなる。
殺されようとする男と、殺そうとする男。
攻防戦も面白いけど、なんといってもラストシーン!
ネタばれの内容を含むってしてなかったレビューを読んでしまったせいで、ん?と思ったラストシーン。
あああそういうことかと納得。
やっぱりこのシリーズの終わり方はとにかく大好き。
碓井優佳は身近にいたら絶対嫌いだしむかつくけど、キャラとしては好きなんだよなあ。むかつくけど。絶対好きにならないけど。

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2021年08月25日

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ネタバレ

碓氷優佳シリーズの第二弾。
優佳怖っ!(笑)。エスパーのように演出側の人間の思考が分かる彼女はホントにすごいと思った。日向・梶間の両名から話が進むが、その中でどのように殺す・殺させるべきかという心理戦のようなところが駆け引きのように見えてとても面白かった。
そして、まさかの”誰”が殺されたか分からないようになっているところにいやらしさを感じたが,前作の設定が今作に続いているというところからも見て、次回作の『彼女が追ってくる』でその真相が明かされるのだろうか。次の作品も読んでいきたい。

そして、碓氷の彼氏というのは前作の"彼"なのだろうか考察が深まるなぁ。

追記
最後にこの作品をアニメ化したときの声優陣を自分なりのキャスティングにしたので読むときの参考にしてください。
碓氷優佳:沢城みゆき
梶間晴正:小野大輔
日向貞則:山路和弘
園田進也:前野智昭
堀江比呂美:雨宮天
野村理紗:石見舞菜香
小峰哲:杉田智和

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2021年08月12日

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石持浅海氏の傑作倒叙ミステリー。
『扉は閉ざされたまま』などに登場する碓氷優佳が再び登場。

ガン告知を受けた大手のソル電機の社長・日向貞則は、過去の経緯もあり、社員の梶間晴征に殺害されるよう、複数人を集めた保養所の中に、様々な仕掛けを用意し、研修を開始する。

しかし、ゲストに呼ばれた碓氷は、保養所の中にある『悪意』を感じ取り、それらに対抗(無力化)する。

花瓶、アイスピック、クレセント錠、酒瓶、などなど。果たして、日向の計画通り、殺人は行われるのか?

至る所に伏線があり、ロジック対決は、まさに石持作品ならでは、ですね。

最後の最後まで、日向・梶間のどちらが命を落としたのか不明ですが、そこは読者の読み次第でしょうか。
是非、他の碓氷シリーズも読みたいと思います。

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2020年05月07日

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とある会社の社長主催の「幹部候補研修」と噂されている合宿に社員の男女2名ずつが集められる。
そこにゲストも合流して和やかな雰囲気で合宿が進んでいくが、実は幹部候補研修ではなく、お見合い研修であった。
そして社長が望むのは、その研修で自分が殺されること。
殺す動機がある者を呼んで殺されるためにお膳立てをするが、ゲストとして招かれた碓氷優佳の存在が徐々に大きくなっていく…

シリーズ前作の「扉は閉ざされたまま」と同じく、犯人側の視点で物語が進む。
しかし今回のキモなのは、被害者兼裏の犯人であるということ。
作中の例を持ってくると、主演・脚本・演出が同一人物であるのだ。
なぜ社長には殺される理由があるのか、殺す人には殺す動機があるのか、そしてなぜ殺される必要があるのか…読み進めていくと徐々に解き明かされる謎が心地よい。
読み始めたら止まらなくなるので、時間があるときにまとめて読むのがオススメ。

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2019年11月23日

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一代で優良企業に築き上げた社長が受けた余命宣告は半年。
その命が尽きる前に、創業仲間の息子である社員に殺されようと決めた。
彼が殺しやすいように、捕まることはないように、準備は万全のはずだったが。

自分を殺させるために準備をする社長。
準備されたとは思わず、社長の思惑通りに殺人計画を立てる社員。
そして探偵役となる碓井優佳。
単純なようで複雑で、今回も彼女の推理がすごすぎて、もうため息が出る。
前作「扉は閉ざされたまま」の登場人物も出てくるので、さらに楽しめました。

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2019年06月23日

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東野圭吾的な読みやすくて
ページをめくる手が止まらなくて
ラストが明かされないまま
余韻を残して終わるミステリー。

楽しめました。

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2016年02月28日

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倒叙ミステリ。すばらし。
犯人が分かってるのに、楽しめる。
碓氷優佳シリーズ第二弾だからできれば第一弾(扉は閉ざされたまま)を読んでからの方が、より楽しめる!

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2024年02月08日

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ネタバレ

前作同様、細かな仕掛けが散りばめられていておもしろかった。

日向は梶間に父親の仇として復讐されることで罪を償った気持ちになることだけが目的なのではなく、その後経営者となるための素養まで殺人を通して身につけさせようとしているというのが考えもつかなくて驚きだった。

先に犯人がわかっていて殺人に至るまでの犯人の思考を解説していく展開はあまりない展開でおもしろかった。

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2023年08月27日

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77点:優佳の最後の言葉が気になってた。ーがんばってくださいね。
 碓氷優佳シリーズ2作目。1作目と違って優佳のクレイジーさは薄まっているが、あいつとの関係はその後も続いているのかとか周辺情報がこまめにはさまってくる。構成はとても工夫されているし、最後の展開がどうなるのか人と語りたくなる仕掛けはあるが、1作目のシンプルさと衝撃に比べるとシリーズのつなぎの作品という評価になってしまう。やはり優佳の冷静で冷たい仮面と本格的に対峙する何かとの対決がみたい。

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2023年02月09日

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ネタバレ

先回りして事件を防いでいくのは『探偵が早すぎる』と同じ匂いを感じました。

笑うべきタイミングで笑う能力を私は培っていきたいです。

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2022年11月10日

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超絶優秀 碓氷優佳の鋭い洞察力が、相思相愛の殺人ストーリーをかき回す。名作倒叙ミステリーの第二弾!

余命宣告を受けた主人公が過去の罪を償うべく、密かに自身の殺され計画を企てる。準備万端だったはずが、碓氷優佳の登場によって少しずつ食い違いが生じてきて…

今回の物語はかなり切ない… やる側、やられる側、推理する側、各々の心情が慮られます。単なるミステリーでなく物語としてもよくできていて、これまた名作だと思いました。

少し変わった倒叙モノなのも興味深いです。難しい設定にもかかわらず、しっかりミステリーとしての構成が組み立てられていて、全く変な違和感がありません。プロだから当たり前かもしれませんが、小説として上手だと思いました。

そして相変わらず天才碓氷優佳の洞察力が鋭すぎで強烈です。そして前作からのその後の物語が判明して、より震えました。こわいよー

本作もやっぱり最後が気になりますねぇ、気になる気になる。続編買ってこなきゃ。高品質の倒叙ミステリー、おすすめです。

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2022年02月07日

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ネタバレ

2018年14冊目。
碓氷優佳シリーズ2冊目。
倒叙、面白いなー。ハラハラ感がハンパない。
前作の「扉は閉ざされたまま」から少し開いてしまったけど読み進めていくうちに、そうそう碓氷優佳はこういう子だったわ!とw
ただの謎解きが好きな名探偵っていうわけでもないという・・。
今回も日向が殺されないようにしているように見えて、実は完全犯罪が成立するためのアシストをしていたり。
うーん、怖いw
ラストは思わずおいっ!!ってなった(;^_^Aでもよく考えてみたらふさわしい終わらせ方かも。

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2018年03月08日

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珍しい嗜好のシナリオ。それまでの準備展開を終えての最後の件はスピード感があってよかった。大オチを気持ちいい

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2017年06月07日

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ネタバレ

未だ発生していない事件の真相を看破するという倒叙ミステリーで、碓氷優佳シリーズ。

前作の「扉は閉ざされたまま」に引き続き、優佳の悪魔的な探偵ぶりは流石だが、ただ暴いていくだけでなく、計画を片っ端から無効化していく行動力は前作より優佳が大人になっている証だろうか。

真相にたどり着きながら、その罪に目を瞑る所は変わらない。

果たして、どちらが死んだのだろうか。

碓氷優佳シリーズは石持さんの最高傑作ではないだろうか。

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2015年05月23日

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ネタバレ

前回は犯人視点からの叙述ミステリ。
今回は『被害者』予定側の叙述ミステリ。
共通点は、それぞれの計画を碓氷優佳が邪魔をするということ。
かつての盟友の死に負い目をもっていた主人公は、その息子に殺されるため、経営する会社恒例の本人には内緒の集団見合いに彼を招く。
集団見合いを円滑に進めるための煽り役として、甥の安東(前作『扉は閉ざされたまま』に登場したお坊ちゃま)とその婚約者、および甥の後輩である碓氷優佳を招く。
主人公は殺されるためにいろいろ仕掛けを施していたのだが、何者かによってそれが次々に破壊されていく。
もちろん、優佳だということは読者は知っているわけだが、主人公もそのことに気づき恐れを抱く。
そして、前回と同じ「名探偵vs犯罪者」の対決が始まる。
この作品のトリックやロジックはそれほど目新しいものではないし、少々無理もあるが、この名探偵のキャラがかなり個性的だ。
謎を愛するわけでもないのに謎を追求し、モラルを重視してるわけでもないくせに犯行の邪魔をする。
今回はなぜ止めたのか、という理由は少し人間ぽいが彼女が最後にしたことは加害者の思いをどこまでも正しく理解し、そのうえをいく提案までしてみせるところが、やはり普通ではない。

劇中劇的なもので会社の中でよくあるハラスメントが出てきたが、似たような事例を個人的に聞いたり見たりしたのでよくわかる。
やるんだよな~。ほんとーにあんなしょうもないこと。

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2014年12月31日

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碓氷優佳シリーズ前巻“扉は閉ざされたまま”を購入したときには、BOOKOFFでやっと見つけて感動したのに…
今回の新刊が出てズラリと並んでいました。その勢いと共に購入。

前巻で、犯人が分かっているミステリーのおもしろさを知りました。
今回、碓氷優佳のキャラが前回とは違った印象、そしてグレードアップ
それはちょっと、そこまで分かる?という推理でも、ここまでくると爽快でした。
推理を披露後、碓氷優佳の心遣いに社長が気付き、社長の心意気が変わった場面がとても印象的で好きです。だからこそ、最後まで見せないラストが逆におもしろいんだと思います。

前巻よりもおもしろかったです!

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2014年10月14日

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人の死なない物語は好き。それが殺人事件を題材とした推理小説だとしても。推論に次ぐ推論。前作にも増して沢山の推論がたたみかけてくる。
しかし登場人物達とは違い、自分は数時間前のチョッとした他人の言った言葉を正確に覚えていられるほど短期メモリ容量が大きくないので、もはや彼らは人ではなく超能力者や魔法使いのように思える。おそらく碓氷優佳の弱点は暫時全部処理による瞬間的判断の遅延ということになるのだろう。
終わり方も上手いし、倒叙ものここに極まれりという感じがする。

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2014年07月26日

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石持浅海の長篇ミステリ作品『君の望む死に方』を読みました。
『殺し屋、やってます。』に続き、石持浅海の作品です。

-----story-------------
私は君に殺されることにしたよ しかも殺人犯にはしない──。
死を告知された男が選んだ自らの最期。
周到な計画は、一人の女性の出現によって齟齬(そご)をきたしはじめた 膵臓ガンで余命6ヶ月──
〈生きているうちにしか出来ないことは何か〉
死を告知されたソル電機の創業社長日向貞則(ひなたさだのり)は社員の梶間晴征に、自分を殺させる最期を選んだ。彼には自分を殺す動機がある。
殺人を遂行させた後、殺人犯とさせない形で──。
幹部候補を対象にした、保養所での“お見合い研修”に梶間以下、4人の若手社員を招集。
日向の思惑通り、舞台と仕掛けは調(ととの)った。
あとは、梶間が動いてくれるのを待つだけだった。
だが、ゲストとして招いた一人の女性の出現が、「計画」に微妙な齟齬(そご)をきたしはじめた……。
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2008年(平成20年)に刊行された碓氷優佳を探偵役とする碓氷優佳シリーズの第2作です… 石持浅海の「倒叙三部作」の2作目にもあたる作品、、、

2008年(平成20年)に松下奈緒の主演でWOWOWでテレビドラマ化されているようですね。

 ■序章
 ■第一章 保養所
 ■第二章 研修
 ■第三章 懇親会
 ■第四章 対話
 ■終章
 ■解説 再読してなお面白い、一級品のミステリー 大倉崇裕

余命6カ月?ガン告知を受けたソル電機社長の日向貞則は、社員の梶間晴征に、自分を殺させる最期を選んだ……日向には、創業仲間だった梶間の父親を殺した過去があったのだ、、、

梶間を殺人犯にさせない形で殺人を実行させるために、幹部候補を対象にした研修を準備する日向……彼の思惑通りに進むかに見えた時、ゲストに招いた女性・碓氷優佳の恐るべき推理が、計画を狂わせ始めた……。

膵臓ガンで余命6ヶ月と宣告されたソル電機の創業社長・日向貞則が「生きてるうちにしかできないことは何か」と考え、社員の梶間晴征に、殺人犯にはさせない方法で、自分を殺させるために、幹部候補を対象にした研修を設け、花瓶、アイスピック、クレセント錠、酒瓶などさまざまな凶器も用意……彼の思惑通りに進むかに見えた時、ゲストに招いた女性・碓氷優佳の推理が、計画を狂わせ始める、、、

事件が起こる前の段階でのキャラクターたちの心理描写や行動が丁寧に描かれており、倒叙の醍醐味を堪能できるし、物語の構成とか展開が独特でとても印象深かったのですが……登場人物の言動にやや不自然さを感じて共感しにくい部分があったり、結末が読者に委ねられている部分が、ちょーっとだけ物足りなかったですねー 独特のプロットは佳いんですけどね。

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2024年04月13日

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ネタバレ

倒叙という言葉を始めて知った。
そして、この小説の切り口で追い詰めていく探偵もはじめてだった。

実際に事件は起こっていないし、表だけ言えば単なるお見合い研修である。
その中で、殺意を感じ取った舞台装置をことごとく無効化していくストーリーは面白かった。

犯人はまだいない。

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

前作の第2弾
探偵役が碓氷優佳でたのしめました。
少し物足りなさはあるが、良い作品でした。
ラストが評価の分かれる作品だと思います。


内容(「BOOK」データベースより)
余命六カ月―ガン告知を受けたソル電機社長の日向は、社員の梶間に、自分を殺させる最期を選んだ。日向には、創業仲間だった梶間の父親を殺した過去があったのだ。梶間を殺人犯にさせない形で殺人を実行させるために、幹部候補を対象にした研修を準備する日向。彼の思惑通りに進むかに見えた時、ゲストに招いた女性・碓氷優佳の恐るべき推理が、計画を狂わせ始めた…。

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2023年01月29日

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ネタバレ

序章で早々にタイトル回収してきたなと思ったけど、また違う意味を帯びるようなラスト。”君”とは誰のことを指すのか。
計画を妨害していく碓氷優佳は論理的に話を展開しつつ、人間的には(感情的には)何か欠落しているように感じられるところはある意味ホラー。前作からキャラクターとしては全く変わってない。最後の割り切りも普通の判断としてはありえないと思う。

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2022年09月20日

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途中からほぼ流し読み。
文章が理屈っぽすぎて、スン…となってしまう。
内容も前作を超えられていない印象。

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2022年09月16日

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ネタバレ

 大企業の創業者社長・日向は、社員の梶間に自分を殺させることにし、お膳立てを整える。保養所での「お見合い研修」に招き、そこで実行させることにしたのだが、招いたゲストの一人・碓氷優佳によって、仕掛けがことごとく無効化されていく。
 日向が梶間に自分を殺させる動機が怖い。一見まともな経営者に見える分、狂気を感じる。優佳の価値観や倫理観はフラットで興味深い。

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2021年10月07日

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事件が起きない探偵 - 石持浅海「君の望む死に方」 ★★★☆☆

犯人と被害者の思惑が一緒なのに思惑通りにいかないという点が面白いです。
事件が起きる前に探偵が解決に動きます。
障害発生時に炎上対応をするのではなく、未然に防ぐ!こんな人がプロジェクトにほしいけど、評価されないのよねぇ。
最後のオチが納得いかない。そこで終わりかと。。。ちゃんと白黒つけろといいたい。

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2023年12月02日

Posted by ブクログ

石持先生が書く人間にはあまり悪人らしい悪人がいない、と言うのが、5、6作読んでる現時点でのイメージです。
犯人に同情の余地を残す、と言うより、「残し過ぎる」、そんな心理描写が印象的な作品が多いんですよね…。はっきり言っちゃうと、犯人の動機や感情が現実離れしすぎかしらん、ということなんですが←

今作もその石持ルールは遺憾なく発動しています。
読者はいつも通り、倒叙ミステリの本作の序盤で明らかになる犯人の人物像や犯行動機に、「人殺そうとしてるのに悪人じゃねーな」と心を寄せちゃうわけですが。

本作で特筆すべきは、読者のみならず、「被害者自身」までもが犯人を応援していることです。

何だったら、いろんな舞台設定整えちゃいます。
目立つところに凶器だって置いちゃいます。
犯人が逮捕されないようにいろいろタネ仕掛けちゃいます。
プロバビリティの殺人ならぬ、プロバビリティの自殺といったところでしょうか。

う…うそくせー!!
さすがミステリー!あり得ない心理描写簡単にやっちゃうよね〜

とか野暮なことを言ってはいけません。

そんな現実的ではない被害者(候補)の「被殺害」動機にさえ目を瞑れば、めくるめく探偵のターンが始まるのです!

「被害者候補」の意図を薄々汲み取っちゃった探偵が、仕込んだネタをことごとく無効にしちゃうんですが。その方法がなかなかエグいんですね。
殺人という名の自殺を止めるためなら関係ない第三者を危険にさらすことも辞さなくってよ、と言わんばかりです。

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2016年04月11日

Posted by ブクログ

まだ何も動いていない将棋の盤を前にずっと詠み合いしているような話。
まさに動いた所で終わるとは・・
登場人物が切れ者過ぎて一緒にいると凄く疲れそう。

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2015年12月27日

Posted by ブクログ

想像してたのとは全然ちゃいましたね。
もっとベタなん想像してましたね。
でも、
ぼちぼちおもしろかったので、良しとします。

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2014年10月13日

Posted by ブクログ

シリーズもの第二弾。見事な推理と二人の心境に最後が気になったが、最後まで読んでも結論はわからず。ミステリーだから、それもありなのかな。

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2014年06月22日

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