石持浅海のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
架空の企業が販売した製品によって、人生を壊された原告4人、製品とは別に同社に怨みを持つ4人、悪徳業者へ鉄槌を下す団体2人、計10人は、3人のターゲットを殺害する計画を建て、1人目を殺害するも、予想外の殺人が起きて・・・。
敵と味方、立場によって確かに移り行きます。
誰が犯人か?誰が誰を殺したか?
終盤はハラハラ、一気読みでしたが、登場人物が多く、ありふれた名前もある為、少し前半読みにくかったです。
後、殺害計画を建てる登場人物達に感情移入ができない為、登場人物達への思考回路がイメージしにくい点があります。
一方で、主人公達が殺人計画側、という設定の中に想定外の殺人が起こる展開は新鮮で面白 -
Posted by ブクログ
復讐ものを読むのが好き+著者の作品「三階に止まる」を読んで、面白かったので別作品を読もうと思いました。
今回のも楽しく読めて一気読みでした。
最初の2、3ページから一気に登場人物が10人くらい登場してびっくりした!(笑)相関図みたいなメモを取りながらじゃないと、誰がどんな人だったか忘れてしまい、お話についていけなくなりそうでした。
設定では、場所が那須高原にある保養所。ゴールデンウィークでの出来事なので5月に読む本としてぴったりでした。
後半が一番盛り上がってお話の展開が加速した気がする。
仲間の中に裏切り者がいて、その裏切り者が誰なのか最後までわからない。
表紙のイラストが美しすぎて -
Posted by ブクログ
ネタバレフウジンブレードという会社が販売した家庭用小型風力発電機をめぐって被害を被った人たちが、会社上層部の人への復讐殺人のために集まった。
ところが、その仲間が次々と殺害されていく…。
という、心理的クローズドサークル(既に冒頭で開発者をひとり殺害しており、その先も復讐殺人を遂行するだに、仲間が死んでも警察や救急に通報することもできない)で起こる殺人ミステリー。
初めて読む作家さんだったけど、文章の表現が独特なところがあって、読んでて「ん?」とひっかかった。
特に、後頭部にアイスピックやナイフが刺さった状態の死体の描写がね。
「後頭部から木製の柄が生えていた」。
生えていたって…後頭部に刺さってい -
Posted by ブクログ
良くも悪くも石持さんらしい作品。
タイトル通り、高島太一を殺したい五人が意識不明となった当人を前にああでもないこうでもないと推理を繰り広げる。
高島太一が五人もの男女に殺されても仕方ないと思わせるような極悪人ではないし、五人の男女の方も何が何でも高島太一を殺さねばならないという強い殺意があるわけでもないのが、これまた石持さんらしさだろうか。
個人的には殺し屋シリーズのようにもっとサバサバした話の方が良かったように思う。先に書いたように高島太一が殺されても仕方ないようなどうしようもない人間として描かれていて、五人の方もそれなりの理由があるような。
でもそれだと「オリエント急行殺人事件」になっ