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埼玉県越谷市某町―絵に描いた様に平和な新興住宅地であるこの町の住民の多くは、ある人物を師と仰ぐ集団の「門下生たち」によって占められていた。彼らは師亡き後も、その清廉な教えに恥じぬよう行動し、なんとか結束を保っていた。目覚めぬ遺児「御子」をめぐり牽制し合いながら…。しかし、かつて御子の生命を救った異端の研究者の死で、門下生たちの均衡は破れた。「私たちこそが、御子をいただくのにふさわしい」三つに分裂した各派閥によって始まった、熾烈な後継者争い。立て続けに起こる、凄惨な第二の死、第三の死。驚愕の真犯人が、人の命と引き換えてまで守ろうとしたものとは!?奇抜な状況設定における人間心理を、ひたすらロジカルに思考するミステリー界のトリックスター、石持浅海が放つ渾身の書下ろし長編。
...続きを読むPosted by ブクログ 2014年08月15日
とても石持浅海らしいテイストのミステリ。面白かった!
ありふれた街に紛れこむ、カリスマ性を持った人物と、コールドスリープという異物。かなり無理ゲーだろうに、そこを読者にうまく説明しちゃうのはさすが。
そして今回の探偵役は、ホームセンター店員。これがまた座間味くんみたいなキレキレなので、読んでいて...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年08月08日
タイトルと帯を見て、てっきり新興宗教の話だと思ったのだが、そうではなかった。宗教ではないと何度も文中でも言及されるのだが、じゃああれはなんだったのだろう。
例によって「特殊な状況、特殊な設定、特異な価値観」におけるミステリーをロジックで解決する、という話なのだろうか。人望の篤い星川という人物も謎と言...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年08月01日
数ある石持浅海作品の中でも、長編は石持さんにしか書けない作品が多い。『カード・ウォッチャー』以来の長編作品は、これぞ石持浅海という作品だ。
誤解を恐れずに言うと、石持作品の中でも長編は、登場人物に共感できない作品が多い。行動や思想、人間性に至るまで、突っ込みたくて突っ込みたくてしょうがない。お...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年06月30日
これまで読んできた石持作品に私が持っていたイメージは、「根っからの悪人が描かれない」ということでした。
殺人者が犯行に及ばざるを得ない状況をこと細か〜く説明して、読者に同情の念をこれでもかと持たせる話の多いこと山の如し(盛
10年前の私だったら「そんな犯人の背負ってる重い過去なんて興味ないし!謎...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月11日
石持浅海による、宗教サークルミステリ。
教祖的に崇拝される人物が亡くなり、休眠状態にある彼の息子を巡って起こる連続殺人事件の話。
クローズドサークルでもないのに緊張感を維持している感じや、感情的な要素もロジカルに噛み砕く点は、相変わらず秀逸。
テーマとしては、そういった著者の作風にとてもマッチするも...続きを読む
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