石持浅海のレビュー一覧

  • 水の迷宮

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    やる気のない運営が目立つ水族館を変えた1人の職員がいた。彼が深夜の水族館で1人謎の死を遂げてから3年後。
    3年前のことを彷彿とさせるかのように水槽に何者かが攻撃を仕掛けてくる。職員の動きを狙い澄ましたかのように起きる、それでいて水槽内の生物には大きな痛手のない絶妙な攻撃。職員の中に動揺が広まる中、ついに殺人が起きる…

    水族館の背景が細かく設定されていて、それが事件の内容にも関わってくるのでその描写が巧みだな、とまず感じた(「チーム・バチスタの栄光」のように、専門的知識に基づく作品は私の中で評価が高くなる)。
    というより、トリック云々より頭に残るのはそっち。

    話が進むにつれて心理戦が展開され

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    2017年08月22日
  • 二歩前を歩く

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    理詰めの石持さんがオカルトを書くのだから、どうなるのか不安と期待が高まる。石持さんの持ち味はそのままに謎に迫ると、ほんのり恐怖が残る感じ。とても面白く最後まで飽きずに読めました。
    あらすじ(背表紙より)
    ある日、僕は前から歩いてくる人に避けられるようになった。まるで目の前の“気配”に急に気がついたかのように、彼らは驚き避けていく…。(表題作)とある企業の研究者「小泉」が同僚たちから相談を持ちかけられ、不可思議な出来事の謎に挑む。超常現象の法則が判明したとき、その奥にある「なぜ?」が解き明かされる!チャレンジ精神溢れる六編のミステリー短編集。

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    2016年12月11日
  • 二歩前を歩く

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    超常現象が起こっている友人・知人の問題を解決する超常現象探偵?・小泉(ただの研究員)が活躍する短編集。
    説明がつかないものは、超常現象の可能性も考え理由と目的を探ろうとする。こんなのミステリーと呼べない!と言う人も多いだろう。でも、個人的にこれもたしかにミステリーだった。
    やや残念なのは小泉の職場の人間しか出てこないこと。昔の名探偵シリーズよろしく、超常現象が起こる人間が多い職場かもしれないが、ママ友や、学生時代の友人等、違うカテゴリーのキャラが超常現象にあってもよかったと思う。

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    2016年10月20日
  • 御子を抱く

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    ネタバレ

    途中から主人公っぽい、クールな女性医学者さんが、石持さんっぽい。(けど、碓氷嬢ほどは冷たすぎずかわゆい。)
    探偵役さんが、ちょっと座間味くん風味で素敵。しかし登場時のその場にいたのはよかったのか?そこに実はふかーい伏線があったのか?

    御子、がどんなことになっているかは案外予想がついてしまったので(某箱に入った少女を連想)そこが全然見えないとまた着地した時の衝撃も違うのかな。

    某ショッピングセンターへ、出産祝いを買いに行く話、があって、ひとりでひやりとする。パラレルワールドなのかしら。

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    2016年08月29日
  • 月の扉

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    この作者の本は読んだことがなくてあまり期待していなかった。
    でも読み終わってみたら、また他の作品も読みたいと思うようになっていた。
    不思議な世界観だった。
    座間味くんが『心臓と左手<座間味くんの推理>』という短編集に出てくるというのでそちらも読んでみたい。
    ーーー
    沖縄・那覇空港で、乗客240名を乗せた旅客機がハイジャックされた。犯行グループ3人の要求は、那覇警察署に留置されている彼らの「師匠」を空港まで「連れてくること」。ところが、機内のトイレで乗客の一人が死体となって発見され、事態は一変ーー。極限の閉鎖状況で、スリリングな犯人探しが始まる。 各種ランキングで上位を占めた超話題作が、ついに文

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    2016年08月23日
  • 顔のない敵

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    けっこうよかった。
    まあ、そんなにプロットは無理してないし、ミステリとして良質だし、地雷というテーマが際立っていい。
    地雷をめぐって引き起こされる殺人。
    特異であるから、単純に法の裁きに縛られないのも好ましい。
    まあ、最後の一編はおまけかな、かなり初期作品みたいだから、作者の成長がうかがえました。

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    2016年08月06日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

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    ライトないい感じのミステリに仕上がっています。
    座間味君や大迫さんのキャラもいいし、事件の解決も見事です。
    美味しい料理を食べながらの鮮やかな推理。
    そのどれもちょっと控えめすぎて軽すぎるけど、そこがいい感じでもあります。

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    2016年07月17日
  • フライ・バイ・ワイヤ

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    近未来SFと学園物風ミステリで、作者お得意の狭い空間での話。
    話としては面白いけど、ミステリとしては少し動機が弱いのではと感じる。あんまり盛り上がりもなさげでした。

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    2016年07月06日
  • 御子を抱く

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    これまで読んできた石持作品に私が持っていたイメージは、「根っからの悪人が描かれない」ということでした。

    殺人者が犯行に及ばざるを得ない状況をこと細か〜く説明して、読者に同情の念をこれでもかと持たせる話の多いこと山の如し(盛

    10年前の私だったら「そんな犯人の背負ってる重い過去なんて興味ないし!謎!謎たくさん書いてよー!」と粋がってたタイプですよ…( ˘ω˘ )粋?

    本格推理小説では人物の造形なんて二の次三の次、そこに注力されたら本筋である謎の提起の部分がおざなりになってしまう、なんて生意気にも思っていたんです。
    要するに、推理小説の登場人物に感情移入する必要性は全く感じていませんでした。

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    2016年06月30日
  • 君の望む死に方

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    石持先生が書く人間にはあまり悪人らしい悪人がいない、と言うのが、5、6作読んでる現時点でのイメージです。
    犯人に同情の余地を残す、と言うより、「残し過ぎる」、そんな心理描写が印象的な作品が多いんですよね…。はっきり言っちゃうと、犯人の動機や感情が現実離れしすぎかしらん、ということなんですが←

    今作もその石持ルールは遺憾なく発動しています。
    読者はいつも通り、倒叙ミステリの本作の序盤で明らかになる犯人の人物像や犯行動機に、「人殺そうとしてるのに悪人じゃねーな」と心を寄せちゃうわけですが。

    本作で特筆すべきは、読者のみならず、「被害者自身」までもが犯人を応援していることです。

    何だったら、い

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    2016年04月11日
  • 届け物はまだ手の中に

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    久々の石持作品。面倒くさい面白さランキングがあれば間違いなく一位だろう。もちろん貶しているのではなく、褒め言葉。まだ石持作品に触れていない方はぜひ堪能ください。
    あらすじ(背表紙より)
    楡井和樹は恩師の仇である江藤を殺した。しかし裏切り者であるかつての親友・設楽宏一にこの事実を突きつけなければ、復讐は完結しない。設楽邸を訪れた楡井は、設楽の妻、妹、秘書から歓待を受ける。だが息子の誕生パーティーだというのに設楽は書斎に篭もり、姿を見せない。書斎で何が起きているのか…。三人の美女との探り合いの果て明らかになる、驚愕の事実とは!?

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    2016年03月27日
  • 水の迷宮

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    水族館で働く職員たちの展示や企画への工夫が興味深く、水族館に行きたいなという気持ちになりました。
    作者らしいと思われるクローズド・サークルの作成や、論理的な考察など概ね楽しめたのですが、いくらフィクションとはいえこの結末は・・・。
    「ホントにこれでいいの?」と言いたくなるような、釈然としないものが残ります。

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    2016年02月20日
  • 煽動者

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    反政府テロリストの「兵器」考案中に起きた殺人。相変わらず閉鎖空間の作り方はうまい。
    誰が?なぜ?殺したのかという謎よりも、反政府活動の詳細やメンバーの考え方の描かれ方が興味深い。「組織」に属しているが故の考え方が鍵になるのはわかるが、動機は共感しづらいな。
    でも、なんだかんだで楽しんで読んでしまった。

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    2016年02月12日
  • 身代わり島

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    らしくない話だけど、飽きずに読めた。ただ、マニアックな思考が必要なのか、動機があまり理解出来なかったのも事実。

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    2016年02月04日
  • 耳をふさいで夜を走る

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    殺人の動機を理解するのが難しいけど、面白かったです。殺人の動機なんて人それぞれ違うので理解する必要はないんですけどね。

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    2016年01月11日
  • 届け物はまだ手の中に

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    友人の妻と妹と秘書。友人宅を訪れた主人公が抱く違和感が本作の謎の核になる。
    3人の会話と状況から何が起きているのかを推理するのはなかなか面白かった。
    ただ、そんな結論を出すだろうか?という結末。ご都合主義っぽくてあまり好きではない。

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    2016年01月03日
  • 届け物はまだ手の中に

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    脚本を読んでいるかのような演劇的ミステリは原点に返ったか。小さい違和感から積み立てるロジックに加え、ラストの仕掛けはミステリ好きなら想像はつくだろうが一気に楽しめる。7.5

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    2015年12月14日
  • 見えない復讐

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    気持ち物足りない。
    全ての推理?が、かなり都合よく進み、そしてそれが外れていないというのが超人的すぎる。
    だから、いまひとつ乗り切れなかった。
    ちょっとしたやり取りでそこまで深読みし、それが外れていないなんてあり得るか?
    でも、サクッと読めるので、それはそれでいいかもしれません。

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    2015年12月11日
  • 三階に止まる

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     バラエティに富んだ短編集。純粋なミステリもあればホラーよりの作品もあり、夫婦愛(?)が出てくるものも。でも、どれも一癖ある話ばかり。
     
     『二歩前を歩く』の小泉さんが出てくる表題作が一番おもしろかった。謎解き自体は地味だけど、エレベーターのホラーはやっぱ怖い。そしてぶっ飛んだオチ。

     その他だと、ちょっとSFチックな設定の「転校」の後味の悪さが印象に残った。真相や、後の展開を明確に予想させておきながら、具体的に書かずにテレビを切るように終わる話が多かったような。そのせいで良くも悪くもすっきりしない読後感になっている。
     

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    2015年12月09日
  • フライ・バイ・ワイヤ

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    編入してきた同級生がロボットで、その後殺人事件が起きるという、SFと本格ミステリーと学園ものが混ざった物語。
    石持氏は本格ミステリーの舞台をうまく作り上げるのだが、今回も絶妙な設定だった。しかもミステリーの舞台だけでなく、SFとしても興味深い近未来を作り上げた。
    ただ、毎度のことながら動機が弱い。ま、そんなところを掘り下げていく作家ではないので受け入れているのだが。

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    2015年11月08日