石持浅海のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
やる気のない運営が目立つ水族館を変えた1人の職員がいた。彼が深夜の水族館で1人謎の死を遂げてから3年後。
3年前のことを彷彿とさせるかのように水槽に何者かが攻撃を仕掛けてくる。職員の動きを狙い澄ましたかのように起きる、それでいて水槽内の生物には大きな痛手のない絶妙な攻撃。職員の中に動揺が広まる中、ついに殺人が起きる…
水族館の背景が細かく設定されていて、それが事件の内容にも関わってくるのでその描写が巧みだな、とまず感じた(「チーム・バチスタの栄光」のように、専門的知識に基づく作品は私の中で評価が高くなる)。
というより、トリック云々より頭に残るのはそっち。
話が進むにつれて心理戦が展開され -
Posted by ブクログ
理詰めの石持さんがオカルトを書くのだから、どうなるのか不安と期待が高まる。石持さんの持ち味はそのままに謎に迫ると、ほんのり恐怖が残る感じ。とても面白く最後まで飽きずに読めました。
あらすじ(背表紙より)
ある日、僕は前から歩いてくる人に避けられるようになった。まるで目の前の“気配”に急に気がついたかのように、彼らは驚き避けていく…。(表題作)とある企業の研究者「小泉」が同僚たちから相談を持ちかけられ、不可思議な出来事の謎に挑む。超常現象の法則が判明したとき、その奥にある「なぜ?」が解き明かされる!チャレンジ精神溢れる六編のミステリー短編集。 -
Posted by ブクログ
この作者の本は読んだことがなくてあまり期待していなかった。
でも読み終わってみたら、また他の作品も読みたいと思うようになっていた。
不思議な世界観だった。
座間味くんが『心臓と左手<座間味くんの推理>』という短編集に出てくるというのでそちらも読んでみたい。
ーーー
沖縄・那覇空港で、乗客240名を乗せた旅客機がハイジャックされた。犯行グループ3人の要求は、那覇警察署に留置されている彼らの「師匠」を空港まで「連れてくること」。ところが、機内のトイレで乗客の一人が死体となって発見され、事態は一変ーー。極限の閉鎖状況で、スリリングな犯人探しが始まる。 各種ランキングで上位を占めた超話題作が、ついに文 -
Posted by ブクログ
これまで読んできた石持作品に私が持っていたイメージは、「根っからの悪人が描かれない」ということでした。
殺人者が犯行に及ばざるを得ない状況をこと細か〜く説明して、読者に同情の念をこれでもかと持たせる話の多いこと山の如し(盛
10年前の私だったら「そんな犯人の背負ってる重い過去なんて興味ないし!謎!謎たくさん書いてよー!」と粋がってたタイプですよ…( ˘ω˘ )粋?
本格推理小説では人物の造形なんて二の次三の次、そこに注力されたら本筋である謎の提起の部分がおざなりになってしまう、なんて生意気にも思っていたんです。
要するに、推理小説の登場人物に感情移入する必要性は全く感じていませんでした。 -
Posted by ブクログ
石持先生が書く人間にはあまり悪人らしい悪人がいない、と言うのが、5、6作読んでる現時点でのイメージです。
犯人に同情の余地を残す、と言うより、「残し過ぎる」、そんな心理描写が印象的な作品が多いんですよね…。はっきり言っちゃうと、犯人の動機や感情が現実離れしすぎかしらん、ということなんですが←
今作もその石持ルールは遺憾なく発動しています。
読者はいつも通り、倒叙ミステリの本作の序盤で明らかになる犯人の人物像や犯行動機に、「人殺そうとしてるのに悪人じゃねーな」と心を寄せちゃうわけですが。
本作で特筆すべきは、読者のみならず、「被害者自身」までもが犯人を応援していることです。
何だったら、い