石持浅海のレビュー一覧

  • 賛美せよ、と成功は言った

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    久しぶりの碓氷優佳シリーズ。予備校時代の友人たちとの祝賀会の際、目の前で起こった殺人事件。優佳を含め友人全員が目撃者となり犯人は確実にわかっているのに対し、犯行を誘導させた友人である真犯人を優佳が会話で追求していく心理戦。ミステリー好きとしてはつい一緒に考えながら読んでしまう。ただ会話劇なので動きが少ない分、少々だれてくるかもしれない。特に今回は緊張感がさほどなく、ひたすら会話を拾っていくという感じで盛り上がりには欠けてしまったかなと思う。でも楽しんで読める好きなシリーズだ。

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    2018年05月12日
  • トラップ・ハウス

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    卒業を記念してトレーラーハウスの一泊旅行に出かける大学生男女9人。楽しい旅行のはずが、トレーラーハウスに閉じ込められ、仕掛けられた罠によって1人が死に、、、どんどん深刻な事態に発展して行く。
    会話によって推理を展開していく手法は石持氏の真骨頂ながら、殆ど本筋には影響がない脇役が多過ぎるせいで作品の緊張感が弱くなっていること、信仰宗教や内定取消しといった小道具がリアリティに欠けていることなど、座間味君シリーズに比べて完成度が落ちる印象でした。

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    2018年05月07日
  • 賛美せよ、と成功は言った

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    ネタバレ

    面白い展開だとは思う。ただし、ディベート的にやり込めながら、脱落していく。碓氷優佳らしいが、いつものキレはない感じがした。

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    2018年04月29日
  • 身代わり島

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    石持さんの作品の面白さって「あの言葉にこんな意味が?!」って分かるところなんだけど、それが上手く機能しないと、自己肯定感の低い人が掛けられた言葉を考えに考えて悪い方向に持って行く、みたいな無理矢理感が出てる気がする。残念ながらこの作品は後者。

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    2018年03月02日
  • 月の扉

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    ネタバレ

    タイトルと話の中身が関連しなかったのですが、終盤に意味が分かりました。主人公達がハイジャック犯で彼等にどんな結末が待っているのかという目線で読んでいたので、結末にはやっぱり…というその結末を肯定する気持ちと別世界へ行く未来を見たかったという残念な気持ちも少々ありました。一人の人間に深く傾倒していくのはほぼ宗教に近い感じを受けました。“座間味くん”の正体は明かさずじまいでしたが、彼が何君だったのが気になるところです。

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    2018年02月27日
  • 届け物はまだ手の中に

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    石持カラーここに極まれり!

    殺人者は己の正義を通す為に罪を犯し!
    真の意味での悪人は善人のモノローグの中にしか登場せず!
    出てくる人々は皆、善人!!

    読者に最悪の結末を予想させておいて、斜め上な結末で収束させる。

    うーーーーーん、ONE OF いつも通りです!!←褒めてる

    でも、舞台設定は初期の碓氷優佳シリーズを彷彿とさせて嬉しかったなー。【日常の中に不意に現れた閉鎖空間】で、【事件が起こってるんだか起こってないんだかハッキリ分からない状況下で、理屈をつけて事件を起こったものと仮定】し、【善人達がそれについて議論し真相に辿り着く】。

    最近の石持作品では後味というか読み心地のイマイチな

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    2018年02月20日
  • 賛美せよ、と成功は言った

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    碓氷優佳シリーズだ。このシリーズ、好きなんだよね。本当は前作の高校生時代の話を読んでいた方が良かったのかもしれないけど、けっこう楽しめた。成功か失敗かなんて、と思うところはあるけど、エンターテイメントでそういうことを考え始めるのは野暮というもの。高校だか予備校時代に夢を語り合った旧友たちと、その後の時間のとらえ方に対してどう向き合うか、そんな程度に考えたらいいんじゃない?殺人まで行っちゃうのは、まぁミステリだからね、にしてもさ。あいつはいい会社入ってるけど、自分はどうか?とか、そういうのはありがちだろうしね。未読の『わたしたちが少女と呼ばれていた頃』の本はもちろん、もう一度、シリーズ第一作を読

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    2018年02月16日
  • 賛美せよ、と成功は言った

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    碓氷優佳シリーズの書き下ろし長編。
    祝賀会の参加者の一人が、皆の前で恩師をワインボトルで殴り殺す。直前まで和気あいあいで会が進行していたのに。一体何が起きた?
    犯人は全員に分かっていて、その裏にある真実を優佳が暴く物語。優佳が怪しんだ人物と繰り広げる心理戦がとても面白かった。ただ、このシリーズに共通なのだが、無駄の無い描写と全員が一つの謎に向かう所といわゆる道化者が出て来ない事で、長編が全然長くならない(^^)。今作も200ページに満たなく、更に最後まで読まないと意味不明なこのタイトル。『売れる』事を前提にしないねえ、相変わらず。

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    2018年01月11日
  • 賛美せよ、と成功は言った

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    スピンオフはあったものの6年ぶりの碓氷優佳シリーズ。
    前作のスピンオフの終わりで、優佳の不気味さに気付いた高校時代の友人・小春の目線で描かれる。
    予備校の同窓会で起こった恩師の殺害事件。
    同級生の一人が一見衝動的に恩師を殴ってしまっただけの事件に思われたが、そこには見えざる殺意があり、その真相に優佳が迫っていく…
    事件までの流れはさらっとしていて、話の大部分が心理戦。そこにはマウンティングの要素も含まれ、読んでいて、相変わらず不快になる。それでも、少し言葉を選んだりしているところは、優佳が30代になったことを意識しているからだろう。
    次作では、ぜひ優佳の結婚相手も登場させてもらいたい。

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    2017年11月24日
  • 水の迷宮

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    3年前に亡くなった職員の命日に届いた脅迫メール。
    温室異常と同じ順番で起きる予告と、最期の死体。

    一体誰が何の目的で、脅迫してお金を要求してきたのか。
    3年前と同じような状態が起こっているわけですが
    その情報を知っている人は…という疑いから
    外していくと、という驚きまで。

    読んでいくだけで、まったく推理も何も
    あったものではありません。
    何がどうしてこうなった? が知りたいがために
    どんどんとページをめくるだけ。
    その先には、驚くべき現実が待っているのですが
    ミステリーとしては、これでいいのか? と
    聞きたい落ちになっています。
    いや、ものすごくきれいに、希望に沿う形ですが。

    この水族館

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    2017年10月27日
  • 顔のない敵

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    短編のミステリーが、時間軸はバラバラに(作者には意図があるんだと思うけど)書かれていて、一応すべて、殺人事件が起きる。
    犯人の罪に対しては、ゆるく、誰が犯人なのか、目的はなにか、それによって見逃される罪も。
    私は逆にそれが新鮮。
    この話の主題は、地雷であり、それ以外のことはたいした問題ではない扱いが、わかりやすくていい。本当はきっと、そうではないけど、際立ちが出るので、地雷という主題がぶれないから。

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    2017年09月10日
  • わたしたちが少女と呼ばれていた頃

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    石持作品のレギュラーである碓氷優佳の高校生時代を描いた作品。
    残念ながらシリーズの明確な記憶がないため、スピンアウト的な楽しみ方ができなかった。
    ただ、人の言動から裏に隠れた真実を読み取る石持氏得意のパターンにしては、全体的にキレがなく、こじつけ感が強かったです。

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    2017年06月26日
  • 彼女が追ってくる

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    箱根会のメンバーが集まって事件を解明していく過程が面白かった。
    論理立てて推理を推し進めていく寺田と比呂美。
    冷静にその場の流れを作っていく優佳。
    その場に応じたやりとりをしながらも、刻々と変化していく犯人の心理。
    意外なところに盲点があったことも、それに気づいていながら告発しなかった優佳の様子も楽しめた。
    犯人よりも被害者の方が少しだけ上だったということだろう。
    何よりも、最後の場面でそのことがハッキリとする。
    どことなく雑な感じのする論理も、読みやすさを優先させればそれほど気にならなかった。
    短時間で読み終えられる物語は、けっこう都合がいい。
    後付のような強引な推理も、それはそれで楽しめる

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    2017年04月27日
  • 水の迷宮

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    ネタバレ

    リニューアル間もない水族館で、ある職員が急死した。3年後、その命日に水族館に脅迫めいたメールが届く。そしてまた一人、職員の死亡が確認された。犯人は?
    ……みたいな話。

    水族館が舞台の話を初めて読んだので、新鮮でそこだけでも面白かった。
    ストーリーも、一日に畳み掛けるようにいろいろ起こって、はらはらドキドキの展開。
    途中まで☆4つの感触で読み進めた。

    しかし。最後が感心しない。
    ヒトが二人も死んでるんだから、やっぱり事件は公にすべきじゃないか。しかも業務用過失致死じゃなくて立派な殺人じゃん。
    それを組織的に隠蔽して実現した夢は、果たして本当に達成感のあるものになるの?
    死んだヒトの立場は?

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    2017年04月25日
  • 玩具店の英雄~座間味くんの推理~

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    ネタバレ

    新宿東口の書店、2階雑誌売り場、アウトドアコーナーでの待ち合わせ。短くした髪、涼しげな瞳、すっきり伸びた背筋・・・もうそこを読むだけでワクワクしてくる。
    座間味くんシリーズは、お決まりの型を守ることで、読み手の期待を裏切らない。
    「心臓と左手」で心を鷲掴みにされ、手に取ったこの作品。今回は座間味くんと大迫警視正に加えて、警察庁科学調査研究所、通称「科警研」の女性研究員、津久井操が加わっての謎解き7編。
    前回同様、美味しいものを食べながらのゆる~い安楽椅子探偵ぶりに、扱っているのは警備事件にもかかわらず、和んでしまう。
    操のキャラクターも、超エリートなのに嫌味がなく次もこの3人でシリーズ化してほ

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    2017年04月18日
  • 八月の魔法使い

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    あるはずのない、あってはならない事故報告書が、会議の場で役員たちの目にふれた。
    実際に事故は起きたのか、それとも単なる捏造文書なのか。
    もしも本当に事故が起きていて自分だけが知らなかったら…担当役員の思考回路は責任逃れの方向へと傾く。
    一方工場管理とは無関係の部署をあずかる役員は、これを機に一気にライバル役員の落としこみを謀る。
    会議室で交わされる会話のひとつひとつが、役員としての未来を左右していく。
    営業管理部の拓真は、偶然同じ事故報告書を目にしてしまう。
    関わらないようにと一旦はその場を離れた拓真だったが、恋人である美雪からのSOSを受け、何が起きているのかを探ろうとする。
    万年係長だと思

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    2017年04月14日
  • 月の扉

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    ネタバレ

    石持浅海さんを読んでみたくてタイトル買いした。
    そしたらハイジャックの話だった。

    予想しない事態が次々に起こる展開に引き付けられて一気読み。
    意外な人物が探偵役に指名されて、しかも期待以上の推理力を発揮するのもなかなか良かった。
    座間味くん、おバカなチャラ男だと思ってたのに(笑)。
    座間味くんでシリーズ物になってるらしい。そちらも読みたくなった。

    カリスマへの心酔(または信仰)から彼らはハイジャックを犯す。この、動機が「信仰」ってところが、信じてない者からすれば滅茶苦茶に見えるけど、その重さは第三者には図れないだけにズルイ設定だなと思った。

    全ての事態の因果関係も明らかにされて、読み手と

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    2017年04月12日
  • まっすぐ進め

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    「主人公が一目惚れした美人の秘密」にちょこちょこと伏線をはるので期待が高まりつつ、いくつかの短いミステリーをちょうど良い塩梅で間に盛り込んでいるので、するすると読めました。

    推理過程を描くのに重きを置いているのが「事実」より「感情」なので、心が引き込まれます。

    「犯人特定」など、解決が目的ではないときの推理。主人公が、今生きる人の希望になるような解釈を本当の答えにしているように見え、「思慮深くて、洒落っ気がある」との本文中の形容に納得です。

    あとは、余談ですが、「自分の本棚を見せるのは、自分の内面をさらけ出すことだ。」という文に共感。

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    2017年04月02日
  • ブック・ジャングル

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    なかなかラジコンヘリが機動性があるような感じで、実際はどうなんだろうと・・・。こんなうまくいくのか?と。
    ただ、性能?は全く違うが、ジョジョの虹村形兆のスタンドを思い出してしまった。
    ラストは、どうなんでしょう。相棒の杉下右京なら許さないでしょ(笑)。

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    2017年03月30日
  • 月の扉

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    心酔する「師匠」のために罪を犯し、ハイジャックしてしまう弟子たち。
    しかし弟子たちそれぞれにも、それぞれの思惑や動機があって・・・。
    突然のアクシデントで混乱する機内は、犯人によって監視状態に置かれていた。
    にも関わらず、殺人事件が起きてしまう。
    なぜ?どうやって?
    ハイジャック犯からの指名により、不可能犯罪を解き明かしていく(通称)座間味くん。
    愛する子供への愛情は、ときに人を狂わしてしまうほどの強さがあるのかもしれない。
    理性では抑えきれないほど心が壊れてしまったときに、人は愚かな行為に及ぶのだろう。
    犯人の動機には共感はできない。
    でも、素人である座間味くんが論理的根拠に基づいて解き明か

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    2017年03月22日