石持浅海のレビュー一覧

  • 二歩前を歩く

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    超常現象が起こっている友人・知人の問題を解決する超常現象探偵?・小泉(ただの研究員)が活躍する短編集。
    説明がつかないものは、超常現象の可能性も考え理由と目的を探ろうとする。こんなのミステリーと呼べない!と言う人も多いだろう。でも、個人的にこれもたしかにミステリーだった。
    やや残念なのは小泉の職場の人間しか出てこないこと。昔の名探偵シリーズよろしく、超常現象が起こる人間が多い職場かもしれないが、ママ友や、学生時代の友人等、違うカテゴリーのキャラが超常現象にあってもよかったと思う。

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    2016年10月20日
  • 御子を抱く

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    ネタバレ

    途中から主人公っぽい、クールな女性医学者さんが、石持さんっぽい。(けど、碓氷嬢ほどは冷たすぎずかわゆい。)
    探偵役さんが、ちょっと座間味くん風味で素敵。しかし登場時のその場にいたのはよかったのか?そこに実はふかーい伏線があったのか?

    御子、がどんなことになっているかは案外予想がついてしまったので(某箱に入った少女を連想)そこが全然見えないとまた着地した時の衝撃も違うのかな。

    某ショッピングセンターへ、出産祝いを買いに行く話、があって、ひとりでひやりとする。パラレルワールドなのかしら。

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    2016年08月29日
  • 顔のない敵

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    けっこうよかった。
    まあ、そんなにプロットは無理してないし、ミステリとして良質だし、地雷というテーマが際立っていい。
    地雷をめぐって引き起こされる殺人。
    特異であるから、単純に法の裁きに縛られないのも好ましい。
    まあ、最後の一編はおまけかな、かなり初期作品みたいだから、作者の成長がうかがえました。

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    2016年08月06日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

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    ライトないい感じのミステリに仕上がっています。
    座間味君や大迫さんのキャラもいいし、事件の解決も見事です。
    美味しい料理を食べながらの鮮やかな推理。
    そのどれもちょっと控えめすぎて軽すぎるけど、そこがいい感じでもあります。

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    2016年07月17日
  • フライ・バイ・ワイヤ

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    近未来SFと学園物風ミステリで、作者お得意の狭い空間での話。
    話としては面白いけど、ミステリとしては少し動機が弱いのではと感じる。あんまり盛り上がりもなさげでした。

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    2016年07月06日
  • 御子を抱く

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    これまで読んできた石持作品に私が持っていたイメージは、「根っからの悪人が描かれない」ということでした。

    殺人者が犯行に及ばざるを得ない状況をこと細か〜く説明して、読者に同情の念をこれでもかと持たせる話の多いこと山の如し(盛

    10年前の私だったら「そんな犯人の背負ってる重い過去なんて興味ないし!謎!謎たくさん書いてよー!」と粋がってたタイプですよ…( ˘ω˘ )粋?

    本格推理小説では人物の造形なんて二の次三の次、そこに注力されたら本筋である謎の提起の部分がおざなりになってしまう、なんて生意気にも思っていたんです。
    要するに、推理小説の登場人物に感情移入する必要性は全く感じていませんでした。いえ、今も基本的には考え変わってませんけど←

    そんな今より一際尖ったミステリ観()を持っていた時に出会った石持作品は衝撃的でした。

    犯人にめちゃくちゃ感情移入してしまったのに、飽くまで物語の核は人間ではなく「謎を解く」こと。
    人間の内面葛藤の描写にかなりページを割いてるのに、「ミステリである」という設定の根幹を邪魔してないんですね(ここ後で書直そうなんか変)。

    「普通は許すべからざる」殺人犯を、積極的に応援してしまいそうになるというコロンボ展開も、パズルミステリしか読んでない私にはものすごく新鮮だったんです。

    日本の推理小説は新たな次元に入ったのかもしれないわー!と当時感動したことを今でも覚えています。

    ですが、石持作品を数作読むうちに、少しずーつ考えが変わってきたんですね。

    どうも、石持作品の根幹にあるのは、人間の善良性とか、決してそんなポジティブなものじゃないんじゃないかって。

    作品の多くに登場する、「素晴らしい人格者」 に象徴される「否定を許さない善性」が、石持作品の中では専ら殺人という大罪の免罪符に使われまくってる気がして仕方なくなってきたんですよね(汗)。
    なんか、まわりくどい言い回しだけど、今感じてるイメージに近い言葉はこれなんです、すみません。

    めちゃくちゃ前置き長くなったので本編感想はサラッと…どころか以下略でいきたいと思います←

    とにかく、今作も上記で述べたように石持ワールド全開でした。素晴らしすぎる故人を偲ぶ人々が、故人とその子供をめぐって葛藤しまくりです。
    人間の欲望を剥き出しに権力争い…なんて展開はもちろんありません。
    あわや欲をかき、疑心暗鬼に陥りかけた時は、みんなでそろって

    あゝ、彼(故人)が今の俺たちを見ればどう思うだろう。
    こんなことではいけない!
    彼の意志を継がねばならないという点で、いがみあっていても俺たちの心は1つ!

    と己の不出来を恥じつつライバルの善良性も疑ってないんです何それ怖いよォ←

    結論・今回は犯人が一番人間くさかったです。


    【内容まとめ:るの疲れた←】

    俺たちの敬愛し崇拝する営業部長が、若くして突然病に倒れ、帰らぬ人になってしまった!後継である寝たきりの御子をめぐって、三大派閥が火花を散らす中、派閥争いに無関係を貫いていた営業部長の盟友がこれまた突然の事故死!ストッパーとも呼ぶべき彼がいなくなって、俺たち一体どうなっちゃうの〜?!
    次回、【昨日の敵は今日も敵!】
    俺の腹心だけは死にませんように!


    以上です。
    いつになく酷い自覚はありますごめんなさい。

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    2016年06月30日
  • 届け物はまだ手の中に

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    久々の石持作品。面倒くさい面白さランキングがあれば間違いなく一位だろう。もちろん貶しているのではなく、褒め言葉。まだ石持作品に触れていない方はぜひ堪能ください。
    あらすじ(背表紙より)
    楡井和樹は恩師の仇である江藤を殺した。しかし裏切り者であるかつての親友・設楽宏一にこの事実を突きつけなければ、復讐は完結しない。設楽邸を訪れた楡井は、設楽の妻、妹、秘書から歓待を受ける。だが息子の誕生パーティーだというのに設楽は書斎に篭もり、姿を見せない。書斎で何が起きているのか…。三人の美女との探り合いの果て明らかになる、驚愕の事実とは!?

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    2016年03月27日
  • 水の迷宮

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    水族館で働く職員たちの展示や企画への工夫が興味深く、水族館に行きたいなという気持ちになりました。
    作者らしいと思われるクローズド・サークルの作成や、論理的な考察など概ね楽しめたのですが、いくらフィクションとはいえこの結末は・・・。
    「ホントにこれでいいの?」と言いたくなるような、釈然としないものが残ります。

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    2016年02月20日
  • 煽動者

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    反政府テロリストの「兵器」考案中に起きた殺人。相変わらず閉鎖空間の作り方はうまい。
    誰が?なぜ?殺したのかという謎よりも、反政府活動の詳細やメンバーの考え方の描かれ方が興味深い。「組織」に属しているが故の考え方が鍵になるのはわかるが、動機は共感しづらいな。
    でも、なんだかんだで楽しんで読んでしまった。

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    2016年02月12日
  • 身代わり島

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    らしくない話だけど、飽きずに読めた。ただ、マニアックな思考が必要なのか、動機があまり理解出来なかったのも事実。

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    2016年02月04日
  • 耳をふさいで夜を走る

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    殺人の動機を理解するのが難しいけど、面白かったです。殺人の動機なんて人それぞれ違うので理解する必要はないんですけどね。

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    2016年01月11日
  • 届け物はまだ手の中に

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    友人の妻と妹と秘書。友人宅を訪れた主人公が抱く違和感が本作の謎の核になる。
    3人の会話と状況から何が起きているのかを推理するのはなかなか面白かった。
    ただ、そんな結論を出すだろうか?という結末。ご都合主義っぽくてあまり好きではない。

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    2016年01月03日
  • 届け物はまだ手の中に

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    脚本を読んでいるかのような演劇的ミステリは原点に返ったか。小さい違和感から積み立てるロジックに加え、ラストの仕掛けはミステリ好きなら想像はつくだろうが一気に楽しめる。7.5

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    2015年12月14日
  • 見えない復讐

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    気持ち物足りない。
    全ての推理?が、かなり都合よく進み、そしてそれが外れていないというのが超人的すぎる。
    だから、いまひとつ乗り切れなかった。
    ちょっとしたやり取りでそこまで深読みし、それが外れていないなんてあり得るか?
    でも、サクッと読めるので、それはそれでいいかもしれません。

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    2015年12月11日
  • 三階に止まる

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     バラエティに富んだ短編集。純粋なミステリもあればホラーよりの作品もあり、夫婦愛(?)が出てくるものも。でも、どれも一癖ある話ばかり。
     
     『二歩前を歩く』の小泉さんが出てくる表題作が一番おもしろかった。謎解き自体は地味だけど、エレベーターのホラーはやっぱ怖い。そしてぶっ飛んだオチ。

     その他だと、ちょっとSFチックな設定の「転校」の後味の悪さが印象に残った。真相や、後の展開を明確に予想させておきながら、具体的に書かずにテレビを切るように終わる話が多かったような。そのせいで良くも悪くもすっきりしない読後感になっている。
     

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    2015年12月09日
  • フライ・バイ・ワイヤ

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    編入してきた同級生がロボットで、その後殺人事件が起きるという、SFと本格ミステリーと学園ものが混ざった物語。
    石持氏は本格ミステリーの舞台をうまく作り上げるのだが、今回も絶妙な設定だった。しかもミステリーの舞台だけでなく、SFとしても興味深い近未来を作り上げた。
    ただ、毎度のことながら動機が弱い。ま、そんなところを掘り下げていく作家ではないので受け入れているのだが。

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    2015年11月08日
  • セリヌンティウスの舟

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    大きな場面展開などはなく、一つの死に対する疑惑を語り合うだけなのに、ここまで読ませるのは流石です。
    過去に起きた漂流場面の緊迫感たるや、経験者なんじゃないかと思うほどでした。
    しかし、結末に至っては予想を越えるものではなく、少し肩透かし。
    とは言うものの、犯人特定に至る、ある気付きは唸らされました。こういうロジックは気持ちいいですね。
    『走れメロス』は小学生の頃に読んだきりなので、本書を思い出しながら読み返してみようと思います。

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    2015年10月13日
  • 顔のない敵

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    地雷って卑怯な兵器ですよね。

    人を殺傷させるのに躊躇いがない。

    地雷を埋めてる人達は銃火器や刃物で人を殺す兵士達のように刹那の躊躇いがあるのだろうか?

    非常に合理的で人を傷付けるのに適している兵器だなぁと、改めて思う。

    本作品はそんな地雷をモチーフとした6作品+1

    ミステリー:『地雷を学ぼう!』=4:6

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    2015年09月29日
  • 八月の魔法使い

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    登場人物多すぎて、私の頭ではすっと物語に入って行けなかった。
    テーマ、展開、面白いと思うが何度か挫折しかかった。会社員って色々考えているんですね。

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    2015年09月16日
  • セリヌンティウスの舟

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    最初の50ページでこんなに悲しくなったミステリは今まで読んだことないのです
    展開が分からなくても、序盤で「おや?」と思う伏線がちゃんとあって、よく分からなくても辿り着くは着くのです
    ただ、何を疑問に思って、何に繋がっていくか。
    ミステリを読む上でとても大事なお話だったのです

    あまりミステリを読んで自分の経験や感じたことと重ねることはなかったのですけど
    大事な仲間、集団、一緒に居たり話したり思い出す時間、心の拠り所。
    その大事なモノへの思い入れがぐだぐだしない様に主人公の年齢層を選んだのはとても良かったのです
    きっと誰にでもあって、過去にも持っていた、或いは感じたことがある場所。
    それを手放す時って、複雑な気持ちになるのですよね
    時間もかかる
    気持ちも消費する

    何だかそんな切ない気持ちを思い出したのです

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    2015年09月07日