石持浅海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『月の扉』、これと読んで、要するに、素人がいろいろ推理を繰り出す設定を作って、いろいろな仮定のもとに推理を展開させるってことなのね、と判明。シチュエーション・ミステリとでも言おうか。だから、シチュエーションが不自然でもそれを受け入れて読むしかないんだけど、『月の扉』のカリスマ師匠にしろこれにしろ、なんだか設定が微妙にきもい。『月の扉』は道具立てがハイジャックと最大の月蝕、と、派手で楽しかったが、これは自殺に立ち会った人がいるかどうかという地味ーな話なので、かえって奇妙さが際立つかも。その中に、絶対の信頼・裏切りなどの大袈裟なワードが頻出するので、違和感が増すのかも。
推理の前提が偏っていて、そ -
Posted by ブクログ
人の生命力を糧とする異生物であるギンちゃんとムーちゃん。彼(彼女)と一緒に暮らし、その生命力を与える主人公(達)
・・とかいうといかにもSFっぽいですが、実際はそうではありません。
「人ではない身の上」で主人公達に降りかかってきた事件を冷静に推理し解決する・・・という流れ。
この作者らしい「SFっぽい設定を取り入れたミステリ」という形ですね。いつもながらまとまりが綺麗で良い感じ。
ただ、文章上で「この人とは違う生物なんだから・・」みたいに無理に線引きをしているような感じがしましたが、見た目が(擬態しているとはいえ)人間である以上そんなに気にしなくてもどうにかずっと一緒にいられる道はなかっ -
Posted by ブクログ
大学に勤める畑寛子の同居人・ギンちゃんは人間ではない。
そして会社員の北西匠の同居人・ムーちゃんも人間ではない。
二人は人間の生体エネルギーを吸収し生きる、人とは異なる生命体なのだ。
それぞれ魂のきれいな同居人においしいごはんを作り、過剰摂取した分のエネルギーをもらう生活を続けているのだが、その同居人たちのまわりに事件が起こって・・・というストーリーで7編の短編集になってます。
(いくら食べてもギンちゃんがいればダイエットいらずなんだよなぁ。
うぅ、一家に1人はほしいものだわ。
アタクシ、魂の清浄さに自信がイマイチなので、きっと来てくれないと思うけど・・・。)
んー、設定は面