あらすじ
不幸な女の子を殺した。殺すしかなかったのだ・・・。本格ミステリーの気鋭が挑む驚愕の連続殺人ストーリー。
並木直俊は決意した。三人の人間を殺す。完璧な準備を整え、自らには一切の嫌疑がかからないような計画で。標的は、仁美、麻理江、幸。いずれ劣らぬ若き美女たちである。倫理感?命の尊さ?違う、そんな問題ではない。「破滅」を避けるためには、彼女たちを殺すしかないのだ!!しかし、事態は思わぬ方向に転がりはじめる…。気鋭が挑む驚愕と緊迫の連続殺人ストーリー。
感情タグBEST3
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殺人者が主人公の物語
殺人者の心理描写がすごかったです
自分が犯人と疑われないようにそして
証拠を残さないようにするためにどうすればいいか
どのような手順で殺すかなど
こんなに書き込まれたものを読むのは初めてかもしれません
結末はなんとなく読めてしまっていたかもしれません
がそれでも楽しめました
Posted by ブクログ
社会のために彼女たちを殺すしかない。
そう判断した主人公の長い夜が始まる。
彼が彼女たち3人を殺そうとする理由とは?
彼が恐れる彼女たちの『覚醒』とは?
連続殺人ストーリー。
明確な殺意はあっても、その背景が見えないまま進んでいき、謎を抱えたまま読み進めました。
危険を冒しても殺人という手段を選ぶ理由。
殺す側、殺される側。
結末は予想外のものでした。
Posted by ブクログ
すごい話でした。
何となく読んでいて嫌な気になる話ではあるのですが、導入部分から「おいおい、そう来たかと」掴みがすごくて、そのまま最後まで掴まれたまま。
全くラストが予想できない展開です。
すごいんですが。。。1つ穴があってそこだけが気になる。。。まあ、仕方ないか。。。
Posted by ブクログ
主人公の男は三人の女をどうしても殺さなければならない。今すぐに、というわけではないので、そのための綿密な計画をたて、準備をしようとする。そこへ標的とはまた違う一人の女が来訪する。いつもと違う時間に訪ねてくる女、そして彼女がとった驚くべき行動…。
冒頭からグッと引き込まれる。緻密でロジカルな石持浅海だが、本作ではテンションで押し切るような無茶苦茶な幕開けである。
そもそもなぜ主人公は三人の女を殺さなければならないのか、という謎の引っ張り方が上手い。
そして何より面白いのが主人公の成長である。
一晩で三人殺さなくてならなくなった主人公。特に殺人技術に秀でているわけでもない彼が、あれこれ苦心して効率のいい殺人方法を考え、一人殺す度に殺人者として成長していくのだ。
Posted by ブクログ
並木直俊は、決意した。三人の人間を殺す。完璧な準備を整え、自らには一切の嫌疑がかからないような殺害計画で。標的は、いずれも劣らぬ、若き美女たちである。倫理? 命の尊さ? 違う、そんな問題ではない。「破滅」を避けるためには、彼女たちを殺すしかない!! しかし、計画に気づいたと思われる人物がそれを阻止しようと動いたことによって、事態は思わぬ方向に……。本格ミステリーの気鋭が初めて挑んだ、戦慄の連続殺人ストーリー。
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いつもの石持さん作品とは若干テイストの違う感じでしたが、私は割と楽しんで読めました。
ただ設定のフリは凄そうな感じでどうくるのか…と気になって読み進めたのですが、思ったよりは現実的で、SF的な設定がくると身構えてた時分からしたらちょっと肩透かし感が否めません。ラストの動機とかが「?」となりました。
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この作品、推理小説ではない。基本的には、犯人が連続殺人を実行する過程をトレースしつつ、その背景が徐々に明らかになっていくので、サスペンスのジャンル!?そもそもジャンルの定義を知らないが。。。
なかなか面白かったし、読み始めると一気読みしてしまうが、推理要素はないので、過去の作者の作品とは若干毛色が違うな!
Posted by ブクログ
変なスリルがあって、なかなかおもしろかった!
めちゃくちゃやけどね。
ドラゴンボールでかかってた「ノーテン、ピーカン、空は〜晴れて〜、いっぱい〜おっぱい〜ぼくッ元気〜」て歌を思い出した。
それぐらいのめちゃくちゃ加減。
Posted by ブクログ
ごく普通の感覚を持ったというよりも、むしろしっかりしていて優しい性格の主人公の男が、とある使命感のもとに次々と知人の女性を殺していく話。
自分の行為を正当化し、悪意も狂気も認識していない主人公の視点から語られる物語は、読み進むにつれてだんだん怖くなっていきました。
このまますんなり終わることはないだろうと思っていましたが、自分の予想とは違うどんでん返しがありました。
石持氏はサラリーマンではない、所謂団体に所属する人の話が得意ですね。
Posted by ブクログ
抜くときに ギャー というと聴いたことがある マンドレイク(アルラウネ)
人を殺すことを冷静に表現するとこうなるのか……
まるで 自分で刺しているみたい う う 気分が
最後の殺人は…… あっ そこへ持って行くのね
いろいろバリエーションを想像しながら読んでいたけど、はずれました~
Posted by ブクログ
通算300冊目。
お得意の思考、論理、葛藤を駆使して連続殺人を行う男の心理描写がしっかりされてあり、狂気に変わっていく様には引き込まれるものがあります。
いつもの本格とは毛色の違う作品ですが、これはこれで好きです。
Posted by ブクログ
ある理由から三人の女性を殺めることを決意した並木。
彼は「決して捕まらないこと」「確実に息の根を止めること」を念頭に置き、綿密な計画を立てる。
これから罪を犯す人間の視点で話が進むため、無事完遂できるよう願ってしまう自分がいた。
最後までハラハラしながら読んだ。
Posted by ブクログ
ー狂気の内側は平静なのかもしれないー
そう思わせる本だった。
裏表紙のあらすじに目を通せば、読み始める前から三人の人間を殺すことが目的とた物語ということが分かる。だが、主人公が、彼らが何者なのか、何故殺さなければならないのか、そういった情報は謎のまま、物語が進むにつれ徐々に開示されてゆく。通常のミステリーであれば少しずつ謎が解け情報が露わにになるのに対し、主人公が情報を知っているにも関わらず違和感なく情報が小出しにされてゆく展開が非常に面白かった。
主人公を常人として読み始めるものの、読み進めるにつれて主人公自体が狂人なのか読者に疑問を抱かせるのも斬新。
ハッピーエンドではなく読者に違和感を感じさせたまま終わる(あとがきにも書いてあったが)「サイコ・サスペンス」なので、苦手な方は要注意。
Posted by ブクログ
アルラウネ、サイコパス気質の人間を作ってしまった支援者の主人公が3人の女を殺そうとする話
覚醒という語彙にしてもそうなんだけどリアリティとやりたい事の乖離が気になる。
そのせいで物語が全体的に地に足が着いていない感じがする。現代日本じゃなければ誤魔化せたかもしれないのでSFと思って読めばいいかもしれない。
幸視点の独白で高校生のくせにセックスをしたからと言う文章があるが高校生は同じ年代の高校生に「くせに」と言うことは少ないと思う。それは作者の主観が文章に現れすぎてないか?と思った。
Posted by ブクログ
「覚醒」した女3人を殺害する
という明確な目的の元物語は進む。
主人公の自己紹介は無く、読者は覚醒の意味やターゲットの素性を知らされない。何故殺されるのか、何故殺すのかまでも謎のままだ。
何が始まるのだろう。覚醒とやらをした誰かを殺す、の情報のみで頭にハテナとワクワクを募らせながら読み進めていた。
覚醒の意味がわかり心がそれを許容するも、覚醒者の立ち位置がどうも曖昧だ。説明は無い。
アルラウネを引き抜くにはその声を聞かなければならない。聞くと死ぬ。聞かないように耳を塞いで夜を走っている内.... 。
問いかけに対しての答えでは無いように感じるが、主人公の壮絶な物語は面白かった。
Posted by ブクログ
いやー、ずっと殺人者主観だと
さすがに途中読むのがしんどくなるね。
結局、真相は並木の予想通りだったってことなのかな。
その辺もう少しひっくり返ると思ったんだけど。
殺害動機は石持さんの作品らしいけど。
Posted by ブクログ
感じかたや考えかたは人それぞれ、と分かっていても、このお話の犯人の殺害動機は解せないものがあります。
動機云々を考えないで読めば、これから人を殺しに行くっていう緊張感を何度か味わうことができて、ハラハラドキドキですが。
Posted by ブクログ
石持氏としては珍しいクライムサスペンス。論理的な思考で物語が進んでいくのはいつも通りか。緊張感のある展開は面白いが、主人公が3人の女性を殺そうとする動機が弱い。もっとすごい理由を想像していただけに残念。でも、これも石持氏のいつも通りなところか。
Posted by ブクログ
ひゃー!
石持作品でこのクオリティはがっかり。
初の石持作品ハズレバージョンだ。
私の好きな石持作品は、閉ざされた空間で、
最小限の人物と条件だけでストーリーが展開するもの。
例えば「扉は閉ざされたまま」とか、「セリヌンティウスの舟」。
今回の作品は残念だったな〜。
フリは十分だったのに。
才能の開花とか選ばれた少女達とか。
あーもったいない!!!
なんだってーの、このエンディング。
むしろ若干、目を塞ぎたくなった感あり。
これだけの才能のある人なので、次に期待。
待ってますよ石持先生、渾身のミニマムないつものあのキレを!
Posted by ブクログ
身近な人間を殺害するという行為の描写が凄く巧い。背徳感と緊張感が細かく表現されていて、新鮮なドキドキを味わえる。こういう感覚、久々だなぁ。
終盤、主人公がどんどん変態になっていく。殺す快感を自覚したあたりからおかしくなった。語り口は終始冷静だから、そのギャップがひどい。ここまでくるともう笑えてくる。…褒め言葉です。
ミステリーというより、サスペンスだった!軽くサイコの。犯人が主人公という構図で描かれる、疾走感のある連続殺人。動機やきっかけ、関係性が徐々に明らかになるので、一気読みしてしまった。うん、面白かった。