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全人類が生まれた時、すべて女性だったというマジカルな世界観に意表を突かれました!作者である石持氏は、宇宙人が主人公の『暖かな手』や、特殊能力を持つ人物が登場する『ガーディアン』など、意外性に富んだ推理小説を描く作家として有名です。本作はその極めつけで、物語の前提となる世界観をまるごとひっくり返してしまった超意欲作。
この作品中の男性は、一部の優秀な女性が出産後に転換することで誕生します。主人公の「わたし」は男性化候補の筆頭で、学校のみんなから慕われていた姉・優子殺害の謎を追ううちに、「BG」の秘密に触れ、事件の深みにはまっていきます。
突飛な設定とキーワードを駆使して、読者をラストシーンまで引っ張るパワーを持った一作です。
Posted by ブクログ
不思議な本だった。
そもそも設定が不思議。
全ての人類は、女性としてしか生まれず、その中で、
優秀な人のみが『男性化』という性転換を遂げる。
しかも、男性化するためには原則として処女ではいけない。
だから、自分の父親は、姉の母親でもあるとかいう、
不思議な家族が成り立つ。
その世界では、男性は生物学的に『優れている』とみなされる。
たいした仕事でなくても、高給をもらえるが、
逆に要職は女性で占められる。
少子高齢化対策のために、男性は
『暇と金を与えるから、その代わりに沢山の子供を作りなさい』
という役割となっている。
男性にとって、性行為はある種の義務でさえある。
そんなわけで、その世界では、相手の見つからない女性が
男性をレイプすることはあっても、その逆はない。
そんな中で、殺人事件が起きる。
被害者は主人公の姉。暴行を受けた跡があるものの、
性行為の跡はない…
物凄ーく変な前提条件の下で、
原理的に変な事件。
でも、それは逆に、
『じゃあ、現実はどうなの?』という問いを与えてくれる。
現実は、人それぞれの捉え方次第という気はする。
多分、15年位前までは、『男は外で働いて…』
見たいな論理があったと思うが、
実感として、今はなかろう。
少なくとも、私の会社では、昇進に男女の差は
さほど感じなくなってきたし、
この歳になっても、共働きじゃないと生活はきつい。
そうなると、それぞれの場面で、
『男だから』とか『女だから』といった理由での
役割分担は限られ、その場『その場で出来る人がやる』
という風になってきて、後は、本当に、生理的な部分しか
変わらなくなってくる気がする。
それはそうと、著者の石持浅海という人。
生年月日 ★1969年
出身地 ★愛知県
九州大学理学部を卒業後、食品会社に勤務。
2002年4月 Kappa One 登竜門 「アイルランドの薔薇」にてデビュー。
ということなんだけど、その人自身も謎の人で、
色々調べたが、そもそも男なのか女なのかさえも不明である。
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