石持浅海のレビュー一覧

  • 賢者の贈り物

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    ネタバレ

    オリジナルは2008年に発行された作品の文庫化。
    石持作品はただでさえミステリファンの間でも
    やや(?)異端扱いされてる感があるのにw、その中でも
    この作品はまた...なんというか変わった作品ですね。
    一見すると日常の謎を思考をフル回転させて解く
    ミステリ作品集として読めるんですが、それにしては
    ややこしく、...どっちかというと...屁理屈とヒネくれた
    思考の積み重ねによって、実は普通の出来事をわざと
    謎に仕立てあげてるような気すらします。
    それがまた、面白いんだから流石です。

    しかも10話の短編から成るんですが、その全てが
    なんだか聞いた事のある童話、寓話、神話、昔話を
    モチーフにしてあ

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    2011年05月25日
  • 顔のない敵

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    「地雷」という統一したテーマで、あらゆる視点から様々な事件が起き、バラエティに富んだ短編集でした。

    「地雷」という武器はこうも陰湿なものかと考えさせられます。
    仕掛けられた方だけでなく、仕掛ける方にとっても相手の顔が見えない武器だからこそ、こうも長く一般市民を苦しめているのでしょうか。

    深いテーマですが、本格ミステリの枠から外れることなく、謎解きはロジカルで軽快な話ばかりでした。

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    2011年04月18日
  • セリヌンティウスの舟

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    ダイビング中の遭難を乗り切ったことにより精神的に固い絆で結ばれる数名の男女。
    ある日、マンションの一室でみんなで集まって酒盛り。酔いつぶれて目が覚めると、一人服毒自殺していて・・・
    単純な自殺と思われたが、ある写真からその死が疑われる。固い絆で結ばれた仲間は最期に一体なにを思って死んだのか?

    中篇、くらいのボリュームの小説です。いやあ・・・この人面白いわ。なんていうのかな?舞台の脚本みたい。
    一つの視点というか一つの場所だけで話が完結していくような。シチュエーションコメディのような。

    そして「絆」という不確定とも思えるようなものは「絶対条件」として動かさないのも読んでいて変にゆさぶられない

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    2010年12月08日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

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    「月の扉」で探偵役を務めた「座間味くん」(仮名)の活躍譚。続編。
    先の事件で知り合った刑事と時折食事を供にするする座間味くん。そこで事件の話を何気なくふられ・・・という構成の短編集。

    徹底したデッキチェアディテクティブと時系列ごとに進む話で彼のその後の人生が紐解かれていく・・ようなそうでもないような。

    探偵役が再登場する、というだけで前作とのからみは、一部を除いて、そんなにありませんので前作を読んでなくても問題ない・・・と思う。

    短編、というせいか話のテンポはよいものの、座間味くんの人となりなんかはあまりクローズアップされないためちょっと完璧超人すぎるんじゃないか?という印象もありました

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    2010年12月08日
  • 顔のない敵

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    「地雷」小説。
    といっても「つまらない」という意味ではなく、文字通り「地雷」をテーマにした短編集。

    戦争が終わり、埋没されたままの地雷。
    危険を承知でなおそこに住まわざるを得ない人々。
    一方日本では「防衛」を主とした地雷兵器の開発。

    一つのテーマでも切り口でいろいろ楽しめるのは作者の力、というところでしょうか?なかなかの良作でした。
    あともちろん「地雷」についての深刻な状況とかも勉強になりました・・・

    最後に、作者のごく初期の短編がボーナスなんちゃら的に収録されていますが・・・徹底した「クローズドサークル」にこだわるのははじめっからなんですね・・・ww

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    2010年12月08日
  • セリヌンティウスの舟

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    『月の扉』、これと読んで、要するに、素人がいろいろ推理を繰り出す設定を作って、いろいろな仮定のもとに推理を展開させるってことなのね、と判明。シチュエーション・ミステリとでも言おうか。だから、シチュエーションが不自然でもそれを受け入れて読むしかないんだけど、『月の扉』のカリスマ師匠にしろこれにしろ、なんだか設定が微妙にきもい。『月の扉』は道具立てがハイジャックと最大の月蝕、と、派手で楽しかったが、これは自殺に立ち会った人がいるかどうかという地味ーな話なので、かえって奇妙さが際立つかも。その中に、絶対の信頼・裏切りなどの大袈裟なワードが頻出するので、違和感が増すのかも。
    推理の前提が偏っていて、そ

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    2010年11月27日
  • 温かな手

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    人の生命力を糧とする異生物であるギンちゃんとムーちゃん。彼(彼女)と一緒に暮らし、その生命力を与える主人公(達)

    ・・とかいうといかにもSFっぽいですが、実際はそうではありません。
    「人ではない身の上」で主人公達に降りかかってきた事件を冷静に推理し解決する・・・という流れ。

    この作者らしい「SFっぽい設定を取り入れたミステリ」という形ですね。いつもながらまとまりが綺麗で良い感じ。

    ただ、文章上で「この人とは違う生物なんだから・・」みたいに無理に線引きをしているような感じがしましたが、見た目が(擬態しているとはいえ)人間である以上そんなに気にしなくてもどうにかずっと一緒にいられる道はなかっ

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    2010年12月08日
  • 顔のない敵

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    対人地雷を扱った短篇集+デビュー作。
    除去する人、作る人、被害者と別の観点から話が作られていて、登場人物もリンクしているのが面白かった。
    地雷について考えさせられた。
    デビュー作は、なぜそこで殺さなければならなかったのか、と犯人を特定するための理由がうまいこと考えてある。

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    2010年10月28日
  • 温かな手

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    大学に勤める畑寛子の同居人・ギンちゃんは人間ではない。
    そして会社員の北西匠の同居人・ムーちゃんも人間ではない。
    二人は人間の生体エネルギーを吸収し生きる、人とは異なる生命体なのだ。
    それぞれ魂のきれいな同居人においしいごはんを作り、過剰摂取した分のエネルギーをもらう生活を続けているのだが、その同居人たちのまわりに事件が起こって・・・というストーリーで7編の短編集になってます。

    (いくら食べてもギンちゃんがいればダイエットいらずなんだよなぁ。
    うぅ、一家に1人はほしいものだわ。
    アタクシ、魂の清浄さに自信がイマイチなので、きっと来てくれないと思うけど・・・。)

    んー、設定は面

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    2010年10月14日
  • セリヌンティウスの舟

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    ダイビング中の海難事故で助け合い生き残った6人。
    共に生死の境を味わった彼らは
    他では得難い信頼で結ばれた仲間となった。

    やがて、そのうちの一人、美月が自殺をする。
    仲間たちに数々の疑問点を残して。
    警察や世間には大して重要ではないであろう疑問。
    しかし、彼らにとっては重要な疑問だった。

    《走れメロス》のセリヌンティウスの立場に立った
    残された5人は美月の鎮魂のために
    自殺に隠された謎を解くべく推理ゲームの席に着く。

    今回も石持氏独特の世界観。
    キレイ過ぎる人間関係。

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    2010年09月07日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    流星観測の夜に優等生の姉が殺され、風邪気味の妹が真相を探る話。
    生まれるヒトはすべて女性、後に一部が男性化する世界。

    カイニスはポセイドンと交わったとき、何でも願いをかなえてやるといわれ、男になることを望んだ。(ギリシャ神話)

    無茶な舞台設定ですが、そのなかで展開される論理は整然としています。
    衝撃は弱め、でも骨太な印象。

    石持作品をぜんぜん知らなかった頃、SFと思ってました。
    あとなぜか死せるイカロスって読んでた。けっこうちがう。

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    2010年08月01日
  • セリヌンティウスの舟

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    命を脅かす出来事は、人の考えをこんなにも歪めてしまうのかと恐ろしくなる。
    メロスがセリヌンティウスを勝手に人質にしたのは私も気になっていた。

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    2010年06月28日
  • 温かな手

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     謎の生命体が探偵役を務める連作短編ミステリ。
     そんな珍妙な設定がすんなり受け入れられてしまう、普通にミステリとして「読める」作品でありました。
     皮肉たっぷりに人間関係を表しながらどこか切なく優しい読後感を残す、まぁそういうタイプのやつでありますが、なんかちょっと斜めから見下ろしたような歪んだ視点がいいですな。

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    2010年06月12日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

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    『月の扉』の続編と言えば続編であるが、それをあまり意識しなくても読める作品。
    ただ、座間味くんが最強すぎて少しばかり刑事さんが可哀想にも思える。
    私のお勧めは「地下のビール工場」。既に終わった事件について語る分、この話が最も恐いと感じた。

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    2010年06月12日
  • 温かな手

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    大学の研究室に勤める畑寛子の同居人・ギンちゃんは名探偵。サラリーマンの北西匠の同居人・ムーちゃんも名探偵。人間離れした二人は、彼らが遭遇した殺人事件や騒動を、鮮やかに解き明かす!一風変わった名探偵とそのパートナーが活躍する、著者渾身の連作集。

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    2010年05月27日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

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    座間味くんが登場する前作「月の扉」は大好きでした。
    だから期待してたんだけど、タイプがぜんぜん違ってました。
    これは〝安楽椅子探偵〟ものですね。

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    2010年03月02日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

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    淡々と読めたけど、理解するのに面倒になった・・・。

    警察官なのに一般人(頭がいいけど)に負けてない?主役を立てる役だからそうなのだけど、もっと激論を繰り広げたらよかったのに。石持さんの小説って、一般人だけどすげえ優秀でカッコイイヒーロー+それを盛り上げている(かわいそうな)一般人、な作品って印象を持つ。

    っていっても、まだ2作品しか読んでないのでその程度です。

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    2010年02月17日
  • 温かな手

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    ギンちゃんとムーちゃんの存在は微笑ましくもあるけれど、少し怖くもあって、そこが絶妙なバランス。最終話の「温かな手」は思いもよらない展開で、ビックリしたと同時にしんみりしました。私もギンちゃんと同居してみたい!と思いながら読み進めたけれど、ああいう展開になるのはやっぱり寂しいかな。

    ちなみにミステリとして個人的に一番楽しめたのは「陰樹の森で」です。

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    2010年02月09日
  • 温かな手

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    大学研究室に勤める寛子の同居人は人間ではなく、皮膚を接触させて人間からエネルギーを摂取して生きる種族のギンちゃん。
    ギンちゃんが殺人事件を解決いていく。

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    2010年01月18日
  • セリヌンティウスの舟

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    生死に関わる苦難を乗り切った間柄は特別なものだ。
    それは経験していないものでも想像はつく。
    しかし、彼らの繋がりは想像を超えたものなのだろう。
    その結果が、この物語なのだ。

    石持さんの本は、数冊読んだが
    どれも動機が弱い。
    共感得られないものが多いのだ。
    しかし、動機は人それぞれの価値観によるものだから仕方ない。

    別の数名が同じ体験をしても
    この物語は生まれないだろう。


    ( ・_ゝ・)<偶然の産物

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    2010年01月11日