感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2023年12月10日
みるからにアイルランドの情勢や近隣国との政治の話を想像させるタイトル、個人的には敬遠しがち
とりあえず本格推理と書いてあるので手に取る
巻頭の登場人物リストにはカタカナがずらりと10人以上でニックネームも別にあるんかーい
開始数十頁はリストを何度も見ながら把握しなければならなかったが、難点はそれ...続きを読むくらいかな
総合的な評価は星5なので
いざストーリーを読み進めると本格ミステリ
フーダニットとホワイダニット+暗殺者は誰なのか
黙っていいねを3回押す
「会釈」は露骨なキーワードだなと思ってたらしっかり作者の罠にハマっていくー
となると暗殺者は〇〇だなと、こちらは正解
種明かしもオシャレだわ
完敗に乾杯
やかましわ
真犯人と動機は当てられずもフェアな解法で満足
幕間にアイルランドの歴史についての講釈パートがあるが、眠くならない適量かつ分かりやすい内容
Posted by ブクログ 2015年03月24日
物語はアイルランドの統一問題を背景に進んでいきます。
日本人にとって宗教による争い(人殺し)は程遠い世界の話です。
自分が思う宗教、宗派を絶対だと思うが故に争いは混迷を深めていき、創始者が愛だ恋だで説いていた教えを自分達の利権やプライドの為にひん曲げてしまう所が、神様を信じている人々を『劣る...続きを読む存在だな~』と思ってしまいます。
物語の舞台はアイルランド北西部スカルゴーの湖畔の宿屋、南北アイルランドの統一を目指す武装勢力の副議長が何者かに殺された。
怪しい宿泊客達...
武装勢力の参謀長とその部下が粛清を加えたのか?
武装勢力に敵意を剥き出しにする会計士...
自分探しの旅に来ている女子大生と好きな詩人の故郷を訪れるアメリカ人
とにかく怪しいオーストラリアの花屋
宿屋の女将は色っぽい未亡人
誠実そうな宿屋のコック
人の良さそうな主人公...
科学者で鋭い洞察力と機転の良さ、人に好かれる魅力と柔道黒帯の実力を併せ持つ日本人、黒川富士雄
この中に物語の序盤に登場する殺し屋『ブッシュミルズ』がいる!
果たして殺し屋は誰なのか?
殺人犯は殺し屋なのか?
物語は登場人物達の思いが絡みあいながら進んでいき意外な結末を迎えます。
Posted by ブクログ 2012年11月02日
南アイルランドの宿で、武装勢力NCFの副議長が殺された。
NCFは副議長の殺害を殺し屋に依頼していたが、殺され方が殺し屋の手口と違い戸惑う。
宿泊客は、NCFの以外にアメリカ人大学生やオーストラリア人など様々。
その中の一人、日本人科学者が事件を解いていく。
果たして犯人は殺し屋なのか、それとも…?...続きを読む
舞台がアイルランドなので、少し背景がわかりにくい部分がありましたが、日本人が客観視されているのが逆におもしろく思えました。
伏線がたくさんあり、読み進めていくのが楽しくて仕方なかったです。
作者に見事に踊らされた感じ。
こういうの、好きです。
Posted by ブクログ 2022年10月02日
デビュー作からコンスタントに面白いものを書き続けられるって良いな。
“南北アイルランドの統一を謳う武装勢力”というから堅苦しい話になるのかと思いきや、安定の石持作品だった。
スライゴーの宿屋で人が殺され、その犯人を並外れた観察力と論理的思考によって推理していくフジ。
さらに、彼の推理によって宿泊客達...続きを読むの正体も暴かれていく。
Posted by ブクログ 2021年02月06日
処女作で異国が舞台のミステリに驚いた。
登場人物が厳選されており、カタカナ表記に悩まされがちになる舞台で唯一の日本人探偵含め読者に優しい愛称呼びはとても読み易い。名前はフルネームの後に愛称を重ねる配慮具合だ。カナカナに弱い日本人をよくわかっていらっしゃる。
殺し屋 反社組織 ターゲット
と、不穏な...続きを読む素材は揃っており読者の脳内で道筋を見せてくれるもののどうやら一筋縄で行かない雰囲気。ハウダニット フーダニット ホワイダニット
以前に何が起こるのか分からない状態で人物達が舞台に集結していく。ワクワクする。
事件解決後のエピローグにあたるラストの畳みかけはとてもリズムがよく、クローズドサークル(開放的な環境でしたが)にて陥る人数合わせキャラが誰一人として存在しなかった。フェードアウトしないラスト数ページにテンションが上がっていたことはこの語彙力の無さでも伝わるかと信じてます。
Posted by ブクログ 2020年06月07日
アイルランドの武装勢力絡みで
宿屋で起こった殺人事件
一人の日本人が探偵役になり事件を追う
事件の謎解きの経過などもなかなか
楽しめました
外人の場合、名前と愛称があり
読みながら登場人物ページを何度も
確認するんですが
今回もまぁそれはありました
Posted by ブクログ 2015年08月07日
イェイツ懐かしい。いくつかの詩は今でもなんとなく覚えてる。
「アイルランド人は困った人に優しい」って台詞があるけど、本当に信じられないくらい親切でびっくりした記憶。それはこの本にあるようなアイルランドの複雑な歴史も一因なのかもしれない。
Posted by ブクログ 2014年06月08日
アイルランドの複雑な背景の中で起こる事件に日本人科学者が挑む。
初めて読んだ石持浅海さんの作品がこの処女作でした。他の作品も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ 2014年05月04日
2002年、長編デビュー作。クローズド・サークルもの。
南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が南アイルランドのホテルで殺害された。
外部と連絡をとることを禁じられた中で、日本人科学者のフジが事件を推理していく。
閉ざされたホテルという設定に政治的要素が加わることで緊張感が増して面白かっ...続きを読むた。
非常事態の中で、皆がパニックにならずに落ち着いて理論的に解決していくという著者のスタイルは今も変わらないが、これは知と情のバランスが良くて、物語としても面白かった。
しかし、フジは単なる科学者? 何者だったのだろうか。
Posted by ブクログ 2013年10月07日
今まで読んだ石持作品の中で1,2位の好み。
大まかには毎度の設定で論理的かつ冷静な“フジ”が平静な態度で
皆を導いて行く様子に、他の登場人物のように彼に惹かれてしまった。
各個のアイデンティティもうまく絡めていて、
救いのあるラストは、石持作品らしからぬ終わりだけど美しい。
人に薦められる本。
Posted by ブクログ 2013年09月15日
安定した筆力に安心して読むことができる。今までの密室空間は、嵐の中の孤島パターンが多かったが、本作ではNCFという存在を出すことによって上手く処理をしている。
探偵役のNCF幹部と日本人のフジが協力して、上手く問題を解決していく。ただ、伏線の張り方が甘いのか、ミスリード部分が不発化し、一本道に...続きを読む近く見える。
その分、読みやすいとも言えるが、どんでんさんが返されたイメージはなく、淡々と終わってしまった印象だ。世界観やキャラクターとしては、唸らされるが、トリックとしては微妙に感じられる。
そもそも、二階から落ちたくらいで死ぬとは限らないが。勿論、運が悪ければありえるが、そこに至るまでもちょっと強引さが残る。
Posted by ブクログ 2013年04月21日
「そして誰もいなくなった」などの孤島ミステリーに代表される、いわゆるクローズド・サークルものの本格ミステリー。石持浅海の長編デビュー作で、石持の中で僕が一番好きな作品。惜しむらくはこの主人公のシリーズものにならなかった点かな。第一作目ということもあるんでしょうが、味のある人物だけにもったいない。
Posted by ブクログ 2013年01月26日
ずーっと読みたいと思っていた大好きな石持浅海の初期作品。
小さな空間で起きた殺人事件の背景はあまりに大きく悲しい。
知識としてはあったけど、いまひとつピンとこなかったアイルランド紛争の歴史が、この作品で初めて腑に落ちた。
石持作品のキャラはみんな魅力的だけど、この作品のフジには惚れた!
Posted by ブクログ 2012年12月30日
北アイルランドと南アイルランドの和平が間近に迫る情勢下、
とあるホテルに偶然集まった面々。
そこで、NCF(北アイルランドの過激派組織)のメンバーが
殺されるという事件が起きる。
NCFの他のメンバーの意向により警察の手を借りず自分たちで
事件を解決することになり、その中で、日本人科学者のフジが
論...続きを読む理的に事件の真相に近づいていく、という感じのミステリ。
政争が絡んだものだと読みにくいかなーと当初は敬遠してたんだけど
そんなに難しくもなく、程よく分かりやすい説明のおかげで
背景もすんなりと頭に入ってきて物語の邪魔にならなかった。
事件の解決への道のりも私の好きなタイプでした。
どんでん返しではなくて、少しずつ可能性を絞り込んでいって
真相に達するという形のもの。
もっと早く手にしておけばよかったなと思った一冊でした。
Posted by ブクログ 2012年10月03日
初めての作家さんを一気読みしたのは久しぶりでした。 和平交渉に向うNCF幹部が湖畔の宿で殺される。 居合わせた日本人科学者フジの推理。 北アイルランド情勢の説明も分かりやすい。 フジが大変魅力的な人物でカッコいい。 シリーズ化していないのがとても残念です。
Posted by ブクログ 2022年03月06日
前半50ページまで辛かった
トーマスがトムと呼ばれたり、マイケルがミッキーと呼ばれたり外国人のあだ名の知識がないので誰が誰なのか分からなかった
途中からは登場人物も固定されて理解し易かった
アイルランドの南北の争いや武装勢力での話だが、アイルランドを題材にして日本人一人以外は外国人の設定にする必要あ...続きを読むる?
アイルランドの死生観は理解するが、それ以外は日本での話でもいいのでは?
最初の横文字だらけ以外は面白い
トリックも二転三転あり良い
ただ、最初の外国人の名前出まくりとアイルランドの題材はあまり納得していない
Posted by ブクログ 2015年04月17日
アイルランドを舞台にした、アイルランドの南北問題をテーマにしたクローズドサークルミステリ。
警察関係者が来れない閉鎖的環境というのがこの作家の真骨頂らしい。
この作品も同様の環境下で、武装勢力NCFという組織が関わるという状況が通常のミステリとは一線を画して面白い。
ただ探偵役のフジを筆頭に、...続きを読む出てくるキャラが特殊すぎて、感情移入しずらいのが、この世界観に入り込むのを妨げているような感じ。
とはいえ読みやすいし、デビュー作だそうなのでそれを考えれば悪くない作品ではないかと。
Posted by ブクログ 2014年10月01日
組織を裏切った者の暗殺を謀ったが裏切り者は何者かの手によって殺されてしまう。日本人の活躍により謎が解けていく。
最初はアイルランドの紛争のこと自体知らなかったので、入りこめるか心配でしたが、読んでいくうちに北と南の人間性もわかるようになりました。
しかし、少しあっけなかったような感じです。
Posted by ブクログ 2014年07月24日
アイルランドとか武装勢力とか和平交渉とか身近に感じられない事ばかりなのだが、宿屋で起きた殺人を解決すべく整理していく日本人科学者・フジの頭のキレがすごくて面白い。
Posted by ブクログ 2013年12月30日
北アイルランド紛争という政治的な事柄からクローズドサークルを作ってしまう発想が面白かったです。外国を舞台にした政治絡みの内容に身構える部分もあったのですが、理解しやすく書かれていたので勉強にもなりました。不思議な存在感を感じさせる主人公はちょっと出来過ぎかもしれないけれど、シリーズキャラクターの雰囲...続きを読む気も持っているように思うので、またいつか登場させて欲しいですね。
Posted by ブクログ 2013年10月11日
「刑事コロンボ」を偏愛する姉から強力プッシュされた作品。
あたいは外国人の名前がとうとう整理出来ず、犯人が分かっても「これ、誰だっけ....」と合点がいかない鈍さ。
丁寧に犯人捜しをするくだりは、コロンボ好きには堪らない掛け合いなんでしょうな。
Posted by ブクログ 2013年07月12日
◆南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が、スライゴーの宿屋で何者かに殺された! 宿泊客は8人――そこには正体不明の殺し屋が紛れ込んでいた。やはり犯人は殺し屋なのか? それとも……。宿泊客の一人、日本人科学者フジの推理が、「隠されていた殺意」をあぶり出してゆく!
石持さんの作品は二冊...続きを読む目!
やっぱり石持さんの作品は、設定が特殊で面白い!
日本人なのに、なんで処女作をアイルランド問題に絡めたクローズドサークルものにしたんだろう?ってのが少し気になりました。
アイルランド問題に詳しくないから、ちょっと歴史的な描写を読み進めるのに苦労したかな。
登場人物が多くて、しかも英名だから、誰が誰だかわからなくなったり‥(笑)
でも内容的には、犯人解明の他に、身分を偽った登場人物の解明とか、紛れ込んだ殺し屋が意外な人物だったり(これは推理できたけど^^)、盛り沢山でなかなか楽しめました!
探偵役のフジが同じ日本人ながら、ややミステリアスで魅力的だったなぁ。
Posted by ブクログ 2012年05月11日
石持さんのデビュー作
舞台設定には なんていうか疑問を感じるが・・
要するにイメージできにくいというか マニアックというか?
デビュー作ということで 荒削りかもしれないけど
その分パワーがあって最後まで一気に読めました^^
これよりも後の作品の 水の迷宮とかよりこっちのほうが
断然私は面白かった...続きを読むな^^
Posted by ブクログ 2022年03月18日
こういう感じの推理小説はおもしろい♪
犯人を捜すところにどんでん返しを持ってくるのではなく
少しそれた所に仕掛けを持ってくる手法は犯人が特定されても
驚きがあります。
この小説はアイルランドを舞台にしたもので登場人物が1人だけ
日本人で残りは外国人なんで名前を覚えるのが大変でしたが
読みやすいで...続きを読むす。
この作家さんの「月の扉」を読んで次を読む気になれなかったんだが
これが評判良かったので読んでみたら評判通りおもしろく
次も読んでみる気になった♪