感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2022年02月23日
うわーこれ好き。
場面によって作品の印象が変化する。
ハイジャック犯目線のサスペンス。
機内で発生した死体の謎を解くミステリー。
登場人物たちの心の傷に触れる人間ドラマ。
神秘的な師匠が開く月の扉に纏わるファンタジー。
複数の要素を詰め込んで、ここまで綺麗に仕上げる作者に敬服した。
探偵役の座間味く...続きを読むんも良いキャラクターなので、このシリーズは制覇したい。
Posted by ブクログ 2015年04月23日
手品を凄いと思うのは種も仕掛けもあるのが解るから。
超能力を胡散臭いと思うのは仕掛けが有るか無いかが解らないから。
私は奇跡(宗教的な)や超能力の類いを信じません。
何故なら、見たことが無いのと理屈が無いからです。
宗教が嫌悪されるのは、理屈が無いものを無理矢理信じ込ませ『お節介な心配...続きを読むをしてあげるからお金を下さい』
そのお金で建物を建てます。
一生に一回は拝みに来てください。
というような事を古今東西すべての宗教でやっているからだと思います。
全ての宗教家が石嶺孝志のようだったら死後の世界にもう少しだけ興味が持てたような気がします。
沖縄那覇空港でこれから離陸しようとする旅客機がハイジャックされた。
反抗グループ【柿】【真壁】【聡美】の要求は無実の罪で留置されている師匠【石嶺孝志】を《空港まで連れてくる》事!
しかし物語は急変する。
ハイジャック中のトイレの中で乗客の一人が死亡する。
死体の第一発見者の恋人【座間味くん】はハイジャックグループから事件解決するよう命令される...
ハイジャックグループの要求は無事!?達成できるのか?【座間味くん】は事件を解決出来るのか?
全ての伏線は皆既月食の下で収束されていく...
石持浅見の小説は題名が美しくて、つい買ってしまう。しかし月の扉は中身も美しい...
Posted by ブクログ 2024年01月02日
10年ぶりくらいの再読。面白かった記憶だけはあったけれど、やっぱり面白かった!
ファンタジー系を全く読まない人だと受け入れにくい内容かもしれないけれど、個人的には非現実的要素とミステリーの融合がすごく好き。
文章もさくさく読みやすく、座間味くんや真壁のキャラクターがよかった。
シリーズ読破したい。
Posted by ブクログ 2022年05月15日
前に読んだ座間味君シリーズ最初の長編。
ハイジャック中に殺人事件が起こるというかなり特殊な状況。しかし、久しぶりの楽しめる長編であった。トリックもまずまず納得できる一冊でした。
Posted by ブクログ 2022年03月29日
座間味くんシリーズの第一弾。2003年の本だったのか。でも全然古さ(?)は感じず、面白くって一気読み。
沖縄で不登校の子供たちの支援をしていた師匠こと石嶺が不当逮捕された。皆既月食の日、石嶺の力を信じる柿崎、真壁、村上はハイジャックを起こし、石嶺を那覇空港まで連れて来いと要求する。しかしハイジャック...続きを読むされた機内で、女性の変死体が発見され、座間味くんが真相究明することになる。なぜだか私の頭の中で座間味くんがDAIGOさんになっててww。ずっとDAIGOさんの話し方に変換されてたww。
Posted by ブクログ 2021年01月28日
沖縄那覇空港で突如として発生した起きるハイジャック事件。犯行は計画通りに進んでいっていたが、
犯人達も予期せぬ死体の出現によって事態は一転。機内は謎が謎を生む奇妙な現場と化す。
類を見ない犯人たちの動向と要求。彼らの目的とは一体どこにあるのか。そして予定にない死体が生まれた理由とは。
様々な謎と...続きを読む思惑が蠢き絡み合う本作品。
犯人達が機内に乗り込むまでからハイジャック開始、そして死体発見から推理パート、そしてその推理も場面を進めるごとにどんどん展開され、息をつく暇もないほど目まぐるしく場面が変わっていく様子に思わず緊迫感を覚える。
にも関わらず、肝心の機内の雰囲気は束の間の平穏さえ感じさせる。この平穏は登場人物たちの小気味良いトークによってもたらされているのだろう。緊張感とは裏腹にテンポよく軽快に進んでいくため一気に読み進める事が出来る。
犯人たちが基本的には善良な性格をしており犯罪行為に対して後ろめたさを感じている部分が描写されているためかより入り込んで読み入ってしまう。
少々残念だったのが、本作品のキーマンである師匠のカリスマ性が作中では強く伝わってこなかったことと、終わり方が非常にあっさりしていたように感じてしまったところだ。ただこれは途中の怒涛の展開によってハードルが上がりすぎていたのかもしれない。後に思い返してみるとこれ以上視聴者の予想をキチンと裏切る終わり方もないようにも思う。
ミステリーによる血腥さと綺麗で奇妙な世界観が両立されており、引き込まれる作品であった。
Posted by ブクログ 2019年03月20日
これは先が気になって読み進めてしまう系。短いしね。
個人的には真壁さんの冷静っぷりが好きだったけど、座間味くんが出てきてからは、そっちを上にあげるためにやや能力ダウンさせられて残念。仲間になると弱くなるアニメみたいな展開で、ちと萎えるんだよねぇ。最初はめっさ頭まわってたのに、終盤はわしでも気がつくわ...続きを読む!ってことを指摘されたり。
まぁでも昨日までの一般市民があっさりと子どもを奪ってハイジャックを成功あせたりして、もしかして自分も簡単にできちゃうかも?という夢を与えてくれるので、良い子のみんなは一度は読むべき。
Posted by ブクログ 2015年12月03日
真壁たち主人公の目的はハイジャックなのだが、彼らの関知しない殺人事件が発生してしまう。真壁はハイジャックを成功させることに忙しく、事件の解明はただの一般人の乗客として乗りあわせてしまった座間味くんに依頼する。
しかしその座間味くんの思考が非常に丁寧で事実をひとつひとつ積み上げて解答に近づいていくとい...続きを読むう過程が小気味いい。同時進行で進む警察との戦い。ドキドキしてどんどん先まで読めてしまう。面白かったー
Posted by ブクログ 2017年06月03日
初期の作品は初めて読みましたがこの時から論理が健在なことに感慨深いものがありました。
犯人達の鮮やかな手口、異常空間での謎解き、切ないラストが見事に融合してました。
Posted by ブクログ 2023年09月10日
ハイジャック苦手なんですよね。飛行機乗ると不安になっちゃって。
でも、本書を捲る手は止まりません。
人を魅了するカリスマ性ある師匠、不当逮捕にあい師匠を留置場から出すべくハイジャックをする3人。
だが、何故かハイジャックの最中に機内で起こる殺人事件。
座間味Tシャツを着ている事から、座間味くんと呼ば...続きを読むれあれよあれよと殺人事件の謎に迫る謎の座間味くん。
えぇっ!てなるハイジャックの終わり。最後にいい夢を見れました。
Posted by ブクログ 2022年11月23日
活動家でも過激派でもない人々によるハイジャック、普通の人による殺人事件推理。プラスファンタジー。
ファンタジーの部分はモヤっとするけど、展開は飽きさせず、引き込まれて読んだ。
発端のこと(これもとんでもないと云えば、とんでもない)から、とんでもないことになるのも、考えさせらた。
Posted by ブクログ 2022年07月21日
シリーズもの(らしい?)の第一弾。空港、B763機内という個人的に身近な場所が舞台でちょっとわくわく。内容自体は予想しやすく動機も犯人も中盤ですぐに分かるぐらいにはシンプル。読むペースのせいか若干締まりが悪く感じたかな。著者の作品の中では突出したものはなく、凡庸だったが、2022年7月現在の時事的な...続きを読むネタが含まれていたこともあり、かつ探偵役のキャラクターは気に入ったので、読んでて面白かった。読後になんとなく「慟哭」を思い出した。
Posted by ブクログ 2022年03月15日
非現実的なお話しでもあるので賛否が分かれるかなと思いますが、なかなか無い感じのお話しなので物語に惹き込まれます
そしてこのお話しの中心は……
何と言っても座間味くんの推理ですね(^^)
すんごいヤツだなと思ってたら、この作品のあとに座間味くんの推理シリーズが色々と出てるんですねー
まだ未読ですが...続きを読む取り敢えず買ってあります(^_^;)
いまから読むのが楽しみですねー(*^^*)
Posted by ブクログ 2021年04月19日
予備知識ゼロで読み始めて、おお、続き気になる系のミステリー!と思ったら、これがなかなか一筋縄ではいかない。
色々絡んでくる。もはや色んな要素詰め込みすぎてどこにスポット当てていいかわからん。いや、結論人間の業みたいなものを描くために色んな要素と視点なんでしょう。
世界観に入り込めるかによって読後の満...続きを読む足感が人によって全然違うのでは。
でも彼のキャラクターはよかった!
個人的に最後は蛇足。
とはいえ続き気になりすぎて夢中で徹夜で読んでしまった。
ハイジャック中の機内の中で、殺人がおきるClosed mystery。
犯してる罪はおおきいのに、どこか軽快でテンポがいいストーリーで休憩を入れずに読める作品。
今作で活躍した座間味くんは今後他の作品にも登場されるようで、それはちょっと楽しみ。
Posted by ブクログ 2019年04月05日
那覇発羽田行きの定期便、琉球航空 第八便が、男女3人によりハイジャックされた。
彼らの目的は、不当逮捕された師匠と仰ぐ石嶺 孝志氏を、空港に連れてくること。
しかし、航空機のトイレという『密室』で、女性の遺体が発見される。自殺?事故?事件?
普通に考えれば、犯人はハイジャック犯の3人しかいな...続きを読むい。しかし、彼らは、知らないという。
そこで、この謎を解くための探偵役として指名されたのが『座間味くん』。
彼の推理は?
女性を殺害したのは誰か?
ハイジャックと密室殺人という2つの組合せは斬新で、ハラハラドキドキの連続です。
最後の種明かしや意外な展開もあります。
しかし、月の扉を開けて、あちら側(再生の世界)へ行くという目的(?)は、若干理解出来ない面もあり、残念です。
Posted by ブクログ 2018年02月27日
タイトルと話の中身が関連しなかったのですが、終盤に意味が分かりました。主人公達がハイジャック犯で彼等にどんな結末が待っているのかという目線で読んでいたので、結末にはやっぱり…というその結末を肯定する気持ちと別世界へ行く未来を見たかったという残念な気持ちも少々ありました。一人の人間に深く傾倒していくの...続きを読むはほぼ宗教に近い感じを受けました。“座間味くん”の正体は明かさずじまいでしたが、彼が何君だったのが気になるところです。
Posted by ブクログ 2017年04月12日
石持浅海さんを読んでみたくてタイトル買いした。
そしたらハイジャックの話だった。
予想しない事態が次々に起こる展開に引き付けられて一気読み。
意外な人物が探偵役に指名されて、しかも期待以上の推理力を発揮するのもなかなか良かった。
座間味くん、おバカなチャラ男だと思ってたのに(笑)。
座間味くんでシ...続きを読むリーズ物になってるらしい。そちらも読みたくなった。
カリスマへの心酔(または信仰)から彼らはハイジャックを犯す。この、動機が「信仰」ってところが、信じてない者からすれば滅茶苦茶に見えるけど、その重さは第三者には図れないだけにズルイ設定だなと思った。
全ての事態の因果関係も明らかにされて、読み手としてはスッキリ。
☆4つにしようか迷っての☆3つ。やはり私はエンターテイメントを越えて考えさせるものがある本を求めているらしい…。
しかし、この手法でハイジャックを試みる模倣犯とか出てこないかねぇ。心配だ。
Posted by ブクログ 2017年03月22日
心酔する「師匠」のために罪を犯し、ハイジャックしてしまう弟子たち。
しかし弟子たちそれぞれにも、それぞれの思惑や動機があって・・・。
突然のアクシデントで混乱する機内は、犯人によって監視状態に置かれていた。
にも関わらず、殺人事件が起きてしまう。
なぜ?どうやって?
ハイジャック犯からの指名により、...続きを読む不可能犯罪を解き明かしていく(通称)座間味くん。
愛する子供への愛情は、ときに人を狂わしてしまうほどの強さがあるのかもしれない。
理性では抑えきれないほど心が壊れてしまったときに、人は愚かな行為に及ぶのだろう。
犯人の動機には共感はできない。
でも、素人である座間味くんが論理的根拠に基づいて解き明かしていく過程は面白かった。
人の書かないものを書きたい。
そんな石持さんの意気込みが伝わってくるような物語だった。
Posted by ブクログ 2016年08月23日
この作者の本は読んだことがなくてあまり期待していなかった。
でも読み終わってみたら、また他の作品も読みたいと思うようになっていた。
不思議な世界観だった。
座間味くんが『心臓と左手<座間味くんの推理>』という短編集に出てくるというのでそちらも読んでみたい。
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沖縄・那覇空港で、乗客240名を乗...続きを読むせた旅客機がハイジャックされた。犯行グループ3人の要求は、那覇警察署に留置されている彼らの「師匠」を空港まで「連れてくること」。ところが、機内のトイレで乗客の一人が死体となって発見され、事態は一変ーー。極限の閉鎖状況で、スリリングな犯人探しが始まる。 各種ランキングで上位を占めた超話題作が、ついに文庫化!
Posted by ブクログ 2015年09月06日
けっこう期待を込めて読み始めたのですが、不自然な設定が多すぎて
「扉は閉ざされたまま」のような切れ味を感じませんでした。
また、座間味くんを含め、主要な人物たちが皆マネキンのように人間味がなく、
誰ひとりとして感情移入することができませんでした。
赤ちゃんにいたってはあまりに静かすぎて、
ポポちゃ...続きを読むんでも抱いているのかと思ってしまいます。
座間味くんシリーズを通して読みたいと思っていたのですが、しばらく保留です。
Posted by ブクログ 2015年01月15日
面白い設定での犯人探し。
ある目的のためにハイジャックをするのですが、その中で殺人事件が発生。
もちろん犯人たちには思ってもいないこと。
これをどうやって解決するのか、ハイジャックはどうなるのか!
はたまた目的は達成されるのか??
単なる本格モノで終わるのかな~と思いながら読んでいたのですが、意外な...続きを読む方向へ結ばれていて、これまたどういう風に終わらせるのか、もうハラハラ。(う・・・言いたい!笑)
私はこの終わり方、好きです。ちょっぴり救いがあって、切なくて。
確か読んだ石持作品は2冊目のはず。
前に読んだデビュー作「アイルランドの薔薇」もそうでしたが、設定が本当、独特で面白く、それでいて本格派を守っているところが好きです。
他の作品も早く手に入れたいわぁ~。
Posted by ブクログ 2014年07月24日
座間味君って
何者だ―
お話の大枠はあるグループのリーダーを警察の手から取り戻すために同士がハイジャックを起こすというお話
ただ、内容の中心となるのはハイジャック機内で発見される死体の真相解明
この死体はハイジャック事件とは別口で起きる犯行でありまして、これを解明するのが一乗客である『座間味...続きを読む君』であります
なんてことない、ただ、偶然に乗り合わせてしまった、一般人
ですが、いつのまにやら、名探偵・・・・・・違和感①・・・・・・
そして、乗客の死
周りの登場人物の反応が軽い・・・・・
人が死んでいるのに・・・・・違和感②・・・・・・
前回読みました『水の迷宮』と同じようなテイスト
サスペンス&ファンタジー??
登場人物の死体への向き合い方の軽薄さ
限られた空間の中でのお話というところも
内容に飽きてしまうことはないんだけど
終わってみると
消化不良って感じでした
Posted by ブクログ 2014年05月02日
前作『アイルランドの薔薇』と同様にユニークなクローズドサークルを作り出すのが巧いと思います。ハイジャックされた飛行機の中で起こる不可能犯罪。その事件の推理をハイジャック犯に指名された乗客の一人が行うという趣向も面白かったです。ただ、仕方が無いとはいえ推理が始まると乗客が置き去りにされてしまう感があり...続きを読む、緊迫感が無くなってしまったような気がします。ハイジャックの動機や結末で見られる幻想性は好き嫌いが分かれそうですが、月の光を思わせる不思議さと物悲しさを残す物語に最後まで惹きつけられました。