石持浅海のレビュー一覧

  • 水の迷宮

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    ネタバレ

    石持さんの作品は、極端な設定を、理性的なヒーローが、論理的に解き明かすということが基本構造になる。
     近年の作品は、「設定」「論理」の方にちょっと傾きが大きくなりすぎていて、この作品のような人間味や作品全体の緊迫感が、ちょっと薄れている気がしていた。
     バランスの良さを、今後の作品には願いたい。

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    2023年06月25日
  • Rのつく月には気をつけよう

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    とにかくベビースター×ビールをやりたくなった。おいしそう〜 この本読んで、1人でご飯屋さんで初めてビール頼んだ 人が死んだりしないほっこりめのミステリーでよかった。

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    2023年06月04日
  • 二千回の殺人

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    これほど凶悪な犯罪小説なんて、そうそう読めない気がする。
    カビ毒を使用した大量殺人。
    フィクションと分かっていても凄まじかった。
    篠崎百代の完全犯罪達成に向け、徹底的に計画を練る五人の男女。
    その鮮やかすぎる犯行によってもたらされた被害状況と、彼らが迎えるそれぞれの結末に思わず身震いしてしまった。

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    2023年05月27日
  • 風神館の殺人

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    自らの手で殺人を犯したにもかかわらず、自らを殺しにくる殺人鬼が誰なのかと疑い合うところが少し皮肉?めいていて面白かったです。
    館ミステリーですが、まさかの殺人者達が集まっている中で殺人が起きたのですから、警察に頼ることが出来ないというところが他の作品と少し違うところです。
    館ミステリーが好き、クローズドサークルが好きという方には、お勧めします。

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    2023年02月20日
  • Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス

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    「ふたつ目の山」「一日ずれる」「いったん別れて、またくっつく」「いつの間にかできている」
    「適度という言葉の意味を知らない」「タコが入っていないたこ焼き」「一石二鳥」
    7話収録の連作短編集。

    2007年に刊行された『Rのつく月には気をつけよう』の第二弾。

    前作は未読だが1話完結になっているので問題なく楽しめた。

    長江家と冬木家、仲良し二家族が美味しい料理とお酒を味わいながら身近に起きた出来事を推理するグルメミステリー。

    推理自体は強引な物もあるが、その柔らかな発想に驚く。

    たこやきの章ではゾゾッとし最終話でニンマリ。

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    2023年02月14日
  • 彼女が追ってくる

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    79点:
    クレイジー優佳が最初から登場。彼との近況も聞ける。シリーズ全体としてこのカップルは破滅に向かうのかといった点と、冷たくて冷静な優佳に心境の変化は訪れるのかといった点が底流にあり、どうせ犯人は最後にやっつけられるだろうという安心感もあってワクワクしながら読める。犯人にとってイレギュラーな展開、茶番劇と続き、最終的に犯人のことは全く眼中にない優佳によって(被害者のイタコと化している)全然興味ない感じで真相を解かれ、犯人は勝手に敗北感を味わい、でもまあ逃げ切ればとりあえずいいかと気を取り直して帰路につくが…
    シュチュエーションが面白く、まあぎり可能性としてはあると思われることで舞台設定されていき、話はテンポ良く進むので読みやすい。シリーズの中でも完成度と満足度は高い。

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    2023年02月14日
  • 君の望む死に方

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    77点:優佳の最後の言葉が気になってた。ーがんばってくださいね。
     碓氷優佳シリーズ2作目。1作目と違って優佳のクレイジーさは薄まっているが、あいつとの関係はその後も続いているのかとか周辺情報がこまめにはさまってくる。構成はとても工夫されているし、最後の展開がどうなるのか人と語りたくなる仕掛けはあるが、1作目のシンプルさと衝撃に比べるとシリーズのつなぎの作品という評価になってしまう。やはり優佳の冷静で冷たい仮面と本格的に対峙する何かとの対決がみたい。

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    2023年02月09日
  • 不老虫(ふろうちゅう)

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    違法な形で日本に輸入しようとした正体不明の寄生虫を根絶しようとする男女二人組。石持浅海さんが本格ミステリー以外のものを書くなんてちょっと意外。それでも日本に持ち込もうとした側からすると、誰が裏切り者なのかというフーダニットの要素は一応残っているが、基本はパニックサスペンス。
    しかもそこにバディものの要素や恋愛要素も絡めてくる。石持浅海さんは本格ミステリー作家にとどまらない幅を持とうとしている気がする。それはそれでちょっと可能性を感じるものだった。少し前に書いたエロティックな小説よりはいい。なんなら本作の続編があってもいいと思える。
    編集さん!お願いします。

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    2023年02月02日
  • 不老虫(ふろうちゅう)

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    パニック作品は映像で楽しむものだと思っていたけれど、これは面白かった。
    ミステリー特有の論理的推理もハラハラさせるアクション要素もあり、予想以上に楽しく読めた。
    日本に持ち込まれた未知の寄生虫、サトゥルヌス・リーチを処分するべく奮闘する酒井とジャカランダのコンビも結構好き。

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    2023年01月22日
  • 風神館の殺人

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    ネタバレ

    碓氷優佳シリーズの石持さんの新作。
    復讐という目的で繋がっていた男女10人が仲間の死(しかも殺人)という出来事からその繋がりが崩壊していくという物語。
    今回もやっぱり面白かった!
    石持作品の特徴として、クローズドサークルの中での連続殺人でトリックなどのたぐいを殆ど出さずにその人の言動からロジックを積み重ねて真相に辿り着くので、その分ワイダニットに集中できるというものがある。今回もトリックという物はあまり使われず発言などから矛盾を見つけていくというスタイルであるため、非常にスッキリとまとまっている作品だと思いました。
    復讐という一種の異常心理な状態だと、集団でやるとこんなにも簡単に崩壊してしまうのだなと感じた。実は素性を隠している人がいたり、ある人の印象が人によって違っていたりなど、その人の持つ秘密によってそのチームワークがドミノのように崩壊していく所がとてもリアルで恐ろしかった。
    そしてラストのどうなるのかわからない感じが石持さんらしいなぁと、復讐が達成されたかどうか想像になる所が引きとして素晴らしかったです。これがあるから石持作品は辞められない。次も読みます。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    高原絵麻:古賀葵
    雨森勇大:下野紘
    江角孝人:三木眞一郎
    諏訪沙月:ファイルーズあい
    花田千里:戸松遥
    菊野時夫:畠中祐
    奥本瞳:水樹奈々
    吉崎修平:杉田智和
    福王亜佳音:石見舞菜香
    一橋創太:細谷佳正
    笛木雅也:三宅健太

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    2023年01月08日
  • 罪人よやすらかに眠れ

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    業を持つ人だけが偶然辿り着ける札幌にある豪邸。
    そこには不思議な雰囲気を持つ人たちが住んでいて、訪れて人の表面的なトラブルを解決しながら心の奥にある業を推理をもって明らかにするという趣向の連作短編集。
    こじつけとか現実味とかいう言葉は忘れて、ただ物語の持つ不思議な空気を楽しめば良い作品です。
    北良氏もどうやら業を持っているようなので、この先シリーズとして続けばそれが明らかになるのだろうか。

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    2023年01月05日
  • 彼女が追ってくる

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    ネタバレ

    受動的又はダイイングメッセージを辛うじて残す被害者は多いですが、攻撃的なメッセージを絡めていった被害者はそれ程多くないと思います。

    攻撃的被害者って造語を作りたいくらいです。

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    2022年12月31日
  • 君が護りたい人は

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    今回の攻防戦も面白かった。
    殺害計画を知ったうえで傍観する人間の視点で物語は進む。
    犯人の用意した仕掛けを傍観者が推理するという趣向が面白い。
    結局のところ、その罠も碓氷優佳によってさりげなく無効化されてしまうから恐ろしい。
    いつもながら展開が読めなくて「そんな結末を迎えるのか!」と驚いた。
    そして、またもや予想外のオチが待ち受けていた。
    もうホント毎回楽しませてくれる。

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    2022年12月06日
  • 風神館の殺人

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    クローズド・サークルの作り方は相変わらず上手。復讐とはいえ殺人を犯した人たちが、自分たちが殺されるかもしれないという状況で警戒し推理を働かせる展開はなかなか面白かった。そして動機が弱いというのも相変わらず。でも、それでいい。石持浅海さんの本は論理的思考力思考ややりとりを楽しむから。

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    2022年12月01日
  • 不老虫(ふろうちゅう)

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    未知のウイルスじゃなくて未知の寄生虫!!
    そんなものを日本に持ち込もうとする人がいるなんて信じられない。安全には万全を期して持ち込む???100%安全なんてあるわけないのに。
    人間って馬鹿だねえホント

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    2022年11月28日
  • 彼女が追ってくる

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    ネタバレ

    「…どちらかといえば、〇〇さんの計画が成功してほしかった気もします。その方が、美しいから」という言葉にゾッとした。

    犯人に感情移入こそしないけれど、「あなたの方が死ねば良かった」と言っているに等しい、碓氷優佳の冷たさに痺れた。早く他のシリーズも読みたい。

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    2022年11月18日
  • 君の望む死に方

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    ネタバレ

    先回りして事件を防いでいくのは『探偵が早すぎる』と同じ匂いを感じました。

    笑うべきタイミングで笑う能力を私は培っていきたいです。

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    2022年11月10日
  • 見えない復讐

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    復讐のために大学生で起業
    その企業を支援する企業の社長も同じ大学出身
    解説者いわく連作短編とのことだが
    なるほどそういう見方もできるのかと
    登場人物が深堀するシーンは毎度この著者の真骨頂だなと
    感じてしまうところでありとてもゾクゾクするところでも
    ある
    復讐をテーマにする内容であるがちょっと物足りなさも
    感じました

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    2022年11月08日
  • 不老虫(ふろうちゅう)

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     怖かった。でも、面白かった。やっぱりこの作者さん好きだ〜。
     『煽動者』系かと思いきや、『人柱はミイラと出会う』とか『温かな手』とか、『この国。』とか好きな作品いろいろ思い出してしまった。読書友達にも薦めてみた。

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    2022年10月27日
  • アイルランドの薔薇

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    デビュー作からコンスタントに面白いものを書き続けられるって良いな。
    “南北アイルランドの統一を謳う武装勢力”というから堅苦しい話になるのかと思いきや、安定の石持作品だった。
    スライゴーの宿屋で人が殺され、その犯人を並外れた観察力と論理的思考によって推理していくフジ。
    さらに、彼の推理によって宿泊客達の正体も暴かれていく。

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    2022年10月02日