石持浅海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
漂流して生死の境を共に経験して以来、強い絆で結ばれた6人。
ダイビングには必ず6人で行き、その後は飲み明かす。
いつもと同じだと思っていたその日、皆が酔い潰れた後、彼女は自殺した。
遺書もあり、警察の捜査でも自殺と断定されたが、彼らは不可解な点に気付く。
ただの友人ではない彼らだからこそ気付いた疑問。
遺書には語られなかった彼女の死の真相とは・・・?
本格ミステリですが、着眼点というか、今までに見たことのない角度に驚きました。
独特の感性をお持ちというのでしょうか。
石持さんの作品は、良い意味で変わってますね。
自殺に見せかけた他殺を暴くというものはよくありますが、自殺した人の心情を知る -
Posted by ブクログ
南アイルランドの宿で、武装勢力NCFの副議長が殺された。
NCFは副議長の殺害を殺し屋に依頼していたが、殺され方が殺し屋の手口と違い戸惑う。
宿泊客は、NCFの以外にアメリカ人大学生やオーストラリア人など様々。
その中の一人、日本人科学者が事件を解いていく。
果たして犯人は殺し屋なのか、それとも…?
舞台がアイルランドなので、少し背景がわかりにくい部分がありましたが、日本人が客観視されているのが逆におもしろく思えました。
伏線がたくさんあり、読み進めていくのが楽しくて仕方なかったです。
作者に見事に踊らされた感じ。
こういうの、好きです。 -
Posted by ブクログ
す・げぇーな。
ものすごく溜めて、本心こう思った。声も出ちゃった。いやまじで。
石持浅海さんの作品は基本、シチュエーションにそって論理の構築力で読ませる、独特の技の美しさにあると思っている。人はあまり死なない。大きな事件は起こらない。
例えば青井夏海さんや加納朋子さん、坂木司さんの作品もそうと言えば、そうね。状況が提示され、条件が与えられ、実際にことが終わったあとで、始めて探偵はそこに現れ、ひとつひとつの手がかりを拾っては違う、そう、と分別しながら仕分けをし、真相を見つけ出す。スタイルはその点、非常に近いと思う。ただ石持浅海さんがそれらと全く異なるのはおそらく、石持さんが男性である点( -
Posted by ブクログ
8月15日。お盆真っ只中で会社ものんびりムード。
そのはずだった。。。
深雪は例年この日に行われる役員報告会議に
課長のサポート役として出席することになる。
それはいつものぬるい会議になるはずだったのに、
「工場事故報告書」が紛れ込んだせいで
なぜか役員同士の競争を煽る場と化して・・・
同じ日、深雪の恋人、拓真は別件で立ち寄った総務部で
万年係長が部長に詰め寄っている場に出くわす。
そして、なぜか係長に巻き込まれてその場から
離れられない状況になると、自分の上司もやってきて
さらに逃げ出せない状況に。
そんな中、会議の最中のはずの深雪から救いを
求めるような無言の電話が。
拓真は覚悟を