石持浅海のレビュー一覧

  • 三階に止まる

    Posted by ブクログ

    ホラーなミステリ、もしくはブラックなミステリ。
    夏にはちょうどいい作品。
    「二歩前に進む」に出てくる探偵役が最後に出てきます。
    いや、出版の順番から言うとこちらが先かな。

    0
    2014年07月26日
  • BG、あるいは死せるカイニス

    Posted by ブクログ

    女性しか生まれず、優秀な人だけが性転換によって男性になるという世界。そんな世界で起こった殺人事件・・・。とてもおもしろく、すらすら読めた。とてもよかった。

    0
    2014年05月22日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

    Posted by ブクログ

    座間味くんシリーズ。
    終わったはずの事件が、座間味くんの推理によって新たな面を見せる。
    6編の短編と『月の扉』の続編。


    『月の扉』で登場した座間味くんが再登場です。

    解決しているはずの事件が、座間味くんの推理によって、別の結論が導き出されます。

    大迫警視の説明には、特に不審な点もなかったりするんですけど、座間味くんの見解は違うんですよね。
    終わったはずの事件の違う面が見えてくる…その瞬間は爽快です。

    『月の扉』の続編も、なかなか考えさせられるものがありました。

    『月の扉』→『水の迷宮』→『心臓と左手』の順に読んでほしいですね。

    0
    2014年02月16日
  • 水の迷宮

    Posted by ブクログ

    水族館に届いた犯行予告メール。
    実際に魚たちが攻撃され、ついには殺人が起こる。
    犯人は一体誰なのか?
    その目的は何なのか?


    水族館を舞台にしたミステリー。

    警察などの部外者が登場せずに事件を解決するスタイルって、珍しい気がします。

    仲間内だからこそ、複雑な感情もあったりして、読み進めながら揺さぶられ。

    たくさんの伏線が一本につながるのは、気持ちがいい反面・・・真実はせつないものでした。

    でも悲しいだけじゃない感動が、ラストに待っています。

    0
    2014年02月11日
  • 顔のない敵

    Posted by ブクログ

    対人地雷というテーマを上手くミステリの世界にはめ込んでいる。
    単なる道具として使う訳ではなく、対人地雷そのものを掘り下げて描いていることが物語に更なる深みを与えている。

    0
    2017年06月03日
  • 見えない復讐

    Posted by ブクログ

    こんな復讐の仕方もあるんだ!!頭を使って使い切って復讐する。もちろん捕まらない。復讐心を持ち続けるこのエネルギーに感心してしまう。

    0
    2013年10月12日
  • 見えない復讐

    Posted by ブクログ

    石持作品が誇る悪魔的頭脳の持ち主が二人という贅沢さはそれだけでお腹一杯なくらいですが、主人公の造形に企業人としての顔も見れたような気がします。
    前半で興味を引き付けておいて、後半に一気に引きずり込むのが抜群に上手かったです。

    0
    2013年10月11日
  • セリヌンティウスの舟

    Posted by ブクログ

    「僕たちの関係を、大人同士のうわべの信頼関係と軽んじてはならないと思う。誰しも自分の問題は、自分の世界の中で解決しなければならない。荷が重くて、大変で、辛いことだ。そんな日常の中で、僕たちには自分の世界の外に、無条件の信頼が存在する場所があったんだ。この仲間たちだ。それがどれほど貴重なものか。そんな仲間を得られたことが、どれほど嬉しかったか。僕たちは生死をともにした仲間であり、同時に大人としてお互いの世界を尊重し合った。」

    構成としてはミニ『虚無への供物』。動機は不可解。推理は緻密で面白い。

    0
    2013年09月25日
  • アイルランドの薔薇

    Posted by ブクログ

    アイルランドの状況が背景にある為、一つの殺人事件を通していくつものドラマが生まれていく中で、それら全てを丁寧に描ききったことに敬意を表する。

    0
    2017年05月20日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

    Posted by ブクログ

    面白かった‼
    ゾクゾクした。
    話にでてくるような居酒屋に行きたくなった。
    唐揚げも食べたくなった。

    推理内容自体は、「おぉ!」とは驚かなかったが
    推理小説をあまり好まない私が読めたので、苦手な方も読みやすいと思う。
    推理より、雰囲気にひかれると思う。

    0
    2013年03月28日
  • セリヌンティウスの舟

    Posted by ブクログ

    漂流して生死の境を共に経験して以来、強い絆で結ばれた6人。
    ダイビングには必ず6人で行き、その後は飲み明かす。
    いつもと同じだと思っていたその日、皆が酔い潰れた後、彼女は自殺した。
    遺書もあり、警察の捜査でも自殺と断定されたが、彼らは不可解な点に気付く。
    ただの友人ではない彼らだからこそ気付いた疑問。
    遺書には語られなかった彼女の死の真相とは・・・?


    本格ミステリですが、着眼点というか、今までに見たことのない角度に驚きました。
    独特の感性をお持ちというのでしょうか。
    石持さんの作品は、良い意味で変わってますね。

    自殺に見せかけた他殺を暴くというものはよくありますが、自殺した人の心情を知る

    0
    2013年01月12日
  • アイルランドの薔薇

    Posted by ブクログ

    南アイルランドの宿で、武装勢力NCFの副議長が殺された。
    NCFは副議長の殺害を殺し屋に依頼していたが、殺され方が殺し屋の手口と違い戸惑う。
    宿泊客は、NCFの以外にアメリカ人大学生やオーストラリア人など様々。
    その中の一人、日本人科学者が事件を解いていく。
    果たして犯人は殺し屋なのか、それとも…?


    舞台がアイルランドなので、少し背景がわかりにくい部分がありましたが、日本人が客観視されているのが逆におもしろく思えました。

    伏線がたくさんあり、読み進めていくのが楽しくて仕方なかったです。
    作者に見事に踊らされた感じ。
    こういうの、好きです。

    0
    2012年11月02日
  • 八月の魔法使い

    Posted by ブクログ

    す・げぇーな。


    ものすごく溜めて、本心こう思った。声も出ちゃった。いやまじで。

    石持浅海さんの作品は基本、シチュエーションにそって論理の構築力で読ませる、独特の技の美しさにあると思っている。人はあまり死なない。大きな事件は起こらない。

    例えば青井夏海さんや加納朋子さん、坂木司さんの作品もそうと言えば、そうね。状況が提示され、条件が与えられ、実際にことが終わったあとで、始めて探偵はそこに現れ、ひとつひとつの手がかりを拾っては違う、そう、と分別しながら仕分けをし、真相を見つけ出す。スタイルはその点、非常に近いと思う。ただ石持浅海さんがそれらと全く異なるのはおそらく、石持さんが男性である点(

    0
    2012年09月27日
  • 八月の魔法使い

    Posted by ブクログ

    8月15日。お盆真っ只中で会社ものんびりムード。
    そのはずだった。。。

    深雪は例年この日に行われる役員報告会議に
    課長のサポート役として出席することになる。
    それはいつものぬるい会議になるはずだったのに、
    「工場事故報告書」が紛れ込んだせいで
    なぜか役員同士の競争を煽る場と化して・・・

    同じ日、深雪の恋人、拓真は別件で立ち寄った総務部で
    万年係長が部長に詰め寄っている場に出くわす。
    そして、なぜか係長に巻き込まれてその場から
    離れられない状況になると、自分の上司もやってきて
    さらに逃げ出せない状況に。

    そんな中、会議の最中のはずの深雪から救いを
    求めるような無言の電話が。

    拓真は覚悟を

    0
    2012年08月07日
  • 八月の魔法使い

    Posted by ブクログ

    限定された情報・条件の中、論理を武器に推論を積み重ねて真相に迫っていく石持浅海の真骨頂。
    石持作品に見られる特殊な設定も殺人もないが、形は倒叙ミステリーに近く、早い段階で各種犯人が読者には見当がつくが、どのように何を材料にそこにたどり着くのか、徐々に真相に近付く様子を丁寧に描き良質のサスペンスが感じられる。
    多少のご都合主義にも一応の説明はつけられており、それでも周囲が主人公に甘過ぎると感じないではないものの、充分に楽しめた。

    0
    2012年07月14日
  • 耳をふさいで夜を走る

    Posted by ブクログ

    すごい話でした。
    何となく読んでいて嫌な気になる話ではあるのですが、導入部分から「おいおい、そう来たかと」掴みがすごくて、そのまま最後まで掴まれたまま。
    全くラストが予想できない展開です。
    すごいんですが。。。1つ穴があってそこだけが気になる。。。まあ、仕方ないか。。。

    0
    2011年10月31日
  • セリヌンティウスの舟

    Posted by ブクログ

    海難事故をきっかけに強い絆で結ばれた6人の男女。そのうちの1人の自殺に不自然な点を見つけた仲間は、真実を解き明かそうとする。

    石持さんの作品は思考・考察の描写が細やかなところが気に入ってますが、この作品もそれは健在で、思考の果てに陥る矛盾にまで話が広がっていくので、登場人物の心情に深く入り込むことができます。
    明らかになった真相は感動的なものであり、それでいてラストは切なく、余韻の残る仕上がりになっています。

    0
    2011年03月16日
  • 温かな手

    Posted by ブクログ

    この人の小説は、読後感が凄く温かいので好きです。
    魅力的な設定、と言うかキャラを作るのも上手いと思う。
    そんでもって切れ者が徹底的に切れ者だから、小気味良いです。

    私の余剰エネルギーも吸って欲しいぜ。

    0
    2011年01月28日
  • 顔のない敵

    Posted by ブクログ

    短編でも読み応えがあって満足。やっぱり読ませる力を凄く感じさせてくれる作家さんでますますハマりました。

    0
    2010年05月01日
  • 温かな手

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    堪能できました。

    連作短篇集。
    人間の姿をした、人の余剰エネルギーを吸って生活している種族が主人公なんて、さすが、石持ワールドと笑って読んでたら、最後には鳥肌が立つような感動をもらえました。
    ゾクゾクッと来たのは久しぶりです^^ ありがとう!

    『温かな手』・・・なるほど、納得です。

    0
    2010年03月12日