石持浅海のレビュー一覧
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『わたしは、彼女に勝ったはずだ。それなのに、なぜ、彼女が追ってくるのだ?』
碓氷 優佳(うすい ゆか)が探偵として活躍するシリーズ、第3弾。
最初から犯人は分かっているが、探偵(または警察)が、如何に真実に迫っていくか、その推理を楽しむ倒叙ミステリーです。
刑事コロンボや古畑任三郎、福家警部補などで有名な手法ですね。
会社経営者が集まり親睦を深める『箱根会』。
集まったのは、中条 夏子を始め、旧友の黒羽 姫乃など9人。
そして、1人が被害者となり、1人が犯人となった。
そこから始まる犯人探しの推理合戦。
警察がいない中で、如何に犯人を捜し出すのか?
色々伏線もあり、二転三転するストーリー展開。
今回の碓氷の推理も、冴えていますね。
最後の一行で事態がひっくり返る展開は、流石です。
こう言う形で、どんでん返しが来たか〜
次回作にも期待大です。 -
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この集まりに碓氷優佳が参加することになったきっかけの友人、比呂美ちゃんは前作「君の望む死に方」の比呂美ちゃんですね。
「君の望む死に方」の事件をきっかけに、2人は個人的に仲良くなったということか。
「君の望む死に方」から3年くらい経過してるようで、碓氷優佳の左手薬指には婚約指輪が。
いつか2人揃って登場する場面もくるのかな。
これまでの事件は、当事者が碓氷優佳の関係者でしたが、今回の事件は無関係の人物。
被害者も加害者も他人だからか、今まで以上に碓氷優佳が冷徹。
夏子を追い込む場面は、ぞっとするほどの冷たさでした。
犯人より誰より怖いのは、彼女かもしれない。 -
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これも倒叙ミステリになるのでしょうか。
殺人事件が起こることはわかっている。
被害者になりたい人がいて、加害者になろうとしてる人がいる。
不思議な状況ですね。
被害者が殺されたがっていて、わざわざお膳立てしてくれてるのだから、本来ならスムーズな殺人が出来たはず。
それを邪魔するのが碓氷優佳です。
その場の空気や人を上手く操り、自分の思うように展開させる。
彼女の聡明さは恐ろしくもありますね。
少しだけ彼女のプライベートが語られることで、前作「扉は閉ざされたまま」で謎になっていた結末が明らかになります。
碓氷優佳シリーズは読む順番も大事。 -
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大迫警部と、通称「座間味くん」の会話で構成する短編集。
既に終わった事件について、大迫警部から話を聞く座間味くん。
そこから、警察でも見えなかった驚きの真実が浮かび上がる(※終わったとは言え、警察の内部事情を民間人に話して良いものか...(笑))。
それぞれ個性的なストーリーですが、表題の『心臓と左手』は、なるほど!と思いました。左手とは、そういう意味か...
その他『罠の名前』や『地下のビール工場』も、驚きの真実が浮かび上がります。
最後の『再会』は、他の短編の様に事件は起きませんが、ハイジャック事件の後日談で、10年後に、座間味くんと人質となった少女の再会の話。
その出会いにより、新たな人生を踏み出す決心をする少女。最後にジーンと来ました。
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普段は一般人と同じように生活をし、決められた週末にのみテロ活動を行う反政府組織。
お互いのコードネームしか知らないメンバーだが、同じ目的に向かい日々活動に励む中で、結束力は上がっていた。
珍しくグループ全員が集められた任務の夜…メンバーの一人が死体となって発見される。
誰かに殺されたことは明らかだが、外部の人間が入ることは不可能な場所。
犯人はメンバーの中に・・・?
任務に取り組むとき、犯人を捜すとき、メンバーの会話がメインでストーリーが進むのですが、そのテンポの良さに引き込まれました。
優秀な人材を集めたというだけあって、会話のスムーズさというか、一歩先を読む感じがすごくいい。
こういうやりとりを見るのって実際にも好きなので。
仲間の中に被害者と加害者がいる状態。
誰の何を信じればいいのかわからない恐怖感。
人の本性とか建て前とかがよく見えますね。
やっぱり石持さんの作品は読みごたえがあって楽しいです。
最後の最後の結末が読めてしまったことだけが残念でした。 -
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座間味くんの推理第二弾。
座間味くんと大迫警視正の飲みの席に、新たに科学警察研究所の津久井さんが加わり、彼女の研究テーマから実際に起きた事例について話すことに。
解決済みの事件や裁判中の事件、様々な事件について、座間味くんの超絶推理が繰り広げられ、誰も気が付かなかった事件の様相が明らかになっていく。
座間味くんの超絶推理…圧巻です。
解決済みの事件とか、特に問題がないように見せかけてというか、綺麗にまとまって見えるのに、そこに座間味くんは疑問点を見出す。
座間味くんの着眼点、素晴らしいです。
一般人ならではの視点とも言えますが、犯罪者の視点にも立てるのかなと感じました。
矛盾があるのに、ないように見せてしまう。
石持さんの文章…素晴らし過ぎます。