石持浅海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2021年間違いなくあなたに出会えてよかったで賞は石持浅海だわ。
前作も読んで衝撃的設定だなーと思ったけど、
今回もやっぱり面白い!
殺し屋が謎解きするってはちゃめちゃだけどドキドキする。
殺せるか殺せないか、じゃなくて、殺すかどうか決めたり不可思議な依頼の意味を考えるって話だから、こっちも安心して読める。
警察に捕まらないためにはどうするか、とかじゃないからね。
あと値段設定がまじで秀逸だし、依頼方法とかもドキドキする。
550万の金額設定、なるほどって思った。
金さえあれば殺人だって依頼できるんだってちょっと切なくなったけども(笑)
ハチの巣を駆除するみたいな感覚で依頼をしているだけ -
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ネタバレグルメ×ミステリーという面から描く七つの短編集。長江・熊井・湯浅のレギュラー陣とゲストという構成でお酒を飲みながら推理合戦を始めるというところがとても面白かった。小説自体も短い分コンパクトでトントンと進んで行くため飽きずに読むことが出来る。話は進む毎に各々の関係性や彼らの私生活が変化しており、なんとなく面白がりつつも寂しさも感じた。そして最後に、大学時代の思い出がきっかけで長江と熊井の仲が進展していくところがとてもほっこりした。これが100冊目の読み終わった小説で良かったです。
最後にこの小説をアニメ化した場合のキャスティングをしてみたので読む際には参考にしてみてください。
湯浅夏美:花澤香 -
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ネタバレ碓氷優佳シリーズとしては約4年ぶり、石持浅海作品としても約2年ぶりの新刊である。200pに満たないお手軽な長さ。何だかんだで手に取ってみる。
毎回、たまたま事件現場に居合わせた優佳によって、すべてが白日の下に晒される。人間味を感じさせない優佳という探偵役は今回も健在だが、シリーズ過去作品と一味違った展開が読みどころだろう。この結末にはそれなりに感心してしまった。というより苦笑したが。
ある理由から、中2で両親を亡くした成富歩夏の後見人になった奥津悠斗。それから10年、20歳差の2人は結婚することになった。歩夏と同年代の三原一輝は、奥津を許せななった。囚われた歩夏を自分が救い出さなけれ -
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ネタバレもうね、大好きなのこのシリーズが。
碓井優佳は嫌いだけど。いつかぎゃふんと言ってほしい。
血も涙もないサイコパス碓氷優佳の高校時代の話。
かわいい女子高生たちが、年相応に悩みながらも楽しく生きている様子がわかる短編集。
その中で一人おかしい人間。
読者側としては、優佳は冷たい女だってわかってるから最初のほうはあれ?人間生活にちゃんととけこめてた?と思うけどラストまで向けての親友の独白でうあああとなる。
すべて知っていて、それでも何もしない人のほうが悪いと思うよね。
こんな女に捕まった伏見さんかわいそう、と思うけど、
これも予定調和だったらどないしよう。一途な執念が実を結んだというか。
やっぱ -
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ネタバレ碓氷優佳は嫌いだけど、このシリーズは大好きです。
矛盾をはらんだ言葉だけど、真実だからしょうがない。
今回の話は、男の復讐のために女友達を殺す話。
主人公が女性だから、ちょっと気持ちの落ち着け方が演技がかっていて笑える。
犯人を応援したくなる稀有なシリーズだけど、
今回は夏子逃げ切れ!と思う。
むしろ夏子以外は全員私的にはいけすかない(笑)
でもうまくできてるんだよなあ。
犯人が最初から分かっているのにすぐ逮捕といかず学級裁判にかけるのもゾクゾクする面白さ。
同じ女だからわかるけど、女の怨恨って根深いのよ。
そう考えると、ラストからの展開はさいっこう……!!
優佳はふつうにお前これは言っち -
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ネタバレ碓氷優佳シリーズの第二弾。
優佳怖っ!(笑)。エスパーのように演出側の人間の思考が分かる彼女はホントにすごいと思った。日向・梶間の両名から話が進むが、その中でどのように殺す・殺させるべきかという心理戦のようなところが駆け引きのように見えてとても面白かった。
そして、まさかの”誰”が殺されたか分からないようになっているところにいやらしさを感じたが,前作の設定が今作に続いているというところからも見て、次回作の『彼女が追ってくる』でその真相が明かされるのだろうか。次の作品も読んでいきたい。
そして、碓氷の彼氏というのは前作の"彼"なのだろうか考察が深まるなぁ。
追記
最後にこ -
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ネタバレ銀英伝のトリビュート短編集。ラインハルトがルアーフィッシングをするなら、ヤンは2人劇で女装で役者をする。キャゼルヌ婦人の名探偵っぷりは堂に入ってるし、フェザーンと地球教はなるほどなるほど…
田中芳樹のすごいところは、あれだけ売れてあれだけ続編を書きやすそうな「銀英伝」を正伝10巻、外伝5巻できちっとけじめをつけたところだと思う。これは真逆の方向性だが、死ぬ間際までグインサーガを描き続けた栗本薫と同じくらいスゲーことだと、俺は思っている。
だからこそ、銀英伝の2次創作は枚挙にいとまがない。世の中にあふれたくっているのだが…、深い愛とそれを表現できる技術をもった一流の小説家たちが創る二次創作作 -
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6人の作家による銀河英雄伝説公式トリビュート・アンソロジー。
原作が完結してから何年?1989年の完結?30年近く経て、トリビュートされるのは衰えない人気の証明。
嬉しい。
タイトルに列伝1とあるからには、今後も刊行の予定があるという含みと思います。銀英伝の世界が、銀河の歴史が1ページ、また1ページと増えてゆくわけです。これは嬉しい。
「竜神滝の皇帝陛下」
エミールのラインハルトへの心酔っぷりを評して、釣りをしている時も宇宙を釣り上げているようでした、という一文があったことを思い出す。そこからふくまらせた作品。日常生活というか余暇を楽しむことができないラインハルト。彼の数少ない日常の光景を垣 -
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普段アンソロジーは手にとらないのですが、銀英伝トリビュートとくれば話は別です。
ファン必読の書と言えるでしょう。
列伝1とあるので、今後2、3と続いてほしいです。
では、簡単なエピソード紹介を。
①竜神滝の皇帝陛下(小川一水さん)
ラインハルトの新婚旅行中の数日が描かれます。
僕は最後の作者自身による注釈を見るまで気づきませんでしたが、原案はあの超有名な漫画の1エピソードらしいです。
冒頭のエピグラフに続いて、史書あるいは史家の論文と思しき記述があってから本編に入るという銀英伝らしさ溢れる構成に、一話目から胸が熱くなります。ラストに年表形式で語られるエピローグもいい。
②士官学校生の恋(石 -
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銀河英雄伝説公式トリビュート作品集の一巻。
六名の作家による六編の短編が収められている。
それぞれに、作家が本編に出てきた一文に着想を得ていたり、好きな人物をこうだったらと掘り下げてみたり、本編には過去の史実として書かれていることがリアルに知れるシーンが描かれていたり、自由で夢がある一冊。書き手から銀河英雄伝説への愛情が伝わってくる。
士官学校に通ってた頃のヤンが女装して舞台に立っていたり、オーベルシュタインに女性の部下がいたり、ラインハルトが良き父親として振る舞おうとしつつ釣りをしていたり・・・。
あれだけドラマチックな物語の中にいた人たちの何気ない日常が描かれていて、読んでいて楽しかっ