石持浅海のレビュー一覧
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ネタバレ銀英伝のトリビュート短編集。ラインハルトがルアーフィッシングをするなら、ヤンは2人劇で女装で役者をする。キャゼルヌ婦人の名探偵っぷりは堂に入ってるし、フェザーンと地球教はなるほどなるほど…
田中芳樹のすごいところは、あれだけ売れてあれだけ続編を書きやすそうな「銀英伝」を正伝10巻、外伝5巻できちっとけじめをつけたところだと思う。これは真逆の方向性だが、死ぬ間際までグインサーガを描き続けた栗本薫と同じくらいスゲーことだと、俺は思っている。
だからこそ、銀英伝の2次創作は枚挙にいとまがない。世の中にあふれたくっているのだが…、深い愛とそれを表現できる技術をもった一流の小説家たちが創る二次創作作 -
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6人の作家による銀河英雄伝説公式トリビュート・アンソロジー。
原作が完結してから何年?1989年の完結?30年近く経て、トリビュートされるのは衰えない人気の証明。
嬉しい。
タイトルに列伝1とあるからには、今後も刊行の予定があるという含みと思います。銀英伝の世界が、銀河の歴史が1ページ、また1ページと増えてゆくわけです。これは嬉しい。
「竜神滝の皇帝陛下」
エミールのラインハルトへの心酔っぷりを評して、釣りをしている時も宇宙を釣り上げているようでした、という一文があったことを思い出す。そこからふくまらせた作品。日常生活というか余暇を楽しむことができないラインハルト。彼の数少ない日常の光景を垣 -
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普段アンソロジーは手にとらないのですが、銀英伝トリビュートとくれば話は別です。
ファン必読の書と言えるでしょう。
列伝1とあるので、今後2、3と続いてほしいです。
では、簡単なエピソード紹介を。
①竜神滝の皇帝陛下(小川一水さん)
ラインハルトの新婚旅行中の数日が描かれます。
僕は最後の作者自身による注釈を見るまで気づきませんでしたが、原案はあの超有名な漫画の1エピソードらしいです。
冒頭のエピグラフに続いて、史書あるいは史家の論文と思しき記述があってから本編に入るという銀英伝らしさ溢れる構成に、一話目から胸が熱くなります。ラストに年表形式で語られるエピローグもいい。
②士官学校生の恋(石 -
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銀河英雄伝説公式トリビュート作品集の一巻。
六名の作家による六編の短編が収められている。
それぞれに、作家が本編に出てきた一文に着想を得ていたり、好きな人物をこうだったらと掘り下げてみたり、本編には過去の史実として書かれていることがリアルに知れるシーンが描かれていたり、自由で夢がある一冊。書き手から銀河英雄伝説への愛情が伝わってくる。
士官学校に通ってた頃のヤンが女装して舞台に立っていたり、オーベルシュタインに女性の部下がいたり、ラインハルトが良き父親として振る舞おうとしつつ釣りをしていたり・・・。
あれだけドラマチックな物語の中にいた人たちの何気ない日常が描かれていて、読んでいて楽しかっ -
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ネタバレカテゴリは合ってます(歴史だもんね)
作者に太田忠司先生がいるだけで「買います」だが他の作者さんも銀英伝好きが溢れてるお
作者公認の二次創作を嫌う人は多い、イメージが異なるからだと思うが40年も付き合っている作品ともなると別な一面を見る機会を逃す筈がありません
そもそも歴史はそんな一面だけで理解したつもりになってはいけないのです
太田先生の「レナーテは語る」
あのオーベルシュタインが這い上がる基礎を築いた事件です(ネタバレ)突然オーベルシュタインから遺産が当るとなれば人類なら等しく恐怖を覚えるだろう、そんな状況になったレナーテが情報処理課にいた頃「上司で名探偵」でもあったオーベルシュタインとの -
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石持浅海氏の傑作倒叙ミステリー。
『扉は閉ざされたまま』などに登場する碓氷優佳が再び登場。
ガン告知を受けた大手のソル電機の社長・日向貞則は、過去の経緯もあり、社員の梶間晴征に殺害されるよう、複数人を集めた保養所の中に、様々な仕掛けを用意し、研修を開始する。
しかし、ゲストに呼ばれた碓氷は、保養所の中にある『悪意』を感じ取り、それらに対抗(無力化)する。
花瓶、アイスピック、クレセント錠、酒瓶、などなど。果たして、日向の計画通り、殺人は行われるのか?
至る所に伏線があり、ロジック対決は、まさに石持作品ならでは、ですね。
最後の最後まで、日向・梶間のどちらが命を落としたのか不明ですが、 -
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とある会社の社長主催の「幹部候補研修」と噂されている合宿に社員の男女2名ずつが集められる。
そこにゲストも合流して和やかな雰囲気で合宿が進んでいくが、実は幹部候補研修ではなく、お見合い研修であった。
そして社長が望むのは、その研修で自分が殺されること。
殺す動機がある者を呼んで殺されるためにお膳立てをするが、ゲストとして招かれた碓氷優佳の存在が徐々に大きくなっていく…
シリーズ前作の「扉は閉ざされたまま」と同じく、犯人側の視点で物語が進む。
しかし今回のキモなのは、被害者兼裏の犯人であるということ。
作中の例を持ってくると、主演・脚本・演出が同一人物であるのだ。
なぜ社長には殺される理由があ -
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『わたしは、彼女に勝ったはずだ。それなのに、なぜ、彼女が追ってくるのだ?』
碓氷 優佳(うすい ゆか)が探偵として活躍するシリーズ、第3弾。
最初から犯人は分かっているが、探偵(または警察)が、如何に真実に迫っていくか、その推理を楽しむ倒叙ミステリーです。
刑事コロンボや古畑任三郎、福家警部補などで有名な手法ですね。
会社経営者が集まり親睦を深める『箱根会』。
集まったのは、中条 夏子を始め、旧友の黒羽 姫乃など9人。
そして、1人が被害者となり、1人が犯人となった。
そこから始まる犯人探しの推理合戦。
警察がいない中で、如何に犯人を捜し出すのか?
色々伏線もあり、二転三転するストーリ -
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この集まりに碓氷優佳が参加することになったきっかけの友人、比呂美ちゃんは前作「君の望む死に方」の比呂美ちゃんですね。
「君の望む死に方」の事件をきっかけに、2人は個人的に仲良くなったということか。
「君の望む死に方」から3年くらい経過してるようで、碓氷優佳の左手薬指には婚約指輪が。
いつか2人揃って登場する場面もくるのかな。
これまでの事件は、当事者が碓氷優佳の関係者でしたが、今回の事件は無関係の人物。
被害者も加害者も他人だからか、今まで以上に碓氷優佳が冷徹。
夏子を追い込む場面は、ぞっとするほどの冷たさでした。
犯人より誰より怖いのは、彼女かもしれない。