石持浅海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不謹慎ながら、同じターゲットの依頼が来た時どうするのかななんて考えたことがあったので、それが回収されたのは良かった。
しかしながら、いつも謎の答えが全然分からないので、寄り添えないなと思う。
あくまでも仕事として淡々とというのがモットーだからなのかもしれないが、喜怒哀楽の表現がすごい少ないなといつも思う。
ただ、いちいち感情移入するのはこっちもやってられないし疲れるのでちょうどいいのかなとも思う。
ガス自殺の話がややこしかったが、何度も噛み砕いて読んでいくと、なるほどと思ったけど、正直そうなるのかな?って気持ちと、まぁそうなるのかなという気持ちが入り交じった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルだけだとよく分からなかったけど、あらすじを読んで面白い着眼点の話しだな、と思い、さらに石持浅海さん作品なので間違いないだろうと思って購入しました。
犯罪者予備軍と呼ばれる人達が犯罪を犯す前に相談に訪れるNPO法人。ある一室で殺したい相手やその理由、方法を話すが、話していくうちに……。
雑誌に掲載されたものを集めた短編集で、書き出しの文章はほぼ同じですが、その書き方が余計に不気味さを醸し出してて私は好きでした。1話目を読み終わった時は、あーそうゆう流れかとちょっと落胆してしまいましたが、そこはちゃんと想像を超えてきてくれて、毎回終わり方が違ったので、楽しめました。しかも、何で1の部屋って言うのか分からなかったけど、犯罪にも色々あるもんね、とある1文を読んで気付かされました。なので、もし続きが書かれるのなら、他の部屋番号の話しもちょっと読んでみたいなぁ、と思いました。 -
Posted by ブクログ
『パパたちの肖像』は、父親を主人公にした短編集です。育児の喜びや苦労を描いた作品集ではありますが、読んでいて強く感じたのは、「家族の幸せの形は様々、一般論では語れない」ということでした。ノウハウでは語り尽くせない生々しさに心揺さぶられます。
特に印象に残ったのは「息子の進学」です。
父親は、豊かな暮らしや便利な都会での生活に価値を見出してきました。一方で息子は、収入や効率よりも、自分が本当にやりたい研究の道を選ぼうとします。どちらが正しいという話ではありません。むしろ、親子であっても見ている世界が違うこと、そして父親が息子の価値観を理解しようとする姿に心を動かされました。
「髪を結ぶ」も忘れられません。不器用な父親が子育てに悪戦苦闘し、自分は父親に向いていないのではないかと悩みます。しかし子どもは、完璧な父親ではなく、一生懸命向き合ってくれる父親をちゃんと見ている。長所だけでなく弱さも含めて受け入れていることに心打たれます。
そして「そういう家族がそこにある」。共働きから専業主婦という選択をした家族が描かれますが、本作が教えてくれるのは「一般論では人の幸せは測れない」ということです。外から見ればリスクに見える選択でも、その家族にはその家族なりの理由と幸せがあります。
読んでいて何度も感じたのは、家族であっても相手の気持ちは完全にはわからないということです。それでも理解しようとすることはできる。価値観の違いに戸惑いながらも、対話を重ねていく姿がとても温かく描かれています。
パパの育児小説の目線から、家族という小さな共同体の中で、人がどう成長し、どう相手を受け入れていくかを描いた物語集でした。
子育て中の人はもちろん、親との関係や夫婦関係について考えるすべての人におすすめしたい一冊です。