石持浅海のレビュー一覧

  • 攪乱者

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    政府転覆を企むテロ組織。
    所属するテロリストは、お互いコードネームしか知らない。
    一般人として日常生活をおくりながら、招集されればテロ活動を行う二重生活。
    今回の任務は「スーパーマーケットにレモンを3個置いてくること」
    不可解な任務に隠された意味とは。

    テロリストというと物騒なイメージですが、このテロ組織は過激なものではなく、人を傷つけないことを基本としていて。
    この活動に賛同する理由もわからなくない。
    日常の自分との二重生活というのも、ある意味よい刺激になるというか。
    それぞれ誇りとプライドを持っているからこその結末なのかなと思うと、なんとももの悲しい。

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    2019年12月04日
  • 賛美せよ、と成功は言った

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    高校時代の予備校の仲間が15年ぶりに集まり、夢を叶えたメンバーのお祝いをすることになった。
    しかし祝賀会に参加していた恩師が仲間の1人に目の前で撲殺されるというショッキングな事態に。
    残されたメンバーたちはこの事態にどう向き合うのか…

    シリーズ5作目で初めて犯人を追い詰める優佳が第三者視点で描かれる。
    といっても第三者である小春は4作目に登場した高校時代の「親友」で、十分に頭が良いのでテンポ良く進む。
    今までは比較的動機に興味がなかったような優佳が心理的な部分での読み合いがメインであった今作。
    この物語だからこそ、第三者目線で語られる必要があったと言えるし、第三者目線だからこそ、この物語にな

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    2019年11月26日
  • わたしたちが少女と呼ばれていた頃

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    碓氷優佳シリーズ4作目で初めて殺人が起きず、犯人目線ではない物語。
    碓氷優佳の高校3年間をいくつかの短編で紡いでいく。
    学校の噂やクラスメイトの百合疑惑、カンニング疑惑など学校だからこその日常の事件を解決していく優佳を親友目線で見ていく。

    時系列的には1作目よりもだいぶ昔だけど刊行順に読むべき。
    これを読み終わった後にもう一回1作目から読み返したくなると思う。

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    2019年11月26日
  • Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス

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    ネタバレ

    1から9年経過してからの出版だったからか、登場人物も年齢を経ていて、二組とも子持ちの夫婦になってた。そのせいか2は子供の絡みが多いね。圧力鍋の受験の話はちょっと疑問。プロに任せたから可哀想ってことはなくない?父親が教えたから愛情ありってわけでもないと思うけどなぁ(-_-;)。たこ焼きの話の旦那はかなり嫌だ。家庭に向かない人だよね。最後の一石二鳥はびっくりだったわ。まさかの時間経過。

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    2019年11月18日
  • Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス

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    石持さんらしい、机上の論理で色んな事が明かされるこのシリーズ。
    性質上、理屈っぽいところもあるけど、ものの見え方がくるりと変わる様はなかなかの快感。
    お酒と肴を楽しみながらの、殺人も、重たい事件もない日常の謎なのも気軽に読めていい。
    最後の作品のあれだけは読めたのがなんだか嬉しい。

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    2019年09月30日
  • 煽動者

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    反政府系テロ組織の中の1グループらしき集団の中で発生する密室殺人。会話を中心に推理合戦を展開する石持氏お得意の構成で、いろいろな立場の人の論理展開を楽しむことができます。
    最後にちょっとしたサプライズもあり、期待通りのクオリティでした。

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    2019年09月25日
  • Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス

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    ネタバレ

    とてもこの作者らしい作品かと。屁理屈、裏読み、深掘り…果たして真実は揚子江氏の解説の通りであるのかどうかまでは検証されず、ぞっとした空気感を残したまま漂う短編集。
    わたしの大好きな「考え過ぎでしょ」パターンをいくつも繰り出してくれる石持作品を読み続けるうちに、ついにわたしにも碓氷優佳が憑依したのか、ラストが読めてしまいました。(そんなに難しいわけじゃないけどね)
    これからも変態的深読みの石持ワールドに期待しています。

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    2019年09月12日
  • Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス

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    ネタバレ

     前作『Rのつく月には気をつけよう』が刊行されたのは、約12年前。元号を跨いで続編が刊行されるとは。その間、自分が石持浅海という作家と付き合い続けてきたということでもあり、歳を重ねたということでもあり。

     いつもの仲間が酒と美味い肴を持ち寄り…というフォーマットは前作と変わっていないが、作中の人物たちも歳を重ね、家庭を持っている。前作の話題は恋愛ネタばかりだったが、今回の話題はバリエーションが多い。

     そして、探偵役に当たる長江高明の薄ら寒い洞察力も、相変わらずというわけである。石持作品の探偵役としては、碓氷優佳や座間味くんに匹敵するだろう。ふと思い出したエピソードに、長江だけは違う構図を

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    2019年09月11日
  • 罪人よやすらかに眠れ

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    はじめての石持浅海さん。
    札幌中島公園近くの豪華な洋館。
    残念ながらこの館では本格殺人は起きませんが、何故かいわくつきの人々がやってきては、この館に住む青年に次々に暴れてゆきます。
    中島公園には洋館豊平館が移設されており見学が出来ます。ミステリー好きな皆さんお待ちしてますよ。

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    2019年09月04日
  • 崖の上で踊る

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    風力発電機で低周波被害を受けた者たちが製造会社フウジンブレードの幹部を殺害する目的で、その会社の保養所に集まって、まず部長の笛木を殺す.彼ら10名が作戦を練っている段階で一橋が殺害される.さらに吉崎と菊野も殺され、残ったメンバーが犯人追求と今後の計画について議論を重ねる.中心になったのは男性の雨森と江角だが、絵麻、瞳、沙月、千里、亜佳音の女性群も活発な意見を出していく.瞳が会社幹部の妻であることが判明し、話は複雑に展開する.江角も殺され、雨森が推理を展開する最終場面が面白かった.

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    2019年08月09日
  • パレードの明暗~座間味くんの推理~

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    座間味くんの目の付け所は普通じゃない。結果、解きほぐした中身も変わってくる。
    そして思ったのは、いつまでも座間味 く ん ? いや、私の歳からすれば「くん」でもいいんだけど……

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    2019年07月07日
  • 賛美せよ、と成功は言った

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    久しぶりの碓氷優佳シリーズ。予備校時代の仲間の成功を祝う席で、自分の未来に暗雲がかかった一人が恩師を殴り殺す。目の前で起きた事件の中にある違和感。彼は事件を起こす事を「誘導」されたのか?今回は誘導したと思われる人物と優佳の心理戦を高校時代の友人小春の視点から描かれているのが面白かった。端からは恩師を偲んだ飲み会なのに裏ではお前が黒幕だろ、いやそれで証明出来るの?と色々渦巻く思惑の想像を追いかけやすいのが良い。小春は良く二人の心理戦を読む事が出来るな、と感じていたので迎えた結末では成る程と納得。前作までの記憶ないけどあった方が面白かったかもなー。

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    2019年06月28日
  • パレードの明暗~座間味くんの推理~

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    安楽椅子探偵・座間味くんの短編集第3弾。
    飲みながら話していたことが座間味くんの指摘で見え方ががらりと変わってしまうといういつものパターン。でも本作の特徴は女性警察官が同席すること。
    これはなかなかいい設定だった。事件的な話ではなく、結婚についての話題は女性として語らせることで深みが出ていたと思う。

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    2019年06月19日
  • 水の迷宮

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    久しぶりのミステリ。
    序章で引き込まれて、水族館のざわめきが聞こえてきそうな始まりで、脅迫が始まってきて、あの人この人が出てきて、ストップできなくなって読み進めてしまった。

    それでええんかい!って流れではあったけど、
    面白かったよ。
    罪の気持ちって、絶対消えないからね、皆さんの精神がこれから壊れていかないといいけど…。

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    2019年06月18日
  • 三階に止まる

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    ミステリ。ホラー。短編集。
    「院長室」と表題作は再読。
    基本的にはシンプルなミステリ作品で、時折ホラーやSFぽい作品が混ざる。
    一作目の「宙の鳥籠」で油断していたら、続く「転校」でビビった。
    表題作が一番完成度高そう。結末が良い。

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    2019年06月15日
  • パレードの明暗~座間味くんの推理~

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    座間味くんが、解決したはずの事件の真相を推理する短編集。

    真実かどうかは、読む人次第ではあるが、いずれも、なるほどねぇと思わせる。
    いつか、南谷巡査が遭遇するであろう難事件にも絡んで欲しい。

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    2019年05月29日
  • 二歩前を歩く

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    ネタバレ

    連作短編。超常現象は起きるものの、それに関する原因はその話の主人公の過去に起因する。それを、話を聞いた小泉がサポートして気付かせる。といった筋のミステリー(?)
    キレ者の探偵役が居る、という石持さんぽい作品。小粒だけど面白い。

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    2019年04月07日
  • 月の扉

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    これは先が気になって読み進めてしまう系。短いしね。
    個人的には真壁さんの冷静っぷりが好きだったけど、座間味くんが出てきてからは、そっちを上にあげるためにやや能力ダウンさせられて残念。仲間になると弱くなるアニメみたいな展開で、ちと萎えるんだよねぇ。最初はめっさ頭まわってたのに、終盤はわしでも気がつくわ!ってことを指摘されたり。
    まぁでも昨日までの一般市民があっさりと子どもを奪ってハイジャックを成功あせたりして、もしかして自分も簡単にできちゃうかも?という夢を与えてくれるので、良い子のみんなは一度は読むべき。

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    2019年03月20日
  • トラップ・ハウス

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    大学最後の思い出を作るための卒業旅行。
    トレーラーハウスという非日常な環境に気分が高揚していたが、入ったが最後、ガスも水道も止められ、ドアも窓も開かない密室。
    散りばめられた罠に、一人また一人とはまっていく。

    楽しい雰囲気から一転、恐怖の空間へ。
    登場人物たちの変化していく心境がリアルで、読みながらハラハラしました。
    やはり石持さんワールド好き。

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    2019年02月22日
  • 崖の上で踊る

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    復讐のために一致団結し、三人の人間を殺すことに決めた十人の男女。無事一人の殺害を終えた後、なぜか殺害された仲間。犯人はなんのために殺したのか、そして練りに練った復讐計画は無事成し遂げられるのか。ひりひりするような緊迫感が漂うミステリ。
    盤石の計画と強い絆に結ばれた仲間、のように見えた彼らの関係が、疑心暗鬼から瓦解しそうになっていくのがとても危うくてはらはらさせられます。まさしく崖の上。どんどん人数が減っていく中、誰が敵なのか誰が味方なのか。いやいや、誰一人信用できないぞこれは!
    犯人が誰か探し当てる部分はオーソドックスなミステリかと思いきや。プロセスはオーソドックスでも思考回路が……まずは復讐

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    2018年12月08日