石持浅海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルの「鎮憎師」が何だろうと思っていたら、字のごとく「憎しみを鎮める人」
殺人事件が起きれば、被害者を想う人が犯人を憎むのは自然な流れ。
その復讐の連鎖を止めて事件を終わらせる人。
事件を解決する探偵役とは少し違っていて、解決するのではなく終わらせる。
同じようで同じじゃない。
いわゆる探偵的な人の名推理ではなくて、主人公たちが頭を抱えながら事件を考えるので、ミスリードだらけというか、妙に納得してしまったりして、一緒に悩んでしまう感じ。
伏線には気づいていたのに、その違和感を深く考えることができなくて、すっかり騙されました。
今までにないような設定というか角度?
シリーズになってもおも -
Posted by ブクログ
連続殺人犯になってしまった教え子を犯行を止める為に殺してしまった塾講師の高島太一。それを目撃していた塾の同僚達がそれぞれの思惑で事件を闇に葬るため高島を殺す計画を立て、彼一人だけが先に現地入りしたサマースクールを開催する予定の研修所を目指す。この設定なので誰が他の人に気付かれる事なく彼を殺すのかという展開だと思ったら集まった同僚5人の前に現れたのは瀕死の高島。倫理感すっ飛ばした5人が放っておくのがいいか?とどめを刺すのがいいか?刺すにしても出される案に穴がないか?そもそも何故瀕死になっているのか?と議論していく展開は面白かった。真相はピンときたし最後が拍子抜けしたけど途中の会話劇がメインだと思
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Posted by ブクログ
スリッパが勝手に移動する、前から歩いている人に避けられる、ガソリンが勝手に補充される、等の不可思議な超常現象の謎を解いていくミステリ短編集。
ただ本書が特殊なのは、こういう超常現象の謎を解く系は大体「How」だけど、この本は「Why」に根本を置いているのが、個人的には斬新に思えた。
謎は謎のままっていうのもオカルティズムに溢れてて良いよね...!
最初は何か不思議だなーで済んでた話が現象の法則が明らかになるにつれて、ゾッとなる真実が明かされて、急転直下ホラー展開になるのも良き、、、
けれど最後の話である「九尾の狐」は前向きな終わり方で終了し、割と良い読後感...
けれど好きな話は不気味な展開一