石持浅海のレビュー一覧

  • BG、あるいは死せるカイニス

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    不思議な本だった。



    そもそも設定が不思議。
    全ての人類は、女性としてしか生まれず、その中で、
    優秀な人のみが『男性化』という性転換を遂げる。
    しかも、男性化するためには原則として処女ではいけない。

    だから、自分の父親は、姉の母親でもあるとかいう、
    不思議な家族が成り立つ。

    その世界では、男性は生物学的に『優れている』とみなされる。
    たいした仕事でなくても、高給をもらえるが、
    逆に要職は女性で占められる。
    少子高齢化対策のために、男性は
    『暇と金を与えるから、その代わりに沢山の子供を作りなさい』
    という役割となっている。
    男性にとって、性行為はある種の義務でさえある。

    そんなわけで、

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    2010年04月15日
  • 顔のない敵

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    語りつくされた表現だけれど、確かに作家のデビュー作にはその全てがつまっている。
    と、感じさせてくれた一作。

    対人地雷という変わったテーマにいどんだ連作集はどれも、身近にはない地雷というもの、それにまつわる政治や活動、人の思い、残酷さ、貧富、格差、技術、さまざまなものを内包しながら、石持流のさらりとドライな語り口でスマートに読ませる。

    最後の後書きに丁寧に語られた、作者自身の地雷に対する真摯な態度にも感銘を受けた。

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    2010年03月29日
  • 温かな手

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    石持浅海さんの本は初めて。

    もっと硬い文章を書く「本格」系の人かと思ってたけど、いやいや全然違いました。

    柔らかい文章と優しい登場人物。いい雰囲気の作品でした。

    SF的な設定もあるけど、それも鼻につくことないので、SFが苦手な人でも大丈夫。

    短編の連作物で、最後のストーリー展開はちょっと読めてしまったけど、魅力的な文章で最後まで飽きさせません。

    石持さんの他の作品も読んでみよう。

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    2010年03月22日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    全ての人間は女性として生まれ、優秀な人間が男性へと自然に性転換するという世界設定。
    特に優秀な男性「BG」の話を中心に、主人公の少女がそれに巻き込まれていく話。
    世界設定が面白い。そこで繰り広げられる話は幾分単調ながら、少なくはない登場人物がみんなキャラが立ってて、楽しめました。

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    2010年03月07日
  • セリヌンティウスの舟

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    海難事故からの生還で、強い絆で結ばれた6人の仲間。
    その1人が、自殺してしまう。
    残された直筆の遺書、用意した青酸カリの出所は、全て自殺を物語っていた。
    しかし、たった一つの不自然な点から、5人は彼女の自殺に疑問を持つ。
    彼女の死は、本当に自殺なのか?
    ってな話。

    完璧に整った、自殺以外ありえない状況から、一体どうなるのかとハラハラしながら読んだ。途中の行ったり来たりの推理がちょっとヌルかったけど、それも含めて面白い。ちゃんとまとめたラストは予想外。おすすめ。

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    2009年12月18日
  • 月の扉

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    透明な文体で、余計な叙述がない。こういうのを好きな人も多いだろう。僕もそうだが、ずっとこんなのだったら飽きるかもしれない。

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    2018年10月14日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    人間はすべて女性で生まれ、やがて一部の人間だけが男性になる世界。
    そんな特殊な世界で起こる殺人事件。
    「男性化」筆頭候補の優秀な姉を持つ主人公。その姉が殺される。

    特殊な世界観が面白かったです。
    その世界を説明するのに「授業」という形をとっているので、わかりやすいし。
    単に殺人事件で犯人が捕まっておしまい、というのではなくて、どちらかというとそれはおまけで、ちょっと異常な世界にオチがつくのも面白かった。

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    2009年10月04日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    生まれた時はみんな女、出産を経験してのちに男に変化するのが常識の世界。
    主人公の遥と異母姉妹で男性候補の優子が殺される。
    なぜ死ななければいけなかったのか、優子の秘密とは何か。
    男になってしまった女性たちと、それを厭う女性たちの水面下の苦しみが遥を襲う。
    人工による優秀さを望むもの、あたりまえを望むもの、男性からの女性への不理解がまとわりつくミステリ。

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    2009年10月04日
  • 温かな手

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    ほんわか「温かい」ミステリ。ヒトも死ぬし、血も出る。なのに「温かい」んだな。擬態して人間界に住み、ヒトの生命力を吸い取って生きている兄妹 ギンちゃんとムーちゃん。彼らが同居人、寛子と北西くんの周りで起こる事件をなんとも鮮やかな推理で解いていく連作ミステリ。SFちっくな設定なのだけど、そばにいてもいいかも、もしくはいて欲しいかもと思っちゃう。だってどれだけ食べても彼らといる限り太らないんだからね。でも一緒にいても恋人にはなれない…切ないなぁ。

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    2011年08月01日
  • 温かな手

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    数ページ読み始めると、ギンちゃん・ムーちゃんの正体は
    すぐ分かるのですが、ここではあえて伏せておきますね。
    気になる方は是非読んでみて下さいね。
    不思議な力を持つとだけ書きますが、その力が素敵なんです。
    もし自分の周りにこんな力を持つ人がいたら、
    一緒に暮らしてみたいですね。癒されそうです♪

    ギンちゃんと一緒に暮らしているのは、
    大学で生物学を学び助手を務める寛子。
    おっとりしてそうな印象を受けますが、目の付けどころは鋭そう。
    ムーちゃんと一緒に暮らしているのは、
    会社員で交友関係も広い匠。
    とても優しい雰囲気を持っている印象。

    ギンちゃんと寛子、ムーちゃんと匠。
    それぞれが別々の事件に遭

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    2009年10月04日
  • 温かな手

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    私も過剰なエネルギーを吸ってもらいたい。これぞ究極のエステだ。

    でもそのためにはおいしい人でなければならない。
    自分のはおいしいかなと顧みた。


    作成日時 2008年02月09日 11:43

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    2009年10月04日
  • 温かな手

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    ちょっとSFなミステリ。ほのぼのテイストの割には人がガンガン死んでいる。しかも結構シビア。余分なカロリーを吸い取ってくれる存在がいたら私もお願いしたいものだw

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    2009年10月04日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    奇想天外な舞台設定がすごいですね。そしてその中でのきっちりとしたミステリ。伏線の張り方も上手いです。一行も見逃せません。

    ただ、登場人物たちに魅力が無かった点が残念。台詞が硬いので、何かの台本を読んでいるような感じ…。特に主人公のキャラというか、性格が掴めませんでした。他の人物にも感情移入出来ませんでしたし…。

    でも結果的には面白いと思ったので、石持氏の作品はこれからも読んでいきたいです!

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    2010年02月06日
  • 扉は閉ざされたまま

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    ネタバレ

    倒叙もの

    同窓会で集まったメンバーの1人を殺した犯人と探偵役が密室現場の扉の前で頭脳戦を繰り広げていく話

    最後の最後まで開かない扉と、ラストの犯人への探偵役の提示は非常に好みでした。

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    2026年06月11日
  • 夏休みの殺し屋

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    ネタバレ

    今回も結構なお手前でした。
    でも視点が依頼主からだったりしたのが面白かったですね!新しい!!そして依頼した理由に納得!
    表題の夏休みの殺し屋はお二人の依頼が絡みあって読み応えもあって面白かったー!次も楽しみです!

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    2026年06月08日
  • 殺し屋、やってます。

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    各話、主人公の斜に構えた美学をサラリと覗かせるエンドはオシャレ。全体にサクサク読めるショート集だけど、先の展開が読める話も多かったことがミステリとしては残念。

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    2026年05月30日
  • 花嫁と殺し屋

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    ネタバレ

     石持浅海さんの「殺し屋探偵」シリーズ第5作『花嫁と殺し屋』が、今回も嬉しい文庫オリジナルで登場だっ! 薄くて安いからつい買ってしまう(失礼)。

     2組の殺し屋一派の豪華共演というのが固定フォーマットになりつつある。第1の殺し屋・富澤一派と、第2の殺し屋・鴻池一派。毎回、邂逅しそうでしない両派だが、今回は…いくら作り話でも、そんなのありか???

     富澤の仕事「一礼」。「苦しまずに死なせてくれ」という条件の依頼だが、そもそも依頼するなっての。連中は淡々と仕事するだけだから、もう慣れたけども、依頼者の思考回路が理解できん。突っ込みどころだらけの、これぞ石持作品。

     鴻池の仕事「生きていたら」

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    2026年05月28日
  • 夏休みの殺し屋

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    この作者さんによる「殺し屋」シリーズ、4冊目。
    今回もまた短編4つに中編がひとつ。

    最初の「近くで殺して」は一応主人公の富澤のお話。
    同業者はどうなっているのかと思っていたら、次の「人形を埋める」はその鴻池のお話。
    これまでは標的の何気ない行動の謎にこだわっていた二人だったが、今回はそこから殺害を依頼してくる相手の理由まで辿られるという流れに。
    ドライで理詰めがこのシリーズの良さではあるが、依頼者に焦点が当たり、その人があまり感心できないような人だったりすると、お金が入ってくれば何でもいいのよというドライさはちょっと感じ悪いかなあ。

    3つ目の「残された者たち」は若干変化球。直接殺しの場面が

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    2026年05月27日
  • 花嫁と殺し屋

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    好きなシリーズの新刊。
    そろそろ飽きたかな、と思いつつも発売日に買うていう。
    今回も捻った、予想の上をいく、というか予想できない展開が面白い。
    このまま次の作品も淡々と進んでいってもらいたいような、ドカンと大問題や確信に切り込む話を持ってきて欲しいような。

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    2026年05月24日
  • 扉は閉ざされたまま

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    読書系YouTubeの「ほんタメ」で紹介されていたミステリー小説。
    面白そうだなとおもったので読んでみた。

    中身はタイトルの通り、密室殺人のお話。なんだけど、最後まで現場の扉は閉ざされたままで進んでいくという変わったストーリー。そもそも現場である部屋の扉が開いていないので、死体すら発見されていない。いや、むしろ「ただ中で寝てるだけなんじゃないの」と思ってダラダラする時間が結構長い。異色のミステリーだ。

    登場人物は大学時代のサークルの仲間たち。卒業からしばらく経ち、数年ぶりに同窓会を開くことになる。舞台はサークル仲間の祖父が所有していた、豪華な洋館。現在は仲間の兄がレストラン兼ペンションとし

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    2026年05月24日