石持浅海のレビュー一覧

  • 温かな手

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    ちょっとSFなミステリ。ほのぼのテイストの割には人がガンガン死んでいる。しかも結構シビア。余分なカロリーを吸い取ってくれる存在がいたら私もお願いしたいものだw

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    2009年10月04日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    奇想天外な舞台設定がすごいですね。そしてその中でのきっちりとしたミステリ。伏線の張り方も上手いです。一行も見逃せません。

    ただ、登場人物たちに魅力が無かった点が残念。台詞が硬いので、何かの台本を読んでいるような感じ…。特に主人公のキャラというか、性格が掴めませんでした。他の人物にも感情移入出来ませんでしたし…。

    でも結果的には面白いと思ったので、石持氏の作品はこれからも読んでいきたいです!

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    2010年02月06日
  • 殺し屋、やってます。

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    キャラクターが個性的で、本業と副業(殺し屋)を業務としてこなしているのが面白かった。

    殺しの場面はあっさりカットされていて、殺害対象者の珍行動や殺害依頼されるまでの背景を追ったミステリーっぽい話の展開。

    短編なので読みやすいけど、同じ説明部分もあり、続けて読むと少し単調感があった。仲介役の2人の視点からの話や、何で殺し屋業をしているのかの背景も知りたかった。

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    2025年11月30日
  • 扉は閉ざされたまま

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    面白い構成の殺人ミステリーです。
    あらすじにも記載の通り、犯人も殺害方法もトリックも最初から明らかにされていて、動機だけが不明な状況から謎解きが進んでいくという、あまりない展開で新鮮な感覚でした。

    細かな伏線が最後に一気に回収されて犯行動機が明らかになり、ミステリーの醍醐味を感じられます。

    さらに、犯人と探偵役とを何とも絶妙で因果な関係に配置しているところが秀逸で、本作の魅力を膨らませています。

    ただ、全体の流れが素晴らしい一方でちょっとだけ残念なのは、謎解きの論理構築が甘く、探偵役の推理において憶測の域を出ない箇所が散見される点です。
    この辺りを詰めるとストーリーを乱す結果となって、読

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    2025年11月27日
  • 「真」犯人

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    ネタバレ

    死体の発見者たちが、犯人だと思った人を庇うために、犯人をでっちあげようと右往左往する。

    最初から勘違いなわけで……
    前提が違うとシュールだなあ。
    「芸術家」ってなんだろう。

    で、いちばん気になったのは「書生さん」って、誰のお子さん? 今までのシリーズものに出てきた誰かかなあ。「さすがは、あの方の息子さんだ」とか思わせぶりな台詞があると、気になってしまう。

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    2025年11月20日
  • パパたちの肖像

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    子育てに関するパパ(ママも)の苦悩の短編集。
    「俺の乳首からはおっぱいは出ない」がお気に入り。上手く子供をあやす事が出来ない。筋肉を鍛えておっぱいを出すチャレンジ。物凄い馬鹿馬鹿しいけど、妙なリアリティがある。
    他もほぼハッピーエンドだし、面白く読めた。

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    2025年11月20日
  • 「真」犯人

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    芸術家の卵たち9人が暮らす芸術村には、村長と番頭、寮母と丁稚(私)と居候の書生(大学生)が暮らしている。

    ある日、スタッフの私が発明家エジソンさんの荷物を届けに行くと血だまりの中で死んでいて、隣りには恋人で歌人の小町さんが倒れていた。
    殺したのは小町さんであり、彼女を犯人にしたくないと言う村長は、私にアーティストの写楽さんを犯人にするよう指示するのだが…。

    私の過去にも驚いたのだが、犯人を決めてそのように計画を練るという村長に乗るのも如何なものか…と思っていると案の定、書生には勘づかれていたではないか…と、この後から怒涛のように繰り広げられる模様に驚く。

    結局、芸術村存続のために練り上げ

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    2025年11月16日
  • 月の扉

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    ネタバレ

    いいね。序盤からハイジャック事件が起こり、月の向こう側へ行こうとする怪しげな儀式が匂わされ、グッと惹き込まれる。
    キーとなる石嶺のカリスマ性については、直接的な表現を避けて周りの評価に押し留めているので説得力は薄いが、どう表現しても胡散臭くなるので仕方がないのだろう。
    立て篭もり犯も予想外の殺人事件が密室状況で起こる。こちらはオマケのようなものか。
    物語は唐突に予想外の結末を迎えるが、すべての事件は石嶺の危うい思想がトリガーとなっているという構成が上手い。偶然も偶然で終わらせない。幻想的なラストもギリギリあり得そうな範囲を攻めている。

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    2025年11月07日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    贅沢なアンソロジー。楽しんだ。けど、「自分の得意分野にキャラを当てはめた二次創作」な人と、「世界観を使った一つの作品」に落とし込めた人との落差は感じた(解釈違いというやつだろう、正直、なんじゃこりゃ、な話もあった)。「ティエリー・ボナール最後の戦い」と「晴れあがる銀河」が好き。第二弾も読みたいな。まだまだいるのでは、好きなプロ。

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    2025年11月05日
  • 「真」犯人

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    ネタバレ

    アーティストの卵が共同生活する芸術村が舞台の話。
    誰を犯人にするか?の考察はなかなか目新しい感じがしたけど、結末は意外にしっとりまとまっていてなんだか爽やかだった。
    アーティストの集まりならもっと破天荒な人が出てきてもよさそうだけど、みんなけっこう普通な価値観の人たちだったなあ。

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    2025年10月30日
  • あなたには、殺せません

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    ネタバレ

    相変わらす間突拍子もないもんを書く作家さんだなぁ。一話目を読んで『いや殺すんかーい』とツッコミ、二話目を読んで『いや殺されるんかーい』とツッコミ。で、他にどんなバリエーションが出てくるのかを楽しみに最後まで読んでしまう。飽きさせない本ではある。無理がある、とも思ったけど。

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    2025年10月23日
  • パパたちの肖像

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    ネタバレ

    【収録作品】
    「ダディトラック」 外山薫 
    「俺の乳首からおっぱいは出ない」 行成薫 
    「連絡帳の父」 岩井圭也 
    「世界で一番ありふれた消失」 似鳥鶏 
    「息子の進学」 石持浅海 
    「髪を結ぶ」 河邉徹 
    「そういう家族がそこにある」 カツセマサヒコ

    それこそ多様性を認め合うことが大切だと思わされる。自分の意識も更新しないといけない。
    家族の形に正解はない。
    今うまくいっていても将来的に良い関係が続いているとは限らないし、どんなに大切に育てたつもりでも思うとおりに子どもが育つわけではない。
    せめて、今自分ができる最善と思うことを誠実にするしかないのだろう。

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    2025年10月08日
  • パパたちの肖像

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    共働き育児経験者なら昔の自分達夫婦を思い出し、未経験者にはこんなものなのかと思わせる小説。
    物語はかなりデフォルメされているが、子育てにおいて父親は母親には絶対的に敵わないという事は、当然のように再認識させてくれた一冊だった。
    軽く読むにはちょうど良いと思う。

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    2025年09月21日
  • パパたちの肖像

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    ネタバレ

    2025/08/20予約2
    母親はお腹の赤ちゃんと十月十日一緒に過ごすからこそ、だんだん母になっていく。その姿を見ているだけでは父親になれないんだな。この7人の父親は、その家族にとってのあるべき姿というより、ありたい姿を試行錯誤しながら進んでいく、とても今どきの夫婦だと感じた。
    最後の「そういう家族がそこにある」、これは2人で考え専業主婦を選んだ家族の話で、主人公のパパにいい友人がいて救われる。誰にも外から見えない悩み葛藤があるよね。
    面白い視点の本だった。

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    2025年09月15日
  • 女と男、そして殺し屋

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    ネタバレ

    表題作は長くてダレたが、他の短編は良かった。
    特に「父の形見」が面白かった。探偵関係なかったけど。

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    2025年09月11日
  • 夏休みの殺し屋

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    二組の殺し屋、この夏は、暑い。こんな時に読むのは良いかも、塚原の「依頼が来たぞ」から始まる物語。どんな依頼かと思う、殺し方もいろいろある変わらず楽しめる。

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    2025年09月09日
  • 夏休みの殺し屋

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    よく読んでた作家さんの本で、装丁が好みだったので手に取った本。相変わらずとんでもない設定の本書くなぁと思っていたらシリーズだったらしい。なんとなーく読んでたけど、最後の一編がすごく面白かったので、早速最初から読んでみよう。

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    2025年08月29日
  • 風神館の殺人

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    ネタバレ

    爆発的ヒットになった家庭用風力発電機が低周波ノイズが出て偏頭痛で悩まされたり、自殺者まででた世界。企業は罪を認めないので、被害者遺族など10名が、企業の開発者や幹部を暗殺する計画を立てる。

    物語冒頭で速攻開発者が死んでるところからスタート。その館の中で10名が1人づつ死んでいく、連続殺人が発生する。

    1人目は開発者だったので、仲間に思えず殺した女。暗殺を成功させるために、開発者はそもそも会社側だから死んで当然という主張をするメンバーもでた。別の女はこっそりその開発者と付き合っており、その主張をするメンバーと開発者を殺した殺人犯を殺す。

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    2025年08月25日
  • 女と男、そして殺し屋

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    殺し屋が2人いる。お互いに相手の事は知らない。でも物語は1つになっている所が良い。昔 近所で姉の彼を妹が奪ったと言う事があった。姉は一生結婚しなかった。この物語と同じ現実はこんなことも有り本の世界だけではない。もし自分の家の中での事であれば、親の気持ちとして殺し屋を頼む?最後は何かすっきりしない。

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    2025年08月21日
  • 殺し屋、やってます。

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    ネタバレ

    石持浅海さんらしい、読みやすい短編集でした。

    主人公が副業として殺し屋をしてますが、基本あっさりしていて、殺しのシーンもサラッと書かれています。何故殺されるのか、などの理由は知らないので単調に同じことを繰り返す感じで、そこに気になる謎があり、それを主人公が解いていく、という流れで進みます。面白い着眼点の謎だったので、楽しく読めました。
    ただ、殺される側のことを考えたら、こんなにあっさりと理由も分からず殺されることになったら怖いな、と考えてしまいましたね。本の中の話しだから、受け入れられるというか。
    まだまだ続いているみたいなので読んでいきたいです。

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    2025年08月19日