石持浅海のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ安定した筆力に安心して読むことができる。今までの密室空間は、嵐の中の孤島パターンが多かったが、本作ではNCFという存在を出すことによって上手く処理をしている。
探偵役のNCF幹部と日本人のフジが協力して、上手く問題を解決していく。ただ、伏線の張り方が甘いのか、ミスリード部分が不発化し、一本道に近く見える。
その分、読みやすいとも言えるが、どんでんさんが返されたイメージはなく、淡々と終わってしまった印象だ。世界観やキャラクターとしては、唸らされるが、トリックとしては微妙に感じられる。
そもそも、二階から落ちたくらいで死ぬとは限らないが。勿論、運が悪ければありえるが、そこに至るまでもちょっと強引さが残る。 -
Posted by ブクログ
北アイルランドと南アイルランドの和平が間近に迫る情勢下、
とあるホテルに偶然集まった面々。
そこで、NCF(北アイルランドの過激派組織)のメンバーが
殺されるという事件が起きる。
NCFの他のメンバーの意向により警察の手を借りず自分たちで
事件を解決することになり、その中で、日本人科学者のフジが
論理的に事件の真相に近づいていく、という感じのミステリ。
政争が絡んだものだと読みにくいかなーと当初は敬遠してたんだけど
そんなに難しくもなく、程よく分かりやすい説明のおかげで
背景もすんなりと頭に入ってきて物語の邪魔にならなかった。
事件の解決への道のりも私の好きなタイプでした。
どんでん返しではなくて、少しずつ可能性を絞り込んでいって
真相に達するという形のもの。
もっと早く手にしておけばよかったなと思った一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレギンちゃん&ムーちゃん。
人間からエネルギーを摂取する謎の生物。だけど、とても冷静で論理的で慧眼。
文字通り、目の付け所が違うのかも。
それぞれの同居人である畑寛子・北西匠が巻き込まれるトラブルを解決へと導いていく。
「白衣の意匠」
畑寛子の研究室で起きた事件。何故か被害者は寛子の白衣を着ていた。
「陰樹の森で」
傷心の寛子の為、仲間たちが寛子とギンちゃんをキャンプへ誘うも事件が起こる。
「酬い」
ムーちゃんも被害に遭った、満員電車の痴漢が殺される。
解決後に「でたらめ」と言い放つムーちゃんだが、あくまで論理的なのでそれが真相だったりする。
『不思議の足跡』にも収録されてた話だよな。
「大地を歩む」
北西の友人であり陸マイラーでもある国元が殺された。財布には何故か多額の現金が入っていた。
この話もムーちゃんの解決はでっちあげだったりするけど、結局真相なんだよな。基本的にその場が収束できればいいというスタンスの謎解きなんだろう。
「お嬢さんをください事件」
寛子とギンちゃんが出会う話。何故倉科は姿を消したのか。
「子豚を連れて」
北西&ムーちゃん、畑&ギンちゃんが出会うことに。
待ち合わせの風車の前で、子豚を連れた女性について語るムーちゃん。
「温かな手」
そして姿をくらますギンちゃん&ムーちゃん。