石持浅海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
夜の水族館で一人残業をする男。頻発する水槽の温度異常。そして突然訪れる死。
物語はその数年後。水族館に脅迫のメールが届く。悪意があるのかないのかわからない悪戯が水槽に繰り返され、振り回される職員。しかし「悪戯ではすまない」死体が発見される・・・
この人文章のプロット力がすごいなあ・・・殺人なり事件なりが起こるものの、その事件の不可能性とかそういうところは比重を軽くして「何故そんなことが起こったのか?」という原因の謎、というところに焦点を置く手法は毎度毎度感心させられます・・・おもしろいわ~。
結構多作みたいなのでしばらくこの人の作を読みふけりまくりたいと思います。
ところで、本作のラスト -
Posted by ブクログ
この方の本を読むのは3冊目。
読んだのは月の扉、水の迷宮。
いや~、座間味君。いいですね~。
月の扉では、かなり唐突に強引な展開で
主人公(?)の女性を乗っ取った感じで驚きましたが
やっぱり、あれは彼が主人公だったんでしょうかね??
この作品では彼の魅力がいっぱいでした。
3冊のうちでダントツ一番良かったです。
短編集なのだけど、ひとつひとつのボリューム、
まとまりがちょうど良く、テンポ良く一気に読んじゃいました。
最後の彼のひとことがまた何とも良いです。
多分、この短編集を読んだ後に彼の登場シーンを知るという意味で読んだのなら月の扉の評価はもっと高評化にしていたかもしれません。 -
Posted by ブクログ
不思議な本だった。
そもそも設定が不思議。
全ての人類は、女性としてしか生まれず、その中で、
優秀な人のみが『男性化』という性転換を遂げる。
しかも、男性化するためには原則として処女ではいけない。
だから、自分の父親は、姉の母親でもあるとかいう、
不思議な家族が成り立つ。
その世界では、男性は生物学的に『優れている』とみなされる。
たいした仕事でなくても、高給をもらえるが、
逆に要職は女性で占められる。
少子高齢化対策のために、男性は
『暇と金を与えるから、その代わりに沢山の子供を作りなさい』
という役割となっている。
男性にとって、性行為はある種の義務でさえある。
そんなわけで、 -
Posted by ブクログ
数ページ読み始めると、ギンちゃん・ムーちゃんの正体は
すぐ分かるのですが、ここではあえて伏せておきますね。
気になる方は是非読んでみて下さいね。
不思議な力を持つとだけ書きますが、その力が素敵なんです。
もし自分の周りにこんな力を持つ人がいたら、
一緒に暮らしてみたいですね。癒されそうです♪
ギンちゃんと一緒に暮らしているのは、
大学で生物学を学び助手を務める寛子。
おっとりしてそうな印象を受けますが、目の付けどころは鋭そう。
ムーちゃんと一緒に暮らしているのは、
会社員で交友関係も広い匠。
とても優しい雰囲気を持っている印象。
ギンちゃんと寛子、ムーちゃんと匠。
それぞれが別々の事件に遭