石持浅海のレビュー一覧

  • 顔のない敵

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    地雷撤去に携わる人たちの中で起こる殺人。
    心情的に理解しかねる部分はあるものの、重いテーマを分かりやすく紹介してあり、薄いわりに内容が濃い。

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    2011年08月25日
  • 賢者の贈り物

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    誰も死なないミステリー。
    「磯風さん」については、あとがきを読んでからもう一度読み直すと、また面白いです。

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    2011年06月05日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    女性の中で優秀な人が「男性化」する社会。生まれる人類は全て女。
    創造するだけぞっとする、なんかよしながふみの大奥みたい。
    あれれ、読み終わってから時間経つとなかなか思い出せなくなってしまう内容、でもすらすら読めたミステリ。
    この作者さんは性別にチャレンジするのが好きなのかしら。

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    2011年03月17日
  • 水の迷宮

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    夜の水族館で一人残業をする男。頻発する水槽の温度異常。そして突然訪れる死。
    物語はその数年後。水族館に脅迫のメールが届く。悪意があるのかないのかわからない悪戯が水槽に繰り返され、振り回される職員。しかし「悪戯ではすまない」死体が発見される・・・

    この人文章のプロット力がすごいなあ・・・殺人なり事件なりが起こるものの、その事件の不可能性とかそういうところは比重を軽くして「何故そんなことが起こったのか?」という原因の謎、というところに焦点を置く手法は毎度毎度感心させられます・・・おもしろいわ~。

    結構多作みたいなのでしばらくこの人の作を読みふけりまくりたいと思います。

    ところで、本作のラスト

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    2019年01月16日
  • 心臓と左手~座間味くんの推理~

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    この方の本を読むのは3冊目。
    読んだのは月の扉、水の迷宮。

    いや~、座間味君。いいですね~。
    月の扉では、かなり唐突に強引な展開で
    主人公(?)の女性を乗っ取った感じで驚きましたが
    やっぱり、あれは彼が主人公だったんでしょうかね??

    この作品では彼の魅力がいっぱいでした。

    3冊のうちでダントツ一番良かったです。

    短編集なのだけど、ひとつひとつのボリューム、
    まとまりがちょうど良く、テンポ良く一気に読んじゃいました。
    最後の彼のひとことがまた何とも良いです。

    多分、この短編集を読んだ後に彼の登場シーンを知るという意味で読んだのなら月の扉の評価はもっと高評化にしていたかもしれません。

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    2010年09月25日
  • 顔のない敵

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    「地雷」と「ミステリー」なんて相容れない。
    そう読む前に思っていたのに、そんなことは全くなかった。
    時代の移り変わりと共に、さまざまな登場人物の思いが描かれていて、何だかやりきれない気持ちにもなったが、非常に良かった。
    あらすじで難しそうだと避けずに、読んでみて欲しいと思う。

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    2010年06月22日
  • セリヌンティウスの舟

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    マンションの一室という、狭い空間で話が進んでいく。少々ファンタジー的要素があるが、違和感なく最後まで飽きずに読めた。

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    2010年06月02日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    特殊な世界観の中での話しなのでそういう世界なんだからと思えば
    なんでも許せるんじゃないでしょうか。

    なかなか面白くドキドキしながら読めました。
    あまり期待せず読んだ分、余計に評価が高いです!

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    2010年05月12日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    不思議な本だった。



    そもそも設定が不思議。
    全ての人類は、女性としてしか生まれず、その中で、
    優秀な人のみが『男性化』という性転換を遂げる。
    しかも、男性化するためには原則として処女ではいけない。

    だから、自分の父親は、姉の母親でもあるとかいう、
    不思議な家族が成り立つ。

    その世界では、男性は生物学的に『優れている』とみなされる。
    たいした仕事でなくても、高給をもらえるが、
    逆に要職は女性で占められる。
    少子高齢化対策のために、男性は
    『暇と金を与えるから、その代わりに沢山の子供を作りなさい』
    という役割となっている。
    男性にとって、性行為はある種の義務でさえある。

    そんなわけで、

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    2010年04月15日
  • 顔のない敵

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    語りつくされた表現だけれど、確かに作家のデビュー作にはその全てがつまっている。
    と、感じさせてくれた一作。

    対人地雷という変わったテーマにいどんだ連作集はどれも、身近にはない地雷というもの、それにまつわる政治や活動、人の思い、残酷さ、貧富、格差、技術、さまざまなものを内包しながら、石持流のさらりとドライな語り口でスマートに読ませる。

    最後の後書きに丁寧に語られた、作者自身の地雷に対する真摯な態度にも感銘を受けた。

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    2010年03月29日
  • 温かな手

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    石持浅海さんの本は初めて。

    もっと硬い文章を書く「本格」系の人かと思ってたけど、いやいや全然違いました。

    柔らかい文章と優しい登場人物。いい雰囲気の作品でした。

    SF的な設定もあるけど、それも鼻につくことないので、SFが苦手な人でも大丈夫。

    短編の連作物で、最後のストーリー展開はちょっと読めてしまったけど、魅力的な文章で最後まで飽きさせません。

    石持さんの他の作品も読んでみよう。

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    2010年03月22日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    全ての人間は女性として生まれ、優秀な人間が男性へと自然に性転換するという世界設定。
    特に優秀な男性「BG」の話を中心に、主人公の少女がそれに巻き込まれていく話。
    世界設定が面白い。そこで繰り広げられる話は幾分単調ながら、少なくはない登場人物がみんなキャラが立ってて、楽しめました。

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    2010年03月07日
  • セリヌンティウスの舟

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    海難事故からの生還で、強い絆で結ばれた6人の仲間。
    その1人が、自殺してしまう。
    残された直筆の遺書、用意した青酸カリの出所は、全て自殺を物語っていた。
    しかし、たった一つの不自然な点から、5人は彼女の自殺に疑問を持つ。
    彼女の死は、本当に自殺なのか?
    ってな話。

    完璧に整った、自殺以外ありえない状況から、一体どうなるのかとハラハラしながら読んだ。途中の行ったり来たりの推理がちょっとヌルかったけど、それも含めて面白い。ちゃんとまとめたラストは予想外。おすすめ。

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    2009年12月18日
  • 月の扉

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    透明な文体で、余計な叙述がない。こういうのを好きな人も多いだろう。僕もそうだが、ずっとこんなのだったら飽きるかもしれない。

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    2018年10月14日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    人間はすべて女性で生まれ、やがて一部の人間だけが男性になる世界。
    そんな特殊な世界で起こる殺人事件。
    「男性化」筆頭候補の優秀な姉を持つ主人公。その姉が殺される。

    特殊な世界観が面白かったです。
    その世界を説明するのに「授業」という形をとっているので、わかりやすいし。
    単に殺人事件で犯人が捕まっておしまい、というのではなくて、どちらかというとそれはおまけで、ちょっと異常な世界にオチがつくのも面白かった。

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    2009年10月04日
  • BG、あるいは死せるカイニス

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    生まれた時はみんな女、出産を経験してのちに男に変化するのが常識の世界。
    主人公の遥と異母姉妹で男性候補の優子が殺される。
    なぜ死ななければいけなかったのか、優子の秘密とは何か。
    男になってしまった女性たちと、それを厭う女性たちの水面下の苦しみが遥を襲う。
    人工による優秀さを望むもの、あたりまえを望むもの、男性からの女性への不理解がまとわりつくミステリ。

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    2009年10月04日
  • 温かな手

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    ほんわか「温かい」ミステリ。ヒトも死ぬし、血も出る。なのに「温かい」んだな。擬態して人間界に住み、ヒトの生命力を吸い取って生きている兄妹 ギンちゃんとムーちゃん。彼らが同居人、寛子と北西くんの周りで起こる事件をなんとも鮮やかな推理で解いていく連作ミステリ。SFちっくな設定なのだけど、そばにいてもいいかも、もしくはいて欲しいかもと思っちゃう。だってどれだけ食べても彼らといる限り太らないんだからね。でも一緒にいても恋人にはなれない…切ないなぁ。

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    2011年08月01日
  • 温かな手

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    数ページ読み始めると、ギンちゃん・ムーちゃんの正体は
    すぐ分かるのですが、ここではあえて伏せておきますね。
    気になる方は是非読んでみて下さいね。
    不思議な力を持つとだけ書きますが、その力が素敵なんです。
    もし自分の周りにこんな力を持つ人がいたら、
    一緒に暮らしてみたいですね。癒されそうです♪

    ギンちゃんと一緒に暮らしているのは、
    大学で生物学を学び助手を務める寛子。
    おっとりしてそうな印象を受けますが、目の付けどころは鋭そう。
    ムーちゃんと一緒に暮らしているのは、
    会社員で交友関係も広い匠。
    とても優しい雰囲気を持っている印象。

    ギンちゃんと寛子、ムーちゃんと匠。
    それぞれが別々の事件に遭

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    2009年10月04日
  • セリヌンティウスの舟

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    話は閉塞的な空間で淡々と進んでいく。さいしょはなんか微妙だと思ったけど
    後半一気にのめり込んだ。美しい。だけど悲しくて。悪意の不在を証明しようとする、人を信じるミステリー。

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    2009年10月07日
  • 温かな手

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    私も過剰なエネルギーを吸ってもらいたい。これぞ究極のエステだ。

    でもそのためにはおいしい人でなければならない。
    自分のはおいしいかなと顧みた。


    作成日時 2008年02月09日 11:43

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    2009年10月04日