石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレまだたったの第3弾だというのに、ずいぶん遠くまで来てしまった気がする。
最初から殺人事件とかあったけれども、それは人の心の行き違いとか思惑の捻じれだったりと、事件の引き金を引くのは人の心だったような気がするけど、今回は殺人事件がないのに読んでいてうすら寒く感じるのは、マコトと人のつながりが希薄になってきたような気がするから。
もしかするとマコトは変わっていないのかもしれない。
「西一番街テイクアウト」の香緒に対する態度。
弱いものは徹底して守ってやるってところは、「少年計数機」の頃と変わっていない。
いやむしろ、思わぬキングの優しさにびっくりだったが。
でも「少年計数機」の時の、お互いを思いやるからこそ距離を置かなければならない切なさみたいなものが、今回はない。
マコトの恋も、まあ、ちょっとよくわからない。
レイヴで盛り上がっていたからとか、見た目が好きだからとか、そんな感じにしか取れなかったなあ。いくら言葉を尽くしたところで。
マコトは人と心の交流をして何ぼなのだから、派手な事件じゃなくていい。
そこのところをきっちり書いてほしいと思った。
だから「西一番街テイクアウト」のマコトとキングとサルの3人が、それぞれに何かを背負いながらタッグを組んで、体一つで勝負する話がよかったな。
お母さんや商店街の人たちもよかったし。
自分たちの相手にだってそれぞれの正義ってものがあって、今回はこっちが次回は向こうが勝つってことでいいだろうという、やらせではなくて、本気だからこそのそういう棲み分けが書かれているところも良し。
キングはさておき、タカシは結構好きかも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアラサー恋愛短編集。劇的ではない、ほんのりハッピーなお話が多いので爽やかに読めます。寝る前に一編ずつ読むのにも良さそう。
『ふたりの名前』なんにでも所有権を明記する同棲カップルが猫を飼うはなし。
『誰かのウェディング』退屈な結婚式で出逢ったプランナーの恋。
『十一月のつぼみ』花屋で交わされる視線、乾いた日常に潤いを与える存在、捨てることのできない現実の価値。良くも悪くも転びきらない切なさがリアル。
『声を探しに』ポップな印象だけど、琴線に触れる言葉もあった。かわいいカップル。
『昔のボーイフレンド』元サヤに戻る話。
『スローガール』ほんとうの嘘でも、似たのがあったな、文脈を読めない美人のはなし。今回は会話がスローな純真美女とプレイボーイとのハートフルラブ。
『1ポンドの悲しみ』遠恋カップルの一月ぶりの逢瀬。この方の書くセックスはかなり官能的だけど不愉快にならないのは男性目線のエゴや押し付けがましさを見せないからかな。
『デートは本屋で』本好き女子とコピー機営業の初デート
『秋の終わりの二週間』愛情溢れる歳の差カップル。
『スターティング・オーバー』元仕事仲間たち三人が月日を経て成長させた恋愛観を交換する。