石田衣良のレビュー一覧
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未成年者による殺人事件が題材。
主人公は犯人の兄。
犯罪を犯してしまった者の家族の感情を取り上げているのが僕には新鮮でした。
ただ途中から、
かなり物語チック(完全なフィクション、エンターテイメントと言い換えれる)になるのでリアリティは薄れます。
僕にはそっちの方が良かったので、
読み易かったし単純にミステリーとして楽しめました。
心に残った台詞は
『愛とは相手を支配することだから』
言葉だけ見ると有り得ないし気持ちが悪いけど、
でも実際、僕から見るとそんな関係のカップルや夫婦、
親子がたくさん居るから引っかかったんだと思う。
(本人達がどう思ってるかは別の話。)
とにかく、なかなか読み易く面白いミステリーだと思います。 -
Posted by ブクログ
人生で追い込まれた人達が撃つ、最後の反撃を描いた物語。
『反撃』と言ってもそれが必ずしも正義では無いし、
現状をひっくり返すものばかりじゃない。
例えるなら『線香花火』。
火玉がポトリと落ちる寸前に一度だけバチッと爆ぜる事がある。
それは。とても美しかったり力強かったりする。
しかし、ポトリと落ちる事は避けれない。
この作品はそんな最後のバチッを描いている物語の短編集です。
よく知らないですが、
こういう小説もフィクションと言えどリアリティを持たすために取材をして、
事実を参考に書いてる事が多々あると思います。
そう考えると世の中には僕の知らない世界がまだまだあるンだと知らされました。
あと、石田衣良の書く小説に出て来る『追い込まれた人』って、
ほぼ借金で首が回らなくなった人なんですよね。
この作品も例外なくそんな感じ。
下手な精神的苦痛を題材にした作品より、
よほどリアリティがある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ装丁がとても綺麗ですよね。
そこにまず惹かれました。
現代版『人間失格』と解説にありましたが……
そうでもないかな??というのが率直な感想です。
魅力的な3人の女性の間をフラフラする成功者の男の物語。
女性陣はとっても魅力的に描かれているのですが
肝心の中心となる主人公の男の魅力がイマイチ伝わらない。
仕事で成功していて、ハンサムで、セックスが上手くて……ってのはわかるんだけど、どうしてここまで女にモテるのか?
単に金と見た目で女をいいようにしてるだけに見えました。個人的な意見ですが……。
千映がいくら運命の女だとか肌の合う相手と言われても
中年になって二十歳以上も年下の女の子と
そういう関係になったら、そりゃあ舞い上がるよなあ
くらいにしか思いませんでした。
恐ろしいくらい肌と肌が合う運命の相手と出会ってしまった、という設定に期待していたのに、中年の男性と、その相手が若い女の子だったから、こういう受け取り方をしてしまったのかもしれない。それは私の感じ方が悪いですね。
しかもまたその千映っていう若い女が、
魅力的というより、ものすごく胡散臭い。
まず父親の話から怪しいし、
幼いころのトラウマで男性恐怖症、みたいなこと言ってるのに
主人公にアタックしまくりじゃねーか。
そのアタックのやり方が完全にプロだし。
これで天然とか言っちゃう?
この女は絶対に何かある!!
悪い父親と実はグルで、偽りの経歴と偽名で
色んな会社を回ってはそこの社長をたぶらかして
脅して金を奪って生活してるんじゃないか、とか
色々考えていたんですが、最初の胡散臭い設定は
本当だったのかな?この終わり方だと。
なーんだ。ガッカリ。
千映の秘密ってなんだろうってずっと思ってたのに。
結局それかい。胡散臭い話は本当やったんかい。
うーん、そうかあ。そうなのか。
千映は本当に純粋でウブな処女だったのかしら?
ウブさを出したいがためのああいうキャラクターだったのかな?
高級料理店に行ったら「こんなのはじめて」
高級ホテルに行っても「こんなのはじめて」
いいセックスをしても「こんなのはじめて」
「こんなのはじめて」
を連発する女ほど、なんか信用ならない感じがしますけどねえ。フーン。
本当にこれは男性の理想がすべて詰まっている物語なのではないでしょうか。
奥さんは美人で理解ある賢い妻。夜の営みもちゃんとある。主人公との間に子供はなし。
4年の付き合いになる愛人も美人で、セクシーボディで
男をメロメロにする色気があって、エッチにも
積極的で奥さんにも理解あって本当に申し分のないできた愛人ですよ。
なんせ周りにいる男たちみんなが彼女の裸を妄想するくらいですからね。
この愛人がすっっっごくムカついた!!!
「私は奥さんとうまくいっているアナタが好きなの。
だから奥さんを大事にしてあげてね。もちろん、私のことも可愛がってくれなくちゃだめよ。ウフ」
みたいなことをぬかしやがるトンデモ女。
こういうこと言うやつ、だーいっっっ嫌い!!!
男にとって理解ある素晴らしい愛人ってこんななのか。ケッ。
不倫を美談にするなっつーーーーの!!!
愛人っていう立場がそんなにエラいのかよ。
奥さんを傷つけることしているくせに
その奥さんを幸せにしてあげてってどのツラ下げて言ってんだアホ。
なんでお前が妻よりも上の立場にいるんだっつーの。
「奥さんと上手くいってるアナタが好き」??はあ???
こんな事言う奴よりは
「奥さんと今すぐ別れて!それで私と結婚して!!」
って怒ってわめき散らす女の方が、まだわかりやすいし可愛げがある。
こういう「私理解あるのよ、その辺の低レベルの女共とは違うのよ」的なセリフを吐く女本当に嫌いです。胸糞悪い。
奥さんは奥さんで、自分も浮気してたというオチ。
とくに激しい言い争いなどもなく、離婚で終わり。
別れ話のシーンとくに見どころなし。
終始冷静で良い女で良い妻で居続けた奥さんでした。
そんな奥さんが怒りに髪を振り乱すシーンとかあれば良かったのに。
乱れてたのはセックスの時だけでした。
セクシー愛人が去っていくシーンも
ありきたりというかなんというか、静かな修羅場という感じ。
面白くもなんともない。
女性が髪振り乱して怒るより、冷静に冷めた声で
責められた方が男性は怖いのかな?
最後は3人の女性すべてが主人公のもとから去って行って
しまうのですが、かろうじて仕事は失わなかった模様。
主人公の友人の男は、同じように浮気して
妻も愛人も仕事も失ったのに、主人公には仕事が残った。
その友人の男の方をメインにしたほうが面白かったんじゃないかと思ってしまいました。
3人の女性の間で浮かれまくる主人公の話を
延々読まされて、さあこれはどうやって主人公が
地獄に堕ちてくれるのかと期待していただけに
ちょっとこの終わり方では、納得できません。
終わり方もさらに主人公が残念な感じ。
主人公のアホさが顕著に出たラストシーンでした。
これを男の愚かさとか、可愛さとか言えるほどの
余裕はまだ私にはなかったです。
千映の最後もあれでよかったのかな?
子供授かっていなくなっちゃうなんて。
主人公に迷惑かけたくないから、って
このストーリーはどんだけ主人公の男に都合よく出来てるんですかッ!!
でも、責められるよりいなくなられたほうが
精神的に辛いのかな?
そういう意味では、主人公はどん底に堕ちたといえるのでしょうか。
わかりやすい修羅場ってもう古いのかなあ。
3人の女性が一堂に集まり大ピンチ!!
パニックに陥る主人公、みたいな図を期待していたんですが。
圧倒的に主人公に都合の良いシーンが多く、
最後の下り坂はアッサリしすぎていると思う。
もっとドロドロしてほしかった。
主人公もそれなりに悩んでたんだろうけど
3人の女性に迫られて悩めるんなら大したもんでしょうよ。
そんな贅沢、悩みのうちには入らない。入れされません!
なんだかよくわからないレビューになってしまいましたが
なんだかんだ楽しんで読んだので★4つ
この小説はほとんど情事のシーンで成り立っているといっても過言ではない。
究極の性愛を描き切った、とありますが
ちょっとそれは言い過ぎかなと思いました。
セックスのシーンをひたすら書いたから究極の性愛、
愛だの恋だのについてひたすら語ったから究極の純愛、
そういう決まり文句の作品が多すぎる。
この世の中にはどんだけ究極の愛が溢れているのか。
滅多にないから究極なんじゃないのか。
当事者たちにとっては究極ってこと?
そういうことならまあ部外者に口出しする権利はないです。 -
Posted by ブクログ
これはかなり面白くて読み応えもあった!!
池袋ウェストゲートパークの『外伝』て書いてるし、
マコトも出て来ないらしいし、
パッと見た感じだとIWGPの魅力のひとつである
『ストーリーテラー的な文章』では無かったので読む気が起きなかったのですが、
読みたい本がなくなったのでなんとなく手に取りました。
すると見事に期待は裏切られ、
途中から夢中になって読みました。
とりあえず、本当に『外伝』でした。
マコトは全く出て来ないし、
キングとGボーイズには、ちょっとした仕事を依頼するだけ。
唯一、サルがこの作品の主人公とガッツリ関わる感じです。
IWGPシリーズ以外の石田衣良の小説に興味がなかったのですが、
ストーリテラーじゃない普通の文章でも普通に面白かったから、
他のも読んでみようと思いました♪ -
Posted by ブクログ
先日読んだ最新のIWGPの話の外伝とでもいいましょうか。
真島誠の親友、池袋Gボーイズのキング「タカシ」の物語です。
いつものように誠の語り口調で始まる物語ですが、
時代は今から遡ること20年ほど前にさかのぼります。
誠とタカシが高校2年生の頃のこと。
当時池袋の街をうろつく不良少年たちをとりまとめようと
紛争していたのは、タカシの兄タケルでした。
腕っ節も強く人望も厚かったタケルは、
徐々にその地位を確定的なものとし、
ライバルだった、新宿チームや埼玉チームとの抗争に備えていました。
そんなとき、タカシと誠が、
興味本位でのぞいた「オレオレ詐欺」の会社グループからねらわれ、
それを助けようとしたタケルの身に悲劇がおこります。
池袋のボスと言わずに、池袋のキングと呼ぶタカシ。
アラサーになっても、冷酷で非情といわれる存在ですが、
そうなるには、そうなるだけの理由があった、というわけです。
誠との友情もこのころから固く結ばれ、
「池袋ウエストゲートパーク」の根源はこのころにあったのだと、
深く深く納得する作品でした。
社会的な問題もストーリーの中に組み込まれ、
警察では対処できない、若者の心の傷も巧みに描かれていました。
10代の誠とアラサーの誠の社会を見る視線が
余り変わっていないのが気になりましたが・・・。
誠が早熟だったのか、成長していないのか、
どっちかなのでしょうね。(笑) -
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山形の工場で派遣切りされた若者4人が歩いて東京を目指すうちにどんどん有名になっていくロードムービーのお話し
最初はそれぞれのキャラの見分けがつきにくいけど、慣れてくるとかなり性格と特徴が異なった4人
それぞれがありのままでチームに必要な要素を持っているあたり、フィクションながらうまく出来てるよな~と思ってしまう
派遣切りについての社会的問題についてはどうなんだろね?
小泉さんの政策のせいなんだろうけど、日本全体の景気で言ったらあの時は多少は上向きだったわけで、完全に否定はできない
ただ、その企業の儲けのしわ寄せが派遣でしか働けなくなった世代というわけで
ただ、派遣社員とはいっても能力のある人なら正社員にもなれるだろうし、それなりのところに就職できたはずなんだけど、個人の資質と社会情勢はまぁ別物なわけで・・・
とりあえず、山形を歩いている時の沿岸の描写はありありと目に浮かぶ
車とか電車でしか知らないけど、片側は山で片側は暗い色した海という風景が延々と続く様とか
あと、新潟のラフォーレネタとか、やはり実際に住んでた地方が出てくるとあるあるネタでつい喜んでしまう
4人がどんどん有名になっていく課程にはリアリティを感じる
メディアってやつぁそんなもんだからねぇ