酒寄進一のレビュー一覧

  • デーミアン

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    このシリーズはいいねえ。古典がこんな読みやすいなんて。結局最後がよくわからん感じであったが、まあ「古典」というだけでありがたいのである。

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    2018年07月29日
  • 深い疵

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    登場人物が多くしかも名前が難しく覚えられない。文章も読みにくく途中何度も放り出しそうになった。が、最後1/4は引き込まれて一気に読み!総合的には面白かった。前作までのエピソードも沢山散りばめられてる様なので、これから読む方には、シリーズの1作目から順に読むことをお薦めします。

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    2018年07月27日
  • 弁護士アイゼンベルク

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    先日読んだ『償いは、今』とストーリーでカブっているが、本作品の方が骨太。テレビドラマの原作という印象は同じだが、作者は長年テレビドラマの脚本を手掛けてきただけあって、映像的で疾走感のある仕上がりとなっている。

    主人公が囚われの身で絶体絶命のシーンから始まり、視点が変わり時間も前後して複数の事件が並行していくというストーリー。一体どのように交錯するのかの興味で引っ張り、弁護士の人生と法廷劇をうまく絡めている。

    二転三転の展開と衝撃的な結末もあって面白いが、もうひとつ物語にコクがない。終盤は強引にバタバタしすぎであまり好きじゃない。でもってこのヒロインも好きになれなかった。意味深なラストだった

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    2018年07月15日
  • 夏を殺す少女

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    オーストリアの作家が主にドイツを舞台にして描いたミステリで、児童虐待という重い主題を扱いながらもスピーディーな展開で読ませる秀作。謎解きの要素は薄く、サスペンスを主軸とした捜査小説で、飾らない文章は実直な著者の人格を表しているようだ。
    主人公は、やさぐれてはいるが経験豊かな中年男と、才気煥発だがまだまだ未熟な女性という二人。定石の設定ではあるが、中盤辺りまで別々に物語が進行するため、余分なやりとりが発生せず、くどさがないのが良い。真相が明らかとなる要所で二人の追跡行が交差するさまも自然だ。

    オーストリア在住で経験の浅い弁護士ヴェリーンは、元小児科医や市会議員らが連続して不可解な状況下で事故死

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    2018年06月25日
  • 穢れた風

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    風力発電施設建設会社で夜警の死体が発見された。ビルには何者かが侵入した形跡が。奇妙なことに、社長室のデスクにハムスターの死骸が残されていた。これは何を意味しているのか? 風力発電の利権をめぐって次々に容疑者が浮かびあがり、さらに殺人が…。再生可能エネルギーにかかわる国家的犯罪なのか。巨大な陰謀に呑み込まれる刑事たち。ドイツのナンバーワン警察小説!

    シリーズ第五作。グダグダなオリヴァーに唖然。

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    2018年05月22日
  • 死体は笑みを招く

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    動物園で左腕と左足が切断された死体が発見される。殺人捜査課の刑事オリヴァーとピアたちの捜査で、被害者は高校教師で環境保護活動家だと判明。彼は動物園付近の環境破壊や動物園の動物虐待を批判し、さまざまな人間に憎まれていた。捜査が進めば進むほど、被害者を殺す動機を持つ者が浮上してくる。謎また謎の展開と、緻密極まる伏線。リーダビリティに溢れた傑作警察小説!

    シリーズ第二作。翻訳としては四作目。警察側が私生活も含めて翻弄されすぎ。

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    2018年05月20日
  • 黒のクイーン

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    保険調査専門探偵ホガートは顧客からある依頼を受けた。プラハの展覧会に貸し出した絵画が焼失し、調査に派遣した調査員が行方不明になった件を調べてほしいというのだ。プラハに飛んだホガートは、死体の首と手を切りおとしビロードにくるむ、猟奇連続殺人事件に巻きこまれる。『夏を殺す少女』で衝撃のデビューを飾った、オーストリア・ミステリの名手が仕掛ける巧妙な罠とは?

    ミステリとしては、初めての作品のようだ。構成はそれほど技巧を凝らしてあるわけではなく、ひたすら直線的に物語が進む。結末が見え見えだったので、星三つ。

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    2018年05月20日
  • 月の夜は暗く

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    母が誘拐され殺された。遺体は大聖堂のパイプオルガンの演奏台にくくりつけられ、脇にはインクのバケツ。口にはホース、その先には漏斗が。容疑者にされた父の疑いを晴らすべく、ミュンヘン市警の捜査官ザビーネは腕利き変人分析官と犯人を追う。浮かんできたのは、別々の都市の聖堂で、同様に奇妙な殺され方をした女性たちの事件だった。『夏を殺す少女』の著者が童謡殺人に挑む。

    グ、グロい。けれど一気読み。

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    2018年05月17日
  • 刺青の殺人者

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    全身の骨が折られ、血が抜かれた若い女性の遺体が、ライプツィヒの貯水池で見つかった。娘の遺体を確認した母ミカエラは、犯人を捜し出し、姉と共に家出したままの妹娘を探し出そうとする。事件を担当する上級警部ヴァルターは、暴走するミカエラに手を焼きつつ調べを進める。一方ウィーンの弁護士エヴァリーンは、女性殺害の嫌疑をかけられた医師の弁護依頼を受けていた。『夏を殺す少女』続編。ドイツで爆発的な人気を博した話題作。

    ややホラーの味わいもある、シリーズ第二作。ページターナーとしての腕は確かです。

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    2018年05月14日
  • モナ・リザ・ウイルス 上

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    ドイツの作者が書いたミステリー小説。
    話の始まりはアメリカン・ミスの美女たちを乗せたバスが拉致される事と並行してある脳神経科学者の娘が行方不明になることを起点として世界を股にかけて事態は進行する。

    話の核となるキーワードは「美貌」について。
    物語の裏には、元々ハンサムだった大富豪が事故によってその美貌が崩れ、精神的にも破綻し、凶行に走っていく事があるようだが、まだ明るみには出てきていない。。

    話の切り口は斬新で面白いが、いかんせんやることがエグイ。ただ、ともするとある人物を評価するにあたり、その人の人格、内面、能力以上に評価される美貌とその価値について再考するきっかけになるかなーとも思った

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    2018年05月12日
  • 弁護士アイゼンベルク

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    凄腕の女性弁護士アイゼンベルクは、ホームレスの少女から弁護を依頼される。彼女の友人のホームレスの男が若い女性を殺害し、死体を損壊した容疑で逮捕されたのだ。しかもその男がアイゼンベルクの元恋人だったと判明する。高名な物理学教授の彼がなぜホームレスになり、殺人の被疑者に? 二転三転する事件と、法廷での熾烈な論述戦の果てに明らかになる、あまりに意外な犯人。ミステリドラマの脚本家としても名高いドイツ推理作家協会賞受賞作家が贈る傑作ミステリ!

    リーガル・サスペンスを期待していたのだが、全然違う展開になってしまった。ご都合主義もいいところ。

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    2018年05月06日
  • 刺青の殺人者

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    ネタバレ

    「夏を殺す少女」の続編です。
    犯人がわかりやすかったので☆x3

    相変わらず登場人物が魅力的な作品。
    前作と同じく弁護士エヴェリーンの活躍を楽しみにしてたのですが、本作は娘を探すミカエラがヴァルターと活躍するので、エヴェリーンの活躍が薄い印象。
    エヴェリーンの彼氏、パトリックが残念。
    エヴェリーンボロボロの状態で次回作はあるのだろうかと心配。

    ヴァルターは相変わらずの終始親切っぷりがすごい。娘のヤスミーンの性格がああなるのも分かる気がする。

    次回作も期待です。

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    2018年04月16日
  • 穢れた風

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    オリヴァ―とピアシリーズの第5作。

    オリヴァ―…。
    奥さんに浮気されて離婚になったのはかわいそうだけど、
    ショックから立ち直れなさすぎだし、
    女性に目がくらんでだまされるし、
    警察官なのに犯人の逃亡を助けたし、
    職場放棄だし、
    大金に動揺し過ぎだし、
    脅迫にビビりすぎだし、
    良いところ全くなし。

    よくピアが許したな、という感じ。
    もっとかっこいい刑事だったはずなのに、
    腹も出てたし。

    風力発電をめぐる汚職も陰謀も、愛を求める少年も、残虐な殺人さえもかすむ感じ。

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    2018年04月07日
  • 穢れた風

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    ネタバレ

    オリヴァー&ピアシリーズ第五作。
    オリヴァー&ピアのシリーズなのに、ここ数冊、どんどんオリヴァーが壊れていってダメ男になっていっていて、刑事としてすら使えない人間になっていっていて実に残念。
    正直読んでいて痛々しくてオリヴァーのシーンは見ていられなかった。
    その分、ピアの頑張りはますます必要で、彼女の方も折角得た新しいパートナーとの関係が危うくなってきていて、こちらも別の意味で心配。なのに、オリヴァーは勿論のこと、他のチームメンバーたちもプライベート優先で、ピアのプライベートは誰も心配しないの?と彼女本人ではないが、そう言いたくもなる。

    事件の方は風力発電建設に絡んだ様々な汚

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    2018年01月27日
  • 穢れた風

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    バラバラな事件が最後に繋がった・・・のか?
    最後までよくわからなかったのは私の理解力のせいだろうか。
    登場人物が目覚ましい活躍をするわけでも素晴らしい推理をするわけでもなく、流れで事件が解決する。
    オリヴァーがもうなんかダメダメだ。この人どうして刑事になれたのだろう。

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    2018年01月09日
  • 穢れた風

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    ネタバレ

    オリヴァーがダメダメ過ぎて、ここまで女に弱いと楽しく読めない。きっと次作で、シャキーン!と有能な上司ぶりを見せるための前振りなんだと信じたい。
    大勢の登場人物の、複雑な性格をこんがらがること無く描くのは流石。
    しかし、嘘つきはほんとうに息をするように嘘を吐くんだと言う話を立て続けに読んでしまい、今更ながら人間不信になります。

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    2017年12月11日
  • 穢れた風

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    ネレ・ノイハウス『穢れた風』創元推理文庫。

    刑事オリヴァー&ピア・シリーズ第5作。そろそろこのシリーズもマンネリ化して来たように感じるのだが…

    風力発電施設建設会社のビルの中で、夜警の死体が見付かる。風力発電の利権に関わる容疑者が次々と浮かび上がり、さらに第二の殺人が…

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    2017年11月04日
  • 静寂 ある殺人者の記録

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    どんなに小さな音でも聞こえてしまう聴覚を持って生まれたカール。その聴覚ゆえに少しも泣き止むことなく、母親を苦しめ続けた。その原因が分かった両親は、地下のサウナ室を改造しカールの部屋とし、音の聞こえない世界を作り上げた。そこで大きくなっていくカール。しかし、年齢とともに様々な不都合が生じ、カールには休まるところがない。そして見つけた静寂の場。静寂を求めてカールのとった行動は…。

    20世紀末から今世紀初めにかけてのヨーロッパが舞台。とにかく壮絶な描写が多く、ちょっとしんどくなる。それでも、カールの行く末が知りたくて読み続けてしまう。
    読後は、悲しく、もう一度最初に戻ってしまう。

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    2017年09月22日
  • 刺青の殺人者

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    妻を亡くしたシングルファーザーでぜんそく持ちの刑事と猪突猛進型の女性弁護士が、三年の時を経てふたたび出会う『夏を殺す少女』の続編。

    ヴァルターは被害者の母に協力するため警察機構のルールをはずれて捜査を進めるが、警察に全幅の信頼を置いているわけではない彼女に騙され振り回されながら、ドイツ、チェコ、オーストリアと駆け巡ることになる。もう一方の主人公エヴェリーンは、信頼のおけない依頼人の弁護に翻弄されていく。

    フランシス・ベーコンの「復讐心に燃える者は自らの傷口をひらく」という言葉がキーワードになっており、プロローグからアクセル踏みっぱなしの展開を見せる。骨を折られ血を抜かれて殺される犠牲者達。

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    2017年06月18日
  • テロ

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    ネタバレ

    乗員乗客164人が乗った旅客機がハイジャックされ、緊急発進した戦闘機パイロットは旅客機が7万人の観客がいるスタジアムに突っ込もうとしているのを察して独自判断で旅客機を撃墜する。彼は164人を殺した殺人者なのか、7万人を救った英雄なのか。

    裁判所での判事、検察、弁護士、容疑者である戦闘機パイロット、証人たちのセリフだけで構成されてます。短いです。結末は自分で考えるようになってます。

    私個人は、法律的に殺人罪で有罪の判決、その上で政治的に特赦されるのが良いと思います。

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    2017年04月25日