あらすじ
ドイツ、2005年8月。警察署に復帰した刑事ピアを待ち受けていたのは、上級検事の自殺だった。時を同じくして、飛び降り自殺に偽装された女性の遺体が発見される。実際は動物の安楽死に使用される薬物による毒殺で、夫の獣医や彼の働く馬専門動物病院の共同経営者たちが疑われる。だが刑事オリヴァーが指揮を執る捜査班が探るうち、被害者へのとてつもない憎悪が明らかになり、さらに背後に隠されたいくつもの事件が繋がりはじめる。謎また謎の果てに捜査班がたどりつく真相とは。〈ドイツミステリの女王〉の人気に火をつけたシリーズ第1弾。
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Posted by ブクログ
ドイツ人の名前に馴染みがないので、登場人物の名前は覚えにくいし、間柄や話題によって呼び方が変わるので、ちょっと前のページに戻って確認したりしながら読みました。
元貴族の名前には、フルネームの中にそれと分かる呼称が入っているとか、ドイツ社会の中の警官の立ち位置がちょっと分からない(例えば、取り調べにきた刑事に侮蔑、見下すような眼差しを向けるといった表現があるけれど、日本では警官に対してそういった感情は起きにくいと考える)といったこともあるけど、物欲や見栄や嫉妬というたぶん全世界共通の、ドロドロな人間模様の中でおこる殺人。
面白かったです。
Posted by ブクログ
登場して日が浅い文庫なので仔細は敢えて綴らないが…「殺害の動機」に繋がりそうな話しが次から次へ出て来る人物が殺害されてしまい、様々な話しの中から事の真相を探ろうとする物語で、実に面白い!!
Posted by ブクログ
またしてもシリーズものに手を染めるひまわりめろんさんであった
はい、ドイツミステリーの傑作シリーズとして名高いネレ・ノイハウスの刑事オリヴァー&ピアシリーズです
翻訳を務めるのは、おそらくドイツ語で書かれた小説の97%はこの人が翻訳していると睨んでいる酒寄進一さんです(なわけない)
いやー、良い
オリヴァー&ピア良い
ホープハイムの刑事警察署首席警部で奥さん大好きのオリヴァーフォン・ボーデンシュタイン(フォンて付くから貴族やん)と部下で久しぶりに警察に復帰した女性警部のピアのコンビが”悪女”が殺害された事件に挑みます
まぁ、事件の方は普通
いや普通て
でもなんかオリヴァーのキャラが良いのね
本人は意識してないんだろうけど、ちょっぴりお間抜けなところが良い
なんか好きになれそう
ピアのほうはまだまだこれから魅力が爆発していくんだろうなと思われるが、こちらも好きになれそうなんやな〜
そして、なにやらこの先にとんでもない傑作が控えていると評判なの
どんどん読むで!
Posted by ブクログ
ドイツの作家、ネレ・ノイハウスの警察小説オリヴァー&ピアシリーズ第一弾。
邦訳はシリーズ3作目から変則的に始まったため、しばらく様子見してたらいつの間にか10年積読。。。
オリヴァーの知り合いの高名な弁護士の自殺死体が発見される。時を同じくして、馬専属医師の妻の死体も発見される。妻は周囲の人から相当嫌われていて、誰が容疑者となってもおかしくない。この二つの事件は関連があるのか。。。
死んだ妻が題のとおり、酷すぎる悪女で。絶対自殺しないだろうと笑。
非常に読みやすく、スラスラと読める典型的な警察小説。。。。なのだが、登場人物の名前が覚えづらすぎて。馴染みがないためか、登場人物表と行ったり来たりを繰り返した。
また、簡単な事件のはずが徐々に複雑な様相を描き始め、という体のストーリーなのだが、ラストがちょっと残念だったか。
少しピアのキャラが立っていないかとも思ったが、長いシリーズものでしっかり日本に入ってきているので、末長く期待。
Posted by ブクログ
「深い疵」「白雪姫には死んでもらう」と、日本での出版順に読んできて、いよいよ出版順では3番目ですがシリーズ最初の本作に。
さすがにシリーズ最初なので、オリヴァーとピア以外の捜査班の面々は大人しめ。
フランクは最初から仕事の好き嫌いというか、手抜きをするタイプだったのね。
しかし、最後の最後まで犯人の見当が使いないのは今と変わらず。
だって怪しい人が多いんだもの。
っていうか、怪しくない人がいない。
みんなが彼女を殺す動機を持っている。
そんな人にはなりたくないなあ。
騙されてバカを見るのは嫌だけど、人を騙してバカを見させるのって、張りぼての人生のような気がする。
正義と法律の限界に引っ掛かりを感じ続けるところに、オリヴァーの誠意を見る。
この場合の正義には確かに共感するけれど、大勢の人がそれぞれの正義を主張して譲らなかった大変なことになるわけで、だからそこに法律の存在意義があるのだが。
Posted by ブクログ
シリーズ一作目。事件は乗馬クラブにて起こるが、皆悪者ばっか。金大好き、そのためには人の命はモラルなんて頭にかすりもしない。かつての昭和の時代劇、水戸黄門、遠山の金さん、大岡越前みたく、正義のない悪事に対し、警部二人が事件を明るみにしてゆくが、このシリーズの主役二人組の男女の上司部下の信頼関係、人間味、弱味などが嫌みなく、読む側に無理なく親近感を与え、ほんとね、どこにも悪口書くような否定的な要素がないよ。多分酒寄さん訳がより素晴らしい読み物な昇華させてる。自分の褒めすぎレビューが気持ち悪い。
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久々のドイツ発の警察もの。ドイツの作家と言えば「漆黒の森」やクリスチャン・フィジック(新作が出ない!)のサスペンス物しか読んでなかったかな?
ネレ・ノイハウスは「深い疵」が有名なようだけど、敢えてシリーズ一作目から読んでみることにした。
話の語りはスゴくスムーズで読み易い。刑事コンビ?が追う墜落死が他殺と判明し、その捜査上で次々と暴かれる犯罪に複雑な人間関係が濃い。主人公が特に名探偵になっているわけでもなく、謎に直面しながら丁寧に捜査する過程を描き、錯綜した謎が徐々に解明されていく展開は見事で、ラストまで真相がうまく煙に巻かれている。
残念なのは、肝心の二人のキャラが描かれているのだけど、今一つ個性が感じられない点。いくら地の分で色々描きこんでも、セリフや行動にインパクトがないのは残念。これは次作以降に期待かな。
いずれにしろ、シリーズ一作目にしても十分以上の出来。
人物一覧がないと、ドイツ人のキャストは憶えれない(-_-;)
詳しく作ってくれている一覧には感謝。
Posted by ブクログ
白雪姫ではチームはがたがたオリヴァーはボロボロ捜査はグダグダだったが、最初の作品のこちらではまだしゃんとしている(笑)
最後の方まで犯人がわからず、まあ面白かったと思う。
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北欧ミステリー(刑事ヴァランダー)を読んでいるうちに、イギリスやフランスのミステリーではないそのほかのヨーロッパのミステリーを読んでみたくなり、この作家の作品の評判がよかったので、とりあえずシリーズの最初のこの作品を読みました。
翻訳がうまいのかスラスラ読めました。容疑者がたくさん現れて、容疑者たちに互いに利害関係になり、みんな被害者を殺す可能性があって、面白かったです。ドイツミステリーも
いいですね。
Posted by ブクログ
ネレ・ノイハウスの悪女は自殺しないを読みました。
オリバー・フォン・ボーデンシュタイン主席警部とピア・キルヒホフ警部が活躍する深い疵シリーズのミステリー(1作目)でした。
獣医ケルストナーの妻で美人のイザベルが自殺に見せかけて殺されます。
それを捜査していくオリバーとピアの前に乗馬クラブで行われている悪事が次々と明らかになっていきます。
イザベルは複数の男性を誘惑し情事をビデオ撮影して相手を脅迫していたのでした。
イザベルを殺害したいという動機を持っている人間は多数いてオリバーとピアは犯人の絞り込みに苦慮する中、次々と新しい事件が起こってしまいます。
オリバーの妻は映画制作会社で世界中を飛び回っていて不在がちだし、ピアは夫の法医学者と別居中だし、オリバーの昔の彼女が登場するし、主人公たちの私生活もにぎやかに描かれています。
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私のお願いは天に通じたようだ。
「深い疵」「白雪姫には死んでもらう」と読んできた、
オリヴァ―とピアシリーズの第1作がようやく翻訳された。
オリヴァ―とピアの最初の出会いや、
コージマが映像制作者としてばりばり働いている様子を見られて、
時を遡った気分で楽しかった。
ピアはもう検視官の夫と別居して農場に住んでいたが。
(話は流れるが、決して田舎生活にも農場生活にも憧れない私でさえ、
ちょっとうらやましくなるような生活だ)
オリヴァ―が昔の恋愛を思い悩んでお風呂で寝込んでしまうところや、
疲労困憊のためか捜査の最後の方で暴走し、
動物病院の医療助手に投げ飛ばされてしまうところが面白かった。
しかし、どうだろう。
このシリーズをまだ読んでいない幸運な人々には、
第2作が翻訳されるのを待ってから時系列順に読むように勧めるべきか、
私と同じようにタイムマシンに乗った気分を味わうように勧めるべきか。
悩むところだ。
Posted by ブクログ
ドイツで大人気の警察小説。
同僚の男女二人が主役です。
これがシリーズ1作目とは。
読み出したら、やめられない面白さです☆
ホーフハイムで警察署勤務に復帰したピア・キルヒホフ警部。
小さな農場を手に入れて2頭の馬と住み、夫と別居1年ですっかり落ち着いて、今の生活に幸せを感じています。
上司の主席警部がオリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン。
長身で、近くに城を持つ家柄の貴族出身という恵まれた育ち。
大きな子どもがいる中年男ですが、仕事で留守がちな妻コージマを熱愛し、かつ久々の地元の事件で捜査中に再会した女性にも心揺れたりして。
根は真面目なようなんですが~‥?
高名な検事が思いもよらない自殺をとげた。
同じ日、飛び降り自殺と思われる若い女性イザベルが発見された。
じつは毒物によるものらしい。
すごい美人のイザベルは獣医の妻だったが、あちこちで男性を惹きつけ、トラブルを巻き起こしている嫌われ者。
乗馬クラブでは巧みな騎乗を見せていたが‥
オリヴァーとピアが捜査を進めるにつれ、警察のほかの部署が担当するような問題をつぎつぎに発見。
ところが、イザベルに何が起きたかは突き止められない‥?!
このシリーズ、「深い疵」と「白雪姫には死んでもらう」が先に翻訳されています。
ドイツの歴史にかかわる重厚さのある「深い疵」が最初というのはわからないでもないですね。
「白雪姫には死んでもらう」には、加害者やその家族、出所した後の問題などが描かれ、狭い集落での思い込みの強い人間関係があぶり出される話でした。
この1作目にはそういう焦点や地域性みたいなものは希薄です。悪女物というジャンルかも。
オリヴァーってしっかりしてそうなのに、けっこうぶれるんで、どっちなの?これは人間的魅力?(笑)って感じも。
とはいえ、デビュー作にしては上手すぎる事件要素のたたみかけ方で、人物描写は堂にいってます。
たっぷり出てくる嫌な奴は、因果応報な目にあうし~
名コンビ登場なのは間違いなし!
そこを見ていられる嬉しさがありました。
Posted by ブクログ
シリーズ第1作。先に翻訳された『深い疵』『白雪姫には死んでもらう』に比べると幾分、面白味は少ないが、それでもレベルは高い。
七年間の休職から復帰した刑事ピアは、上司のオリヴァーとともに女性の偽装自殺事件の真相に迫る。
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以前から読んでみたかった、オリヴァー&ピアシリーズ1作目。これは自費出版されたとのことで、確かにくどい部分や必要性を感じない部分などもあったが、まずまず面白かった。シリーズ作品を読み進めていってみたいと思える作品であった。
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ドイツの人名地名に馴染みが薄く、登場人物を把握するのに苦労しました。
主役の警察官2名の設定が盛り込まれ過ぎていて、本筋と関係あるのか無いのか、読んでいて少し疲れました。ストーリーは面白いと思うんだけど、容疑者が多過ぎてドタバタしてる感じがする。もう少しシンプルに出来たと思う。自費出版の処女作だそうなので、続巻に期待。
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ミステリーの内容は置いておいて、オリヴァーとピアの出会いが読めて良かった!
この頃からオリヴァーにはダメ要素があった様で面白かった。
新刊の「森の中に埋めた」からネレノイハウスを知って、このシリーズの虜になった。
ミステリー、ましてドイツ作品なので、地名や店名はともかく、人の名前に出会う度、エラーホルスト?フェリツィタス?フォルクハルト?え?誰?と登場人物のページに戻ってしまう。登場人物のページにいつも栞を挟んでいる。そこも含めて読書時間が楽しい。
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乗馬がうまくそれを鼻に掛け、美しく、妻のある男を寝取るような嫌な女。
誰もが彼女を嫌う。
そんな彼女が死体で発見された。一見自殺のように見えたが、タイトルの通り自殺ではない証拠が出てくる。嫌な女だけあり、動機のある男も女もわんさか出てくる。にぎやかで面白い。
オリヴァー&ピアシリーズの第一作だけあり、2人の関係がむちゃくちゃ他人行儀で面白い。
しかし……この本では解き明かされない謎がある。
本当の彼女はどんな人だったのだろう。悪女ではあるものの、魅力もあったはずだ。けれど、あまり魅力的なところがよく見えない。そこが少し残念である。
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ネレ・ノイハウスさんのオリヴァーとピアシリーズ第一弾。
飛び降り自殺と思われる女性の遺体が発見される。しかし、解剖の結果、飛び降り自殺ではなく毒物による死亡であることが判明する。
捜査に当たるオリヴァーとピアは、亡くなった美しい女性は周囲の人間に憎まれていたことがわかる。
推理作品では、被害者に全く非がないのに殺されてしまう気の毒なものと、被害者が結構な悪人でこういうことになっても仕方ないかもと思わせるものと、どちらかになることが多い。この作品は、後者に当たる。
好みだと思うけれど、わたしは特に悪いこともしていないのに殺されてしまう作品はちょっと苦手だ。作り事であっても、そんな不条理な話は気分が良くない。
以前読んだ「深い疵」が面白かったため、シリーズ一作目である本作を読んでみた。作家ネレ・ノイハウスのデビュー作でもある本作は、正直に言うと「深い疵」よりはるかに劣る。それでも推理作品としてきちんと仕上がっているし、オリヴァーとピアの今後も見てみたいと思わせる。
それにしてもドイツの名前がこんなにもややこしく読みにくいとは思わなかった。ロシアの名前ほどでは無いにしても長ったらしい読みにくさと、それに加えドイツの名前はどことなくゴツイものが多い。
馬専門の動物病院や乗馬クラブといったものが登場する。
せっかく馬や乗馬といった珍しいとも言えるものを物語に取り入れるのなら、もっと馬ならではの特性などを絡めてみても良いのではと思う。
ネレ・ノイハウスさんには今ちょっと興味を持っているので、随時オリヴァーとピアシリーズを読んでいきたい。
Posted by ブクログ
ドイツ、2005年8月。警察署に復帰した刑事ピアを、飛び降り自殺に偽装された女性の死体が待ち受けていた。実際は動物の安楽死に使用される薬物による毒殺で、夫の獣医や彼の働く馬専門動物病院の共同経営者たちが疑われる。だが刑事オリヴァーが指揮を執る捜査班が探るうち、隠された数々の事件が繋がりはじめ…。“ドイツミステリの女王”の人気に火をつけたシリーズ第一弾。
怪しい関係者総出演で、ちょっと混乱気味。
Posted by ブクログ
オリヴァーの?が思っていたのと違っていたので、ドイツの刊行順とも日本の刊行順とも違う順で読んでることに気がついた。
人間関係がごちゃごちゃしていて、なかなか区別が付かなかった…。最後の最後まで誰が犯人か全然分からなかった。
オリヴァーが第一作目から、格好いい。読んでない「深い疵」も早く読みたい。
Posted by ブクログ
どの容疑者が犯人でも成り立つかもしれないと思った。好感の持てる女とそうでない女との描写の差が激しい。結構外見で女を判断している感じ。女性作家なのにね。貴族出身の刑事が主役って、確かエリザベス・ジョージにもあったような。