酒寄進一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本屋大賞一位ということで、初めて読んだ。
面白かった。
刑事事件専門の弁護士の著者が語る「犯罪」。
罪は、ときに救いようがなく、とんでもなく不可解で、あるいは何がいけなかったのかと、どこで間違えてしまったのかと思うような危うさの上に、淡々と揺るがずにのっかっているというか…
大袈裟な表現もなく、ただ淡々と、嫌悪感も同情もすこし離れたところにおいたまま。
不思議な読後感だった。
味わったことのない、辛いとか甘いとかもはっきりしないような、うま味?のような満足。
「序」にある、著者のおじがいう「物事は込み入っていることが多い。罪もそういうもののひとつだ」という言葉がストンと落ちてくる。
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