酒寄進一のレビュー一覧
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ネタバレ登場人物一覧が5頁!
翻訳ミステリに慣れてない人にはきついか⁈
でも時間をかけて読む価値あり。
読み続けてきたファンは特に。
オリバーはダメダメな時代もあったけど、なんて過酷な人生をおくってきたことか。
長年の謎の一部が明らかになる。
彼と周囲の人々の取り戻せない長い時間を思うと胸が締めつけられる。
女難の相があるのか?女に弱すぎるのか?
そんなオリバーに今度こそ幸せが…やっと…ほんとに?
ピアの有能さが際立ち、新しい部下の活躍も期待できそうでうれしい。
捜査本部内に足を引っ張る奴がいる設定は好きではないが、今回の署長は許容範囲。 -
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「物事は込み入ってることが多い。罪もそういうもののひとつだ」読み始めたら一気読み。犯罪に関わった人たちの人生を語るこの途轍もなく面白い元弁護士による短編集は不思議な気持ちにさせる。弘兼憲史『人間交差点』か安倍夜郎『深夜食堂』みたいな味わいだ。登場人物は様々で極悪人もいれば誠実な人、運が悪いだけの人、精神病の人もいる。実録のようなリアルさだ。気になるのは側から見ると気の毒な人たちの話。極貧の中で育った乞食と立ちんぼの恋と相手を守るための犯罪。愛するがゆえに妻を殺さざるを得なかった老人の気持ち。これはおセンチな話ではない。彼らは刑罰より大事なものを守ろうとした。それを守った時に目的は達成され犯罪は
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ネタバレ少年時代のシンクレアの心中には共感できる部分があったが、青年時代の心の探求の部分では、彼の心中から少し遠ざかってしまった。あまりに深く自分の心の中を考えすぎているように感じたが、人間はその自己を知るということが必要なのだという。私はこの時代を知るものではないので、シンクレアとの乖離を感じるのかもしれない。
心について深く考えることは自己の反省につながり、延々と自分の嫌な部分を思い出すループに陥る気がしてならない。この反省の先に、シンクレアのように、何か運命を得ることができるのだろうか。
印象に残っているところは、「人は夢を見て生きている。しかし、多くの人が見ている夢は自分自身の夢ではなく、他 -
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クラウス・コルドンの「ベルリン」三部作の第三作。
一作目の1919ではゲープハルト家の長男ヘレ少年の目から第一次大戦の敗戦と王政の崩壊を、二作目の1935ではヘレの弟ハンスの目からナチスの台頭を描いた。そして第三作はヘレの娘である少女エンネの目線でソ連軍の前に崩壊していくナチス、ベルリンの街を描く。
ヒトラーとナチスの栄光が翳りを見せ、敗戦の色濃いベルリンの街。人々は毎晩空襲を恐れ、一夜明けるごとに街は瓦礫と化していく。
そんな中、それでもナチスを信じる人々、ナチ党に入党し、その手先となって働いてきたにも関わらずベルリンに押し寄せてきたソ連兵からの迫害を恐れてその過去を隠そうとする人々。そして -
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オリヴァー&ピアシリーズ。
この作品で翻訳されている作品はすべて読み終えた。
このシリーズのおもしろさは、やはり探偵役であるオリヴァーやピアたちの人間らしさというか、彼らの人生が事件より大きな比重を置いているところだろうか。
新本格だと90%以上が本筋の事件の謎やトリックに費やされている気がするが、このシリーズだと40%くらいで、他はオリヴァーのままならぬ妻との関係だったり、ピアののろけだったりする。また、探偵役は超人ではなく、しばし誤るが、そこもまた、しょうがないだろうという気もしてしまう。
この先も楽しみなのだが、もういちど出版刊行順に読み直したくなるシリーズである。 -
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ネタバレオリヴァ―とピアシリーズの第7作。
犬と散歩中の老女がいきなり射殺される。
かなりの長距離から。
翌日には、祖母が孫の目の前で同じく射殺された。
「仕置き人」を名乗る者から死亡通知が届くが、
被害者の共通点は、犯人の狙いは。
ピアは恋人とバカンスに行くところだったのをあきらめて、
連続殺人を追うことにする。
オリヴァーは署長に事件分析官を押しつけられ、
チームはいらつくことになる。
三人目の被害者が心臓移植を受けたと分かった時点で、
移植関係の動機だと見当はついたが、
そこからが意外と長かった。
義母からの遺産管理の申し出を受けることにしたオリヴァーの生活が
今後どうなるのかも気になる -
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ネタバレオリバー&ピア、シリーズ、深い疵いらい2冊目を読んでみた(刊行順としても翻訳順としても無茶苦茶だが)
脳死と臓器移植の問題に切り込んでいくのが主題。金と名誉のために人の死の尊厳をおろそかにしていいのか?そういう結構重くて深いテーマを前面に出しつつ、無差別(と思われる)狙撃殺人事件を追うドイツ警察の捜査ミステリーを描く。
ちょっと長くて飽きてくるところと、登場人物の名前を覚えきれず誰が誰だか分からなくなりそうになる、という瑕疵もあるが、それ以外は非常に楽しめるし読みごたえもある小説。
ドイツ人っていい意味にも悪い意味にも真面目だなぁ。日本人の几帳面とはまた違う頑固な真面目さ。警察の側にも犯 -
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コルドンのベルリン三部作の第二作目。
前作は1919年、第一次大戦末期のドイツ革命が起き、帝政が崩壊し、共産主義による貧困からの脱出を夢見るベルリンの人々の姿を10代の少年ヘレの目線で描いた。
第二作は一作目でまだ赤子だったヘレの弟、ハンスが主人公。
世界恐慌と、ベルサイユ条約の賠償金によって貧困に喘ぐドイツ。ドイツ共産党とドイツ社会民主党は反目し合い、ヒトラー率いるナチスの台頭を許しつつあり、町にはナチスに入党し突撃隊の隊員となって、職場の仲間に対して脅迫行為に及ぶ者たちが増えていく。
そして、予想を裏切ってヒトラーがヒンデンブルク大統領によって首相の座につき、独裁政権への着実な一歩を踏み出 -
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女性弁護士ラヘルは知り合いとは言え仲が良いとは言えない映画プロデューサーのユーディットから弁護を依頼される。恋人を爆弾で殺したという容疑。状況証拠は沢山ある。調べてみると、誰か別人が殺したと思えなくもないが、ユーディットも怪しい。彼女が5年前に参考人となった殺人事件も交互に描かれると・・・
面白いと言えば面白いし、事件がちっちゃいと言えばちっちゃい。
動機や方法などかなり読ませる。ただ背後に巨悪が潜んでいる感じがしながら読んでいたのでその辺は肩すかし。しかし、悪いわけじゃない。そんな期待をしていた方が悪い。巨悪じゃなく個人的な話だということを前提に読めば、相当面白いミステリーだった。
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