あらすじ
マイン川で少女の死体が発見された。司法解剖の結果、年齢は14歳から16歳、長期間にわたって虐待された痕があり、死因は溺死だと判明する。だが不可解なことに、少女は淡水ではなく塩素水で溺れていた。おぞましい犯罪に、刑事たちは必死の捜査をはじめるが、二週間たっても少女の身元が判明しない。さらに新たな殺人未遂事件が発生し、捜査は混迷を深めていく。少しずつ明らかになる、警察関係者の想像を絶する凶悪犯罪の全貌。刑事オリヴァーとピアにかつてない危機が迫る! 〈ドイツミステリの女王〉による大人気警察小説シリーズ第6弾。
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このシリーズの6冊目。相変わらず面白い。事件が虐待ということで少し陰惨な感じがしたがオリバーとピアのコンビによる事件解決のテンポがいい。まだ少なくとも3冊は翻訳されているので読むぞ。
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「刑事オリヴァー&ピア」シリーズ第六弾。読み始めたらぐいぐいと引っ張られていく展開。事件が事件だけにつらくなるような描写もあるけれど、面白さは抜群。ひとつひとつが少しずつ繋がりだしていくその描きかたが本当にうまくて全体が見えた時の鮮やかさは素晴らしい。続刊も早めに読もう。
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女性刑事ピア・キルホフが主人公の作品。
重いテーマではあるものの、展開が早く目が離せない。
プライベートの悩みを織り交ぜながら、展開が早く、引き込まれる。
2作目から読み始めてしまったが、ドイツのベストセラー商品だけある。
北欧作品に比べて少し色づきもある。
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あっちこっちに視点が飛ぶし、慣れない地名はたくさん出てくるし、で最初は置いて行かれそうだったけれど、最後にはちゃんとまとまるんだから、やっぱりすごいな、と。上級検事はわりと早い段階で「あやしくない?」と思ったんだけれど、まさかそういう風につながるとはねぇ!
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ドイツのミステリ、刑事オリヴァー&ピアのシリーズ、6作目の刊行。
主席警部のオリヴァーとピアは恋人ではなく同僚で、仕事で認めあっている関係です。
オリヴァーは離婚後やっと落ち着き、幼い末娘に愛を注ぐ日々。
前作「穢れた風」まではどうなることかと思わされたけど、まずはよかった、よかった。
川で少女の変死体が発見され、不審な事実が判明。
一方、人気女性キャスターが拉致されます。
さらに、事件が‥
少女虐待を暗示する描写が挿入され、誰のことなのか、過去のことなのか、救出が間に合うのか‥はらはら。
絡み合う事件がしだいに大きな姿を見せ始めるのです。
登場人物が多い中で、すべてを失った男がひっそりと生きながら仲間を助けたりしているのが印象的でした。
ピアは恋人とは安定した関係ですが~
年上の彼には大きくなった娘がいて、孫までいる。
その孫が勝手に送り込まれてきて、ピアは慣れない世話をするはめに。
4歳児リリーに振り回され、太ってると言われたり、「じいじの相手ならばあば?」と言われたり。
これが次第に馴染んで来るのが微笑ましい。
ついには母性愛が高まっていくのです。
ピアの出番が多めで、お金持ちの友人の家に行ったり、いつもより豪華な面も。
ドレスアップしている時に現場に駆けつけると、同僚に感心されたり。
ピアは金髪でかなりの美人なのだが、やや豊満な体型らしい?
農場に住んでいるから働きやすい服装で、仕事のときも実用本位のスタイルなんでしょうね。
第一作では30代後半でしたが、6年経って40代なかば近い?
子供もいないのに、ばあばはないよねー。
最後はドイツのお母さんだね、と呼ばれます(笑)
女性たちが大活躍、充実した読み応えでした☆
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ちょっと前に民放テレビで映画「カメラを止めるな」が放送されたとき、冒頭に出演者が出てきて、予告をしていたんですが、「冒頭何分までは、よく分らないかもしれないけど、我慢してみれば、後半は必ず面白くなります。」という趣旨の発言をしていたのが気になりました。カメラではなく、視るのを止めるな、という訴え。
確かに前半に伏線が一杯張ってあって、分かりにくかったり不自然だったりして、それが後半で回収されていくのが面白さの映画なので、後半まで視てもらわないと、な映画ではありますが、しかし作り手自ら「我慢」って、という違和感。そう、youtubeをはじめとした動画を見慣れた世代は、だらだら退屈な部分はすっ飛ばして、ハイライト、オチだけ見るというのが普通の感覚で、それができないテレビのリアルタイム放送はまさに、「我慢」でしかないんだなと改めて思いました。
さて、本書、巻頭の表に載ってるだけで、40人近くの登場人物が出てくる上に、次々と場面転換してく複雑な構成。群集劇というか、ホテルグランド方式というか、全ての伏線がある一つのイベント会場に集約していくこの気持ちよさは先の動画視聴スタイルでは決して味わえません。たまにはじっくり時間をかけて、「我慢して」、そういう体験をしてみるのも良いのでは。
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ドイツミステリーの女王による、オリヴァー&ピア刑事のシリーズももう6作目。川で少女の遺体が見つかった。凄まじい暴行の跡があった。身元がなかなか分からない。肺にあったのは塩素で消毒された水なので、川で溺死したのではない・・・人気ドキュメント番組のキャスター、ハンナ・ヘルツマンは、大きなネタを掴んだ。極秘裏に取材を進めていくと、とんでもないことが分かってきた。しかし・・・ピアの友人エマは、シングルマザーとその子供のための協会「太陽の子協会」の創始者の息子と結婚し、義父、義母と共に暮らしている。しかし、夫は家庭を顧みず・・・トレーラーハウスで暮らす貧しい男は、裏で弁護士のような仕事をしている・・・それらが並行して描かれるが、後で一点に集約されていく。
うーむ。さすがネレ・ノイハウス。面白過ぎる。(どうでもいいことだけれど、ネレって、礼という字に似てるな)
おぞましい事件の裏にあるおぞましい真実。作者のあとがきによると、現実の世界でもあることらしい。その話がメインにあるのだけれど、サイドストーリーも素晴らしい。感じの悪い刑事だったフランク(どの話が忘れた)がなぜそうなったのか、本作で分かる。
個人的には、偽弁護士のようなことをする男と、ロードキングス(バイク乗りたちの犯罪集団)の元幹部の話が非常に興味深かった。
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前作は若干残念でしたが
本作は辛いテーマとはいえ
複雑な人間関係も理解し易くなっていて
入り込めました!
終わり方が
『羊たちの沈黙』的で
おしゃれで恐ろしかったです。
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オリヴァー&ピアシリーズ6作目。マイン川で少女の遺体が発見される。同時進行でTVディレクターの女性が暴行される事件を捜査するうち、先の事件との繋がりが見えてくる。政財界を巻き込む巨悪の根源に立ち向かう、ピアとオリヴァー。冤罪の弁護士や暴力団など、多くの人間が複雑に絡み合い、小児への性暴力という唾棄すべき犯罪の黒幕に辿り着く。手に汗握る展開に、引き込まれる作品だ。
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とても不快な事件。キツい内容だった。悲しい事件なだけに、最後はもっと分かりやすい救いが欲しくなった。今回はホーフハイム内の伏線が回収されているのが魅力。
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今回の事件は、いつにも増して読み進めるのが辛かった。
児童虐待。性暴力。
何度も辛くて本を置き、続きが気になって再び手に取った。
前作とは違って、オリヴァーは悩みを乗り越えたようだけれど、逆に帰って目立たなくなってしまった。
オリヴァーのチームというより、ピアのチームだ。
そしてこのシリーズは、社会の上辺にいる人たちの自己中心的な行動が犯罪を引き起こし、そして犯罪の影には必ず悪女が…というパターンになっている。
今回はその犯罪の影、必要だったかな?
今回の犯罪は根が深いもので、隠ぺいするためには手段を問わない犯罪グループが出てくる。
が、目を覆いたくなるようなおぞましい暴力をふるう割には、詰めが甘いというか、犯罪の証拠を握っている人物を殺そうとして殺し切れていないことを気にしていないというのが信じられない。
また、ヨーロッパを股にかけた人脈を誇る割に、実行部隊が少なすぎるよね。
そしてやつは今後も出てくるのかな?
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オリヴァー&ピアシリーズ。
この作品で翻訳されている作品はすべて読み終えた。
このシリーズのおもしろさは、やはり探偵役であるオリヴァーやピアたちの人間らしさというか、彼らの人生が事件より大きな比重を置いているところだろうか。
新本格だと90%以上が本筋の事件の謎やトリックに費やされている気がするが、このシリーズだと40%くらいで、他はオリヴァーのままならぬ妻との関係だったり、ピアののろけだったりする。また、探偵役は超人ではなく、しばし誤るが、そこもまた、しょうがないだろうという気もしてしまう。
この先も楽しみなのだが、もういちど出版刊行順に読み直したくなるシリーズである。
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ドイツ・ホーハイム警察署刑事、オリヴァー&ピアシリーズ第六作。
序盤は様々な視点で場面転換が続くため、一体どこを軸に進むのか分からない。
キャンピングカー生活をしているらしき男、テレビの人気女性キャスター、ピアの友人エマ、何か酷い目に遭っているらしき少女の回想、オリヴァー、そしてピア。
これだけでも六つもある。
しかし読み進めるに連れて、オリヴァーとピア以外の話が巧妙に繋がっていることが分かり、更にはピアの話も…。
タイトルの意味は想像通りだったが、予想以上におぞましかった。日本に限らず世界中にこういう話はある。
人間は無償の愛を捧げる一方で、こんな残忍な行為も出来てしまう。恐ろしい。
加害者というのは何も直接的に何かした者だけではない。見て見ぬ振りをした者、見たくなくて逃げた者も含まれるのではないか。
しかし闘いたくてもこんな酷い返り討ちをされたら躊躇する。
オリヴァーとピアは一体どう立ち向かい、勝てるのか。
軸が見えてくる中盤以降は最後の最後までハラハラする展開の連続だった。
今回の作品では、つくづく人は見かけによらないことを思い知らされた。
今までイメージ最低だったあの人にこんな事情があったとは。またその逆も。
なんだか大沢在昌さんの新宿鮫シリーズを彷彿とさせる。
もう一つ、訳者さんのあとがきにもあったが、今回は母親と娘の様々な形も描いてあって興味深く読んだ。反抗期でも思春期でも難しい年頃でも、何らかの形でコミュニケーションを取ろうとする努力は必要だなと改めて感じる。
シリーズとしては、このところ「らしくない」オリヴァーだったのが、プライベートの問題が一段落して「らしい」オリヴァーが戻ってきたのが嬉しかった。
またピアの方もプライベートは順調。クリストフ、どうかこのままピアを支えて欲しい。
同僚では堅物のクレーガー鑑識課課長の新しい一面や活躍を見られて面白かった。
本編とは離れるが、作中ハルク・ホーガンの名前が出てビックリ。ドイツでもプロレスって人気なのか。
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川で少女の死体が発見された。長期間にわたって虐待された痕があり、死因は溺死だと判明する。だが不可解なことに、少女は川の水ではなく塩素水で溺れていた。おぞましい犯罪に、刑事オリヴァーとピアたちは必死の捜査をはじめるが、二週間たっても少女の身元が判明しない。さらに殺人未遂事件も発生。警察関係者の想像を絶する凶悪犯罪の全貌とは。欧州席捲の大人気警察小説!「刑事オリヴァー&ピア」最新作!
シリーズ第6作。今回はオリヴァーは安定しているが、事件そのものがあまりにも陰惨で、読んでいてたまらなかった。
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オリヴァ―とピアシリーズの第6作。
異動を願い出るとか言っていたオリヴァーも、
ようやく私生活が落ち着いてきたようで、良かった。
とうとう実家の離れ、御者の家からも出られそうだし。
幼馴染のインカとの関係は、まだ一波乱ありそうだけど。
とはいえ、
鑑識課長クレーガーとピアのコンビが活躍して、主役の座を奪われそう。
ラストが、事件の解決というよりかは、
犯人たちへの復讐の銃弾と、うち一人の逃亡という結果に終わったのには、
残念、かつ少し失望した。
印象的だったのは、
罠にはめられた元弁護士が、
刑務所に送られ、職も家族も失いながら、
人生をあきらめず無実を証明するべく闘い続けたこと。
あとはSATのような特別出動コマンドが、
容疑者の家に突撃して、老婦人に催涙スプレーでやられたことかな。
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なぜか俄然目立ち始めたクレーガー。おいしいところをガンガンふんだくる。
一方オリヴァーは空気。もっと見せ場をやれよ。主人公なんだよね?違ったの?
バラバラな話が半分過ぎたあたりで繋がり始めると面白くなってくる。
だが、そこに行くまでの前半がまだるっこしいというか、話がなかなか進まない…
短くぎゅっとまとまると、もっと良くなりそうな、そんな感じ。
薄幸の青年と、はねっかえり小娘はノイハウスのパターンなのね。
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ネレ・ノイハウス『悪しき狼』創元推理文庫。
シリーズ第6弾。今回は登場人物が非常に多く、冒頭から入れ替わり立ち替わり新たな人物が登場する。また、シリーズ最長ということもあって、読むのに苦労した。
川で見付かった少女の変死体を巡り、オリヴァーとピアは捜査を開始する。なかなか少女の身元は判明せず、捜査が難航する中、新たに殺人未遂事件が発生する。様々な疑惑が渦巻き、巨悪の影が見え隠れするが……
今回ばかりは、なかなか波に乗れぬままに何とか読み終えたという感じ。このシリーズにそろそろ飽きてきたのかな。