酒寄進一のレビュー一覧

  • 悪女は自殺しない

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    ネタバレ

    久々のドイツ発の警察もの。ドイツの作家と言えば「漆黒の森」やクリスチャン・フィジック(新作が出ない!)のサスペンス物しか読んでなかったかな?
    ネレ・ノイハウスは「深い疵」が有名なようだけど、敢えてシリーズ一作目から読んでみることにした。

    話の語りはスゴくスムーズで読み易い。刑事コンビ?が追う墜落死が他殺と判明し、その捜査上で次々と暴かれる犯罪に複雑な人間関係が濃い。主人公が特に名探偵になっているわけでもなく、謎に直面しながら丁寧に捜査する過程を描き、錯綜した謎が徐々に解明されていく展開は見事で、ラストまで真相がうまく煙に巻かれている。

    残念なのは、肝心の二人のキャラが描かれているのだけど、

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    2017年03月27日
  • 白雪姫には死んでもらう

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    登場人物が多く、主人公二人の個人的なエピソード、捜査11課の人間関係と物語の中心の話題である少女殺しの捜査と、話が数ページごとに切り替わるので、中盤くらいまでついていくのが大変でした。
    物語の背景となる村の人間関係などは、日本の小説や2時間ドラマでよく見られるようなもので、ドイツでも同じようなことがあるんだと思いがら読んでいました。

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    2017年03月27日
  • 深い疵

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    オリヴァー&ピアシリーズ第三作。
    戦争中にはこうしたことは世界中で起こっていたのだろうなと思う。だからこそ日本でも戦中戦後の混乱を利用したミステリーが数多くあるわけだし、面白い。
    それにしてもドイツというとヨーロッパの中でもお堅いイメージがあったが、このシリーズを読むとやはり男女関係(もしくはその他の恋愛関係も)は随分発展しているのだなと思う。捜査関係者、事件関係者と安易に個人的関係を結ぶなんて日本の刑事小説では考えられないことなのだが、その辺がお国柄を感じて海外小説は面白い。
    またこんな大昔の事件を実際に起訴出来るなんていうのもお国柄を感じる。日本ならいくらこれだけの証拠が揃っていて

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    2017年03月21日
  • 死体は笑みを招く

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    オリヴァ―とピアシリーズの第二作。

    大人の事情か何か知らないけど、
    原作と翻訳の出版順序を変えるのはやめてほしい。
    えーっと、この二人はこの後どうなるんだっけ?
    といちいち気にしながら読み進めないといけないから、
    本筋に身が入らない!と怒りながら読んだ。

    登場人物が多すぎるのか、関係が錯綜し過ぎるのか、
    道路建設の話や、バーチャルライフ、動物園への抗議運動、今どきの若者の反抗期と盛りだくさん過ぎるのか、
    途中からよくわからない状況に。
    最近あまり本を読んでないから、読解力が落ちたのか。
    原作の出版順序で読み直したい。

    と、ここまで書いてきて、ああ、そういうことかと納得。
    読者が食いつきや

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    2017年03月04日
  • テロ

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    ■命の尊さは数で比較できるか

    旅客機をハイジャックしたテロリストが、7万人が詰めかけるサッカースタジアムに墜落させようと計画。 命令に反して、数百人が乗る旅客機を撃墜したコッホ空軍少佐を無罪にするべきか有罪にするべきか、という思考実験的な戯曲。

    非常にナイーブな問題だが、自分が陪審員だとしたら断腸の思いで有罪にする。
    理由は「どうして観客を逃がすことを考えなかったのか」という検事の一言に尽きる。
    コッホ含め関係者全員「7万人か10 0人どちらを犠牲にするか?」ばかりを考えて、全員が助かる道を考え尽くしたといえない。

    もし検事の言うとおり、「コックピットに乗客が押し入り、自らの力でテロリス

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    2017年03月01日
  • 深い疵

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    オリヴァー警部は、今回とんだ災難だったな 警部が飲まされた液体エクスタシー(無色透明)が気になる すんごい威力やな 日本で商品化したらバカ売れしそう

    ピアのヘニング(元夫)と、クリストフ(現夫)どちらがいいか…? 
    ピアには、ほっとできて癒してくれるクリストフがいいんだろうな 
    私はヘニング派ですけどねw

    腹黒女ユッタにも最後ギャフンと言わしてほしかった

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    2017年05月07日
  • 漆黒の森

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    女性が殺され、胎児が奪われるという猟奇事件が発生。ドイツの閉鎖的で因習に囚われた田舎町を舞台に刑事の苦闘を描く。多彩で陰影に富んだキャラも豊富だし、10年前に起きた”事件”の真相も見え隠れするストーリー展開でラストまで飽きずに読める。
    しかし、女性作家のせいなのか主人公の心情があまりにも頑固で狭量だし、捜査自体が単純で今一共感できない。又、自閉症の一人称はさすがに読みづらい。話自体も主人公やヒロインの私生活をも描いて幅はあるが、その分話が冗長になったきらいはある。
    全体としては、ストーリーの骨格もしっかりしているし、10年前の事件の真相、今回の事件の真相ともにスッキリ謎は回収されているうえ、情

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    2017年02月06日
  • テロ

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    いわゆる読む戯曲かな。上演もされているそうだけど、舞台で観るのはきつそう。一番落度があるのは、スタジアムの観客を避難させなかった当局だと思うけど、被告人の行為がやむを得なかったと言い切るには躊躇する。上の指令に従うのが軍人では?軍人としては有罪だと思う。少なくても英雄として彼の行為を讃える気にはなれない。

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    2016年12月29日
  • カールの降誕祭

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    3つの短編集です。やたらという簡潔で淡々とした文章ですが、内容は衝撃的です。主人公は、秩序とかルールとか常識とかの中では安定して生きているのですが、その枠組みがなくなった途端に壊れてしまいます。なんとなくドイツ人は日本人と似ている気がします。

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    2016年12月22日
  • 死体は笑みを招く

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    ネレ・ノイハウスさんのオリヴァーとピアシリーズ第二作。
    出版の順が作品の出来た順とは異なるため、こちらが現在読める四作中では最後の作品。

    動物園から左腕と左脚の切断された死体が発見される。
    オリヴァーとピアの捜査により、被害者は高校教師で環境保護活動家であるパウリーだと判明する。
    パウリーの評判は、心酔する学生から憎悪されていたというものまで様々だった。

    手足が切断された死体というと、猟奇殺人か何かを意図してのものかと思うところだが、違う。
    犯人が理由を持って切り落としたのではなく、たまたま切断されたものだということ。
    実際の事件に猟奇性は不要だが、読み物としてなら面白いと感じるわたしとし

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    2016年11月28日
  • 月の夜は暗く

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    いつも通り、幼児期に虐待された犯人とトラウマ持ちの主人公たちのはなし。連続殺人の殺し方がエグい。
    最初は展開がまだるっこしいが、途中から出てくる変人分析官のキャラが良かったので最後まで楽しめた。私も彼にハグされたい。

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    2016年11月22日
  • 白雪姫には死んでもらう

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    空軍基地跡地燃料貯蔵槽の中から古い人骨が発見される。
    検死の結果、11年前の連続少女殺害事件の被害者だと判明する。
    同じ頃、その事件の犯人として逮捕され服役していた男性が刑期を終え、故郷に帰っていた。彼は、殺害を認めていなかったものの証拠によって罪が確定され、服役した後も村人からは憎悪の対象だった。

    オリヴァーとピアシリーズ四作目。

    殺人事件の犯人と家族、被害者遺族のそれぞれの苦しみと、閉鎖された環境において犯人とその家族に向けられる人々の冷たい視線。
    こういったことは日本独特なものと思い込んでいた。
    いつかテレビでアメリカで、殺人事件の犯人の母親が、マスコミに顔を出してまるで他人事のよう

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    2016年11月01日
  • テロ

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    実際にこんな事件があったら、そして裁判が行われたらこの通りだろうと思わせるリアルさ。語られる言葉一つ一つがすべて正しくて真に迫っています。ずしんと響いて、何度も読み返してしまいます。法律家シーラッハの真骨頂をみたようです。舞台になって、映像化も計画されているようですね。見てみたいです。
    おまけ?のスピーチも、こんなスピーチができるんだな、と深く感銘を受けました。言論の自由のなんたるかを見せつけられた思いです。

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    2016年10月21日
  • 深い疵

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    クリスやヘニング、オリヴァーといった素敵な男たちにちやほやされる(?)ピアがうらやましい・・・
    人物造形が良い。あ、もちろん話もちゃんと面白い。

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    2016年09月30日
  • 悪女は自殺しない

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    白雪姫ではチームはがたがたオリヴァーはボロボロ捜査はグダグダだったが、最初の作品のこちらではまだしゃんとしている(笑)
    最後の方まで犯人がわからず、まあ面白かったと思う。

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    2016年09月11日
  • 夏を殺す少女

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    二つの事件がやがて合流する展開は、もどかしくも先が気になるつくり。
    土地や医療、警察のことを適当に書かずによく調べてある、と思う。
    だが!古今東西この手のミステリにありがちだが、主人公たちは何故に自分の権限や管轄を大きく超えて捜査してしまうのか。そこまでの理由って何?どうしても納得できない。

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    2016年09月05日
  • 白雪姫には死んでもらう

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    主人公も被害者も加害者も、男性が魅力的。イケメンで適度にヘタレなところがセクシー(私好み)。ちなみに女性は元気でカワイイ傾向。
    それほど特異な話運びではないけれど、なんとなく先が気になるのは登場人物たちの行く末が気になるからなのだろう。
    テーマのわりにドロドロしていません。

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    2016年08月26日
  • 幽霊ピアニスト事件

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    突然、現代に甦ったピアニストの青年が出会う冒険。
    戦争中の記憶と、音楽大学での事件が交錯します。

    ポーランド生まれのアルトゥアはピアニストでした。
    ある事情で死んだはずなのに、なぜか幽霊に?
    とはいえ、食べることも喋ることも出来て、洋服に入っていたお金も通用する。
    しかも、カフェで出会った青年ベックはアルトゥアの話をあっさり受け入れ、喜々として自分の住む寮に迎え入れてくれます。

    そこは、学生合唱団のクラブハウスで、ハノーファー音楽大学の学生達が暮らしているのです。
    変人揃いなのが傑作で、しかもこれはかなり作者の実体験が入っているそう。
    アルトゥアは、幼馴染のピアニスト仲間パヴェルとも再会。

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    2016年07月01日
  • 夏を殺す少女

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    オーストリアミステリーは、初めて読んだが、なかなか面白い。
    過去に起こった事件が胸糞が悪いのと、人物のキャラをつかむのに時間がかかった。弁護士がドイツへ向かってからは、読むスピードが上がった。
    オーストリアは、旅行したことがあったので、記憶を頼りに風景を思い描いた。
    セールじゃなければ出会わなかった本かもしれないが、いいきっかけになったと思う。この著者の別の本も読んでみようという気になった。

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    2016年06月10日
  • 深い疵

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    ある方のレビューで興味を持ち本屋さんで探して購入した本書。

    第二次世界大戦でナチスのユダヤ人迫害を生き残り、アメリカ大統領顧問を務めたユダヤ人男性が射殺される。戦争時の拳銃が凶器で現場には謎の数字が残されていた。
    ところが被害者はユダヤ人ではなくナチス親衛隊員だったことが判明する。
    そしてまた同じように老人が殺されていく。

    こう始まる物語で、ナチスやヒトラーに興味のあるわたしは当然読んでみたくなるわけで、読んだ感想をまず一言で言うと、面白く読めた。

    ナチスが物語全体に関わるため、暗く重い内容にはなるのだが、事件を解決するオリヴァーとピアのコンビが魅力的で物語を救っている。

    登場人物は多

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    2016年05月26日