酒寄進一のレビュー一覧

  • 白雪姫には死んでもらう

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    主人公も被害者も加害者も、男性が魅力的。イケメンで適度にヘタレなところがセクシー(私好み)。ちなみに女性は元気でカワイイ傾向。
    それほど特異な話運びではないけれど、なんとなく先が気になるのは登場人物たちの行く末が気になるからなのだろう。
    テーマのわりにドロドロしていません。

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    2016年08月26日
  • 幽霊ピアニスト事件

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    突然、現代に甦ったピアニストの青年が出会う冒険。
    戦争中の記憶と、音楽大学での事件が交錯します。

    ポーランド生まれのアルトゥアはピアニストでした。
    ある事情で死んだはずなのに、なぜか幽霊に?
    とはいえ、食べることも喋ることも出来て、洋服に入っていたお金も通用する。
    しかも、カフェで出会った青年ベックはアルトゥアの話をあっさり受け入れ、喜々として自分の住む寮に迎え入れてくれます。

    そこは、学生合唱団のクラブハウスで、ハノーファー音楽大学の学生達が暮らしているのです。
    変人揃いなのが傑作で、しかもこれはかなり作者の実体験が入っているそう。
    アルトゥアは、幼馴染のピアニスト仲間パヴェルとも再会。

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    2016年07月01日
  • 夏を殺す少女

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    オーストリアミステリーは、初めて読んだが、なかなか面白い。
    過去に起こった事件が胸糞が悪いのと、人物のキャラをつかむのに時間がかかった。弁護士がドイツへ向かってからは、読むスピードが上がった。
    オーストリアは、旅行したことがあったので、記憶を頼りに風景を思い描いた。
    セールじゃなければ出会わなかった本かもしれないが、いいきっかけになったと思う。この著者の別の本も読んでみようという気になった。

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    2016年06月10日
  • 深い疵

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    ある方のレビューで興味を持ち本屋さんで探して購入した本書。

    第二次世界大戦でナチスのユダヤ人迫害を生き残り、アメリカ大統領顧問を務めたユダヤ人男性が射殺される。戦争時の拳銃が凶器で現場には謎の数字が残されていた。
    ところが被害者はユダヤ人ではなくナチス親衛隊員だったことが判明する。
    そしてまた同じように老人が殺されていく。

    こう始まる物語で、ナチスやヒトラーに興味のあるわたしは当然読んでみたくなるわけで、読んだ感想をまず一言で言うと、面白く読めた。

    ナチスが物語全体に関わるため、暗く重い内容にはなるのだが、事件を解決するオリヴァーとピアのコンビが魅力的で物語を救っている。

    登場人物は多

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    2016年05月26日
  • 罪悪

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    心が痛む話が増えた気がする…でも、実際にこういった出来事は今、この瞬間にも世界のどこかで起きていることかもしれなかい。
    小説というには、現実的すぎて怖くなる。
    でも、また読みたくなってしまう不思議。

    早く続きが読みたくて、駅のホームと、信号待ちで、歩きスマホならぬ、歩き読書をしてしまったわ(笑)

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    2016年05月22日
  • 罪悪

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    20160423 今度はどう騙されるのか?意外性の有るストーリー展開が読んでしまう理由。短編だからできることというよりもこうしたいから短編なのだと思う。

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    2016年04月23日
  • 深い疵

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    ネタバレ

    友人のレビューを参考に読んでみた。
    雰囲気最高、読み応えばっちり、犯人探しもそこに至る臨場感も趣深く書けていて、翻訳も良い感じ。

    ただ、ミステリー読者としての俺のレベルには少々手ごわい感じだった。登場人物が多くて彼らの血縁や付き合い関係が整理できない。操作する側される側にも付き合いがあったりするから余計ややこしい。
    巻頭の相関図や人物紹介を、その都度見るんだけど、それだけではついていけない。しかも「○○氏は実は××氏」っていうのまで出て来てしまったら…
    誰がどんな人やったか分からなくなる度に、読み返したり思いだしたりしてたら、存外時間がかかってしまいリズムに乗り切れなかった。

    本の面白さっ

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    2016年04月15日
  • 罪悪

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     ミネット・ウォルターズの中編『養鶏場の殺人』が、とても強く印象に残っている。ウォルターズとしては珍しく、実際に起きた事件を小説化したものであり、やはり実際に起こったことのほうがむしろ小説よりも奇という場合もあるのだな、とじわじわと背筋に迫る人間の怖さを感じたりしたものだ。ついでに言えば、当該作品は、2006年イギリスのワールドブックデイにクイックリード計画の一環として刊行されたものであり、普段本を読まない人に平易な言葉で書かれた読みやすい本として提供されたそうである。

     さて、本書『罪悪』は、日本国内でも上位にノミネートされて話題を呼んだ『犯罪』に次ぐ、現役刑事弁護士シーラッハの第二短編集

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    2016年03月21日
  • 月の夜は暗く

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    最近変人キャラ流行ってる?
    面白い(個性出てる)からいいけど、その内飽和するかも。
    まぁでもこの作品は間違いなくハイレベル。

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    2016年03月01日
  • 悪女は自殺しない

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    北欧ミステリー(刑事ヴァランダー)を読んでいるうちに、イギリスやフランスのミステリーではないそのほかのヨーロッパのミステリーを読んでみたくなり、この作家の作品の評判がよかったので、とりあえずシリーズの最初のこの作品を読みました。
    翻訳がうまいのかスラスラ読めました。容疑者がたくさん現れて、容疑者たちに互いに利害関係になり、みんな被害者を殺す可能性があって、面白かったです。ドイツミステリーも
    いいですね。

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    2016年02月18日
  • カールの降誕祭

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    薄氷を踏むような危うさ、一度踏んでしまえば、繰り返される麻薬のような体験。日本にも興味があるらしいシーラッハの仕掛も効果的です。

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    2016年02月13日
  • 深い疵

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    名前やキャラを把握するのに手こずりましたが、頭に入ってしまえば、後は展開も早いしキャラの魅力もあるので、するすると読めました。
    過去の深い因縁が絡みあって、最後に事件が収束したときはすっきりしたとともに切なかった。
    オリヴァー&ピア、男女のバディものでありながら、2人は恋愛関係ではないのがちょっと珍しい。
    初期の頃のドラマ『BONES』のふたりみたい。この作品で少し距離が縮まったようだけど、この先二人の関係も変化していくのかな?

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    2015年12月31日
  • 幽霊ピアニスト事件

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    芸術をする奴って、どこの国でもどんな時代でも、どこかズレた変人ばかり。もっとぶっ飛んだ話になるかと思っていたら、意外にも現在と50年前の話が交互に語られる、とても面白く、そして切ない物語でした。
    「戦火のシンフォニー」思い出しちゃった。

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    2015年12月28日
  • カールの降誕祭

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     犯罪、罪悪のような、淡々としてそれでいて怪しさをはらむ数式のような短編集。正直、シーラッハはすごく好きなんだけど前作「禁忌」が個人的にイマイチだったので不安だったが、これはヒット。
     これぞシーラッハ節、というような芸術や文化たる整然さと人の業たるカオスさが混ざり合ってなんとも言えず不気味な雰囲気が全編にあふれていた。まさにブラッククリスマス。満足満足。…だけど、やっぱり最初に読んだ「エチオピアの男」を越える傑作短編は、まだない。
     あれを越える話をこれからも求め続けるのは、シーラッハにハマった読者の業だろうか。来年再来年と、引き続きそれを期待しながら、また訳者の素晴らしくカオスを落とし込ん

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    2015年11月29日
  • 深い疵

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    本当はシリーズ3作目らしいのだけど、日本での紹介はこれが1作目だそう。
    テーマがとても重くてセンセーショナルだし、60年も隔りがある過去と現在が絡み合う話なのに、現在だけを追いかけてこれだけ読ませるのってすごいなあ。

    内容とあんまり関係ないけど男女のバディもののシリーズって、巻を重ねるごとに、キンケイドシリーズみたいに段々2人の間に恋愛感情が…てパターンが多い気がする。オリヴァーとピアには安易にそういうパターンに陥らないで欲しい。

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    2015年11月10日
  • 悪女は自殺しない

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    ネレ・ノイハウスの悪女は自殺しないを読みました。
    オリバー・フォン・ボーデンシュタイン主席警部とピア・キルヒホフ警部が活躍する深い疵シリーズのミステリー(1作目)でした。

    獣医ケルストナーの妻で美人のイザベルが自殺に見せかけて殺されます。
    それを捜査していくオリバーとピアの前に乗馬クラブで行われている悪事が次々と明らかになっていきます。
    イザベルは複数の男性を誘惑し情事をビデオ撮影して相手を脅迫していたのでした。
    イザベルを殺害したいという動機を持っている人間は多数いてオリバーとピアは犯人の絞り込みに苦慮する中、次々と新しい事件が起こってしまいます。

    オリバーの妻は映画制作会社で世界中を飛

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    2015年11月05日
  • 悪女は自殺しない

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    ネタバレ

    私のお願いは天に通じたようだ。
    「深い疵」「白雪姫には死んでもらう」と読んできた、
    オリヴァ―とピアシリーズの第1作がようやく翻訳された。

    オリヴァ―とピアの最初の出会いや、
    コージマが映像制作者としてばりばり働いている様子を見られて、
    時を遡った気分で楽しかった。
    ピアはもう検視官の夫と別居して農場に住んでいたが。
    (話は流れるが、決して田舎生活にも農場生活にも憧れない私でさえ、
    ちょっとうらやましくなるような生活だ)

    オリヴァ―が昔の恋愛を思い悩んでお風呂で寝込んでしまうところや、
    疲労困憊のためか捜査の最後の方で暴走し、
    動物病院の医療助手に投げ飛ばされてしまうところが面白かった。

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    2015年10月28日
  • 悪女は自殺しない

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    ドイツで大人気の警察小説。
    同僚の男女二人が主役です。
    これがシリーズ1作目とは。
    読み出したら、やめられない面白さです☆

    ホーフハイムで警察署勤務に復帰したピア・キルヒホフ警部。
    小さな農場を手に入れて2頭の馬と住み、夫と別居1年ですっかり落ち着いて、今の生活に幸せを感じています。
    上司の主席警部がオリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン。
    長身で、近くに城を持つ家柄の貴族出身という恵まれた育ち。
    大きな子どもがいる中年男ですが、仕事で留守がちな妻コージマを熱愛し、かつ久々の地元の事件で捜査中に再会した女性にも心揺れたりして。
    根は真面目なようなんですが~‥?

    高名な検事が思いもよらない自

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    2015年12月18日
  • 白雪姫には死んでもらう

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    一気読みの面白さ。閉鎖的な寒村を舞台にした群像劇にどこか横溝正史の世界に共通する懐かしさを感じる。が、犯罪に関わる人物たちの心象描写は今一つ物足りないかな。そう思うのも主人公の刑事コンビ、ピアとオリヴァーがあまりにも魅力的だからだろう。このシリーズの更なる邦訳・出版を望む。

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    2015年08月25日
  • 白雪姫には死んでもらう

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    まず翻訳がよい
    タイトルも好き
    (SCHNEEITTCHEN MUSS STERBEN)
    とても複雑な事件や内面が書かれているけれど、とても現実的でいつ起こってもおかしくない事件だと思った

    46ページ
    ピアはトースター2枚ともバターとヌッテラを塗ってサンドにした バターの塩味とヌッテラの甘みが混ざった独特な味の中毒になっていた

    344ページ
    コーヒーを飲みながら、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙を読んでいた
    Frankfulter Allgemeinen Zeitung

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    2015年08月10日